2日目は笠ヶ岳山荘から、弓折岳、鏡平を経由して新穂高温泉に戻ります。
コースタイム7時間の長い行程を歩くので、早朝に山荘を出発しました。日の出の槍穂を眺めながら、笠ヶ岳を背後に、双六岳を前に眺めながら歩く尾根道はとても楽しいものでした。
【行程】※本ブログは2日目の行程です
往路:東京→[夜行バス]→新穂高温泉(6:20)
1日目:新穂高温泉(6:40)→笠新道登山口(7:35)→杓子平(10:50)→抜戸岳笠新道分岐(12:10)→笠ヶ岳山荘(13:30/13:55)→笠ヶ岳山頂(14:10)→笠ヶ岳山荘 ※宿泊
2日目:笠ヶ岳山荘(5:00)→抜戸岳笠新道分岐(6:15)→秩父平(7:10)→大ノマ岳(7:50)→弓折岳(8:30)→弓折分岐(8:40/8:55)→鏡平山荘(9:20)→ワサビ平小屋(11:10)→新穂高温泉ロープウェイ駅(12:20)
復路:新穂高ロープウェイ→[バス]→平湯(立ち寄り湯)→[バス]→松本→[あずさ]→東京
笠ヶ岳山荘から早朝の尾根歩き
朝5時、9月の遅い日の出を待ち、空が白み始めたときに、笠ヶ岳山荘を出発しました。
今日は昼過ぎの新穂高温泉からのバスに乗る予定なのですが、弓折や鏡平を経由して歩くとコースタイムが7時間程度。なので、ちょっと早めの出発です。
だいぶ空が明るくなったので歩き始めます。
晴天の笠ヶ岳山頂から日の出を見たかったのですが、次の機会にとっておいて、まずは出発です。
昨日登ってきた抜戸岳、その向こうの弓折岳に連なる尾根道を歩きます。早朝の道はまだ暗いのですが、山の向こうに広がる朝やけの空がキレイでした。
5時50分に太陽があがってきました。太陽が上る前の朝焼けの景色も、昼間見る山の色と違って美しいものでしたが、槍穂の山脈の上に輝く太陽も絶景です。
抜戸分岐から秩父平へ
抜戸岳の分岐に6時15分に到着。
道は抜戸岳の影になっているのでまだ暗いですが、朝の尾根道歩きは爽やかで気持ち良いものです。しかも、早朝でほとんど人がいないので、山を独り占めしているような気分で歩けました。
山の稜線の向こうに双六、鷲羽などの北アルプスの雄大な山々が見えます。
道は小さなアップダウンの繰り返しです。
笠ヶ岳山荘を出発してから2時間ほどして分岐にやってきました。
弓折岳の方向に行くには、ここから秩父平へとかなり下ります。
大きな反り立つ岩に両脇を固められ、草紅葉に朝日があたってキラキラしている山肌を進みます。
秩父平には7時過ぎに到着。草紅葉で黄金色に染まり、赤く染まった低木がところどころに生えています。初秋の紅葉がキレイでした。
振り返って、下りてきた坂と秩父岩を見上げると、のしかかるような圧巻の光景でした。
昨日、宿で一緒だった人がここを上ってきたときにしんどかったと言っていましたが、これからこの坂を登ろうと思ったら、この景色が辛く感じるだろうな…。
秩父平から弓折岳へ
秩父平までは下りでしたが、今度のは登りになります。
ハイマツの丘を上っていき、更に山を登ります。今日もアップダウンがきつい道のりです。
8時45分ぐらいに「大ノマ岳」の山頂を通過しました。山頂の標もなかったので、ひとやま、やっと乗り越えた…ぐらいな気持ちです。
大ノマ岳からまた次の山が見えて、どこまでこのアップダウンを繰り返すのだろうと思いまし。
弓折岳には8時半過ぎに到着しました。
山頂は道から外れた場所にあるので、結構疲れていたのでスルーして、その先を行くことにしました。笠ヶ岳から弓折岳まで3時間。長い道のりです。そしてまだ先も長いのです。
弓折岳を10分ほど下ってようやく「弓折乗越」に到着しました。
ここからは鏡平へ下っていく、下山コースとなります。
穂高連峰や双六などの高い山々もそろそろ見納めとなります。
長い道のりでしたが、天気もよくて、人も少なくて、本当に最高の山歩きでした。
笠ヶ岳からの稜線最高です。
弓折岳分岐から鏡平へ
折角なので、笠ヶ岳山荘で購入したお弁当半分を朝ごはんで頂きました。
晴天の下、槍ヶ岳と穂高山脈を眺めながらのモーニングは最高!
後から笠ヶ岳山荘で同室だったソロの女性の登山客がやってきたので、少しおしゃべりをしました。一人で大キレットなどを歩かれる健脚な方で、彼女から大キレットの話を聞いているととても行きたくなりました。
ごはんを半分食べたところで鏡平山荘へ向かって、下りていきます。
眼下に小さく鏡平山荘と鏡池が見えました。
弓折乗越から30分ほどで、鏡平山荘につきます。
山荘前の木道は、一部が紅葉していて、明るい雰囲気でした。
数年前に、天気が悪くガスで真っ白な中通過したため、景色の記憶が全くなかったので、初めてきたぐらいの気持ちで歩きました。
山荘前のベンチで休憩をして、なにか買い物しようかなーと思っていたら、先程のソロ登山の女性の方がやってきて、この先のベンチのほうが景色がよいよ、と教えてくれたので、山荘より先に行ってみました。
少し人が多かったですが、鏡池の横が木のテラスになっていて、その目線の先は鏡池と槍穂の山脈が広がっています。そう、鏡池に槍の穂先映る絶景ポイントです。
めっちゃきれいー。ちょっとだけ穂先が逆さになって池に映っている様子を撮影できましたよ。
鏡平から新穂高温泉へ
鏡平で景色を堪能した後は、新穂高温泉へとラストスパートです。
9時半に鏡平山荘を出発、ここから新穂高温泉までは3時間ほどかかるので、
バスの時間も見ながら少し急ぎ足で下山します。
10時半、沢まで下りてきました。
周囲が木に覆われている道を歩いたため風も通らず、標高が下がるにつれ暑くなっていたので、
初秋とはいえ、かなり汗をかいています。
この沢の水は涼しげ・・・入ったら気持ちよさそう。
11時に小池新道登山口に到着しました。
ここから、新穂高温泉まで1時間近く林道を歩きます。
登山口から20分歩き、わさび平小屋に到着しました。
小屋の前、木の桶の中で、きゅうり、トマト、バナナ、みかんが水に浸っています。
うわー冷えていて美味しいそう…と、思わずトマトを買っちゃいました。
みずみずしいトマトを頂いてしばらく休憩です。
わさび平小屋の近くに笠新道の登山口があります。
昨日ここから登ったのですが、かなり昔のできごとのようです。
やっぱりこの坂、急だったな…しばらくは登りたくない…。
林道を50分ほど歩いて、新穂高温泉に戻ってきました!
12時20分、笠ヶ岳山荘を出発から7時間20分の行程でした。
バスのチケットを買う時に聞いたら、12時台の松本への直通バスは9月はもう出ていないとのことでした。急いで下りてきたのに残念でしたが、13時半の平湯行きのバスに乗り、平湯で温泉に入ることにします。
平湯に着いたら「ひらゆの森」という立ち寄り湯がバス停の近くにあるので、こちらで2日間の汗を流しました。
平湯から松本に戻ります。
おなかが減ったので松本駅の立ち食いそば屋さんで、ざるそば+山賊焼きの下界メシです。
やっぱり、松本。そばが美味しい!
夜行バス+1泊2日の笠ヶ岳、途中ガスった場所もありますが、天気には恵まれて楽しい山旅でした。笠ヶ岳新道は噂に違わぬ急登でかなり疲れましたが、笠ヶ岳から鏡平へは絶景の連続、今年一番のルートでした。
ただ、笠ヶ岳山荘で山バッチが売り切れていて、笠ヶ岳のバッチを買えなかったので、もう一度あの高みを目指して登らなくちゃ、と思っています。
【yamaiko.vlog】笠ヶ岳1泊2日の動画
\ゆるい動画を作ってみました。参考までにどうぞ/