4日間の山旅予定でしたが、天気予報が悪く3日間に短縮することに決めました。本日は新穂高温泉まで一気に下山します。雨の中歩くことを覚悟していたのですが、意外にも天気は回復、青空の下を歩くことができました。
【行程】 ※このブログは3日目の行程です
往路:あるぺん号(竹橋→新穂高温泉RW)
1日目:新穂高温泉→わさび平小屋→秩父沢→シシゥドヶ原→鏡平山荘→弓折乗越→双六小屋※テント泊
2日目:双六山荘 →[巻道]→三俣分岐→三俣山荘→鷲羽岳→三俣山荘 ※テント泊
3日目:三俣山荘(4:50)→三俣分岐(5:25)→[巻道]→双六小屋(6:55/7:10)→弓折乗越(8:00/8:20)→鏡平山荘(9:15/9:30)→秩父沢(11:00/11:15)→わさび平小屋(12:00)→新穂高温泉 (13:00)
復路:新穂高温泉→(バス)→松本→(あずさ)→東京方面
【テント泊登山レベル】★★☆(中級)
15kgのテント担いで7時間の下りは足と肩に負担がありました。辛い・・・。
※昨年の秋に笠ヶ岳に行った時に同じルートを通っているので、よろしければ参考にしてください。
三俣山荘から双六小屋へ。ザックカバーをなくす!
朝3時半に起床して、テントの中身を整理しつつ、余っていたアルファ米にコムタンスープの元と卵、ワケギを入れておじやを作り、朝ごはんにしました。今日もまた長い道のりを重たい荷物と共に歩かなくちゃいけないので、過去2日の反省をふまえて、シャリバテしないようにしっかりご飯を食べました。朝に弱い私なので、早朝からかなりの量のご飯を食べるのがしんどかったですが…。
もたもたしていたら撤収が遅くなり、4時50分頃にテントを背負って歩き出しました。
振り返れば、鷲羽岳にはまた雲がかかっています。今日も天気はいまいちなのでしょうか。
今日は来た道を戻るため、三俣峠を経て巻道を通って双六小屋へ、そのまま弓折分岐から鏡平山荘へ、新穂高温泉へ下山するルートを歩きます。





三俣峠の前あたりで日の出。昨日よりは雲が薄く、天気がよさそうに見えます。鷲羽岳と反対側の三俣蓮華岳から双六山荘への稜線の上には青空が広がっていました。


三俣峠に着いたのは5時30分頃。天気は回復傾向で、雨には降られず、ホッとしました。
風は強くて、特に三俣峠から双六小屋への巻道の途中が、双六岳から下りてくる強風に煽られそうになることがしばしばありました。
巻道を通るのは昨日を含めて3回目なのですが、晴れたのが初めて。こんなに三俣蓮華のと双六岳の稜線がきれいに見える道だとは知りませんでした。気分良く巻道を歩きます。









やっぱり、天気がいいって最高w
6時半に双六の分岐に到着しました。
ここで、はたと気づいたのですが、乾かそうと思ってリュックにかけていたザックカバーがなくなっていました。風が強くて飛ばされてしまったようです…ショック!
これから雨が降るかもしれないのに困りました…。双六小屋にザックカバーなんて売ってないようなーと思いながら下りていきます。

7時前に双六山荘に到着。ここで、ザックカバー売ってませんよね?て聞いたら、受付のかわいい女性に「売ってません」とにっこり微笑まれてしまいました。
…ですよね。
仕方ないので、雨が降ったら持ってきた40リットルのゴミ袋リュックに被せようと思いました。
かつ、濡れては困るものはビニールで包み直して、雨に備えます。

双六小屋から鏡平山荘へ
一昨日、通った双六小屋への道を、こんどは新穂高温泉に向けて戻ります。ここの景色は、今まで見た中でもかなりお気に入りの絶景なので、この道を晴れた空の下歩くのは、すごく楽しみです。




っていうか、めちゃくちゃ天気いいんですけど!これならば黒部五郎岳にいけたんじゃないかな?と思ったりしました。でも昨夜は強風と豪雨の中、この道を歩く覚悟していたので、それがないだけラッキー!気持ちよくこの道を歩けていることに感謝です。




双六小屋から1時間ほどで弓折分岐に到着。今日も槍ヶ岳と穂高連峰がキレイに見えていました。
風が強くて、ものすごい勢いで雲が流れていくのを見ながら一休み。ここでも行動食を食べて、エネルギー補充をしておきました。

弓折分岐から30分程度下ると鏡平山荘に到着です。
相変わらず人がたくさんいて、みんなかき氷やラーメンを食べたりしつつ休憩をしていました。
私もここで荷物を置いて休憩します。

鏡平山荘からわさび平小屋へ。雨がふってきた…!
休憩している間に涼しい風が吹いてきて、急に空の様子が変わってきました。
コーヒーフロートでも頼もうかなと思っていたら寒くなってしまって結局頼まずじまい。寒いからお湯を沸かそうとコッヘルを取り出したら、雨がポツポツ降ってきました。
…ぎゃっ、雨きた〜最悪!
慌ててレインウエアを着込み、ゲイターをはいて、しまうものをリュックにしまって、考えていたとおりにザックカバーの代わりにリュックにゴミ袋をかけました…が。
…な、なんだかザックカバー持ってこないで山に来たような、情けないリュックになってしまった…恥ずかしい。
とはいえ、見た目を気にしてられません。このまま慌てて下山を始めました。
ざーっとかなりの雨です。

しかし、鏡平を下って30分もしないうちに雨がやみました。
あれ、と思っていると空には雲の切れ間が見えてきて、またもや太陽の光が地上に降り注ぎます。
陽の光をうけると先程の雨が地上から水蒸気となって立ち上ります。あっという間に、行きと同じ蒸し暑い登山道に変わってしまいました。
やむえず、レインウエアを上だけ脱いで、ゲイターをつけていたレインパンツは裾だけあげて、下山を続けます…それでも暑い。しんどい。




秩父沢に戻ってきました。もう雨もふらなそうなので、ここでレインパンツとゲイターを脱ぎました。今回の山旅は、時折ざっと降る雨に翻弄された感じです。

秩父沢から30分程度で小池新道の登山口に到着しましたが、さすがにテントを背負って、6時間以上を歩いてきたので、ここにきて足が疲れてきました。両方の足の小指が靴にあたって痛くなったのと、膝もつらくて、思うようにスピードがでなくなってきました。

わさび平小屋から新穂高温泉へ。最後の1時間がこんなにつらいとは…
小池新道の登山口からわさび平小屋へは、林道を15分程度歩きました。
この林道が歩いても歩いても、わさび平小屋が見えなくて、本当に疲れてきました。
やっと小屋にたどり着いたときにはもうヘロヘロ。とりあえず、ベンチに場所をとって、新鮮でジューシーなものを食べようと、小屋の前で水に浮かんでいたトマトを購入しました。
トマト、みずみずしくて冷たくて、本当に美味しかった〜。
他の人達はそうめんを食べていましたが、そうめんはかなり待たされるらしいので、今回は諦めました。

あと1時間歩けば、新穂高温泉。なんとか松本行のバスに乗りたい、できればその前に風呂に入りたい…と思って、休憩もそこそこに、わさび平小屋を出発。
蒸し暑い林道でしたが、道の脇には風穴がある場所があり、その近くを通過すると、ひんやりとした空気を感じました。天然のエアコンですね。
ただ、新穂高温泉までの林道歩きが疲弊した足に追い打ちをかけ、泣くほど指と膝が痛くなってきました。そしてテントの入った重たいリュックが肩に食い込み、肩が痛くてたまりません。左右交互に、肩への負担を変えながら歩いたのですが、もう痛過ぎて何度も歩くのをやめそうになりました。
最後は、中島みゆきの「ファイト」という歌を小声で口ずさみ、自分を励まし続け、ひたすらあるき続けました。本当にしんどかった…。
ようやくゲートが見えて来たときには、もうその場に座ってしまいたかったぐらい。
でもこのゲートから新穂高ロープウェイのバス停はまでは、まだ10分ほど歩かないといけません。

新穂高ロープウェイのバス停に着いて、バスチケット売り場でチェックすると13:40松本直行のバスがありました。お風呂に入っている暇はないですが、これならば早く帰れそう。トイレで汗を拭いてさっと着替えて、ちょっとだけさっぱりしたら、飲み物を買ってバスに乗りました。
バスで爆睡して目覚めたら、16:23。松本に到着。直通バスって楽ですね。頑張って歩いた甲斐がありました。
17時半頃のあずさのチケットを買って、それまでは蕎麦を食べようと駅前の蕎麦屋さんへ。
松本に来るとだいたいこの蕎麦屋か、元気があれば立ち食い蕎麦を食べますw
色々迷ったのですが、豪勢に鱧の天ぷらそばにしました。
3日間のテント泊、がんばったご褒美のご飯です。
つるっとしたのど越しのざるそばに、鱧3つと夏野菜三種の天ぷら。美味しかった!



今回は3日間のソロテント泊。15kgの荷物はテント泊で当たり前とはいえ、1日7時間も歩くとかなり重かったです。1日の距離が長かったというのもありますが、体へのダメージはなかなかのもの。4日間のつもりで持っていったご飯は結局半分ぐらい余って持ち帰り、バッテリーも2つ持っていったけど1つで十分などなど、まだまだ荷物はコンパクトにできそうだな、と思いました。
今回のソロテント泊、地図アプリが壊れたり、熊目撃情報があったり、ザックカバーが飛ばされたり、雨風の天気に翻弄されたりと色々ありましたが…自分で全部判断して、自力で全部衣食住を運んで、と色々勉強にもなったし、良い経験にもなったな、と思いました。
なによりもマイペースで楽しめるのが、ソロテントの魅力。またチャレンジしてみようと思いました。