6月の半ば、岩手の百名山「早池峰山」に登ろうと、天気予報とにらめっこしていました。
昨年大雨で断念した山だけあって、なんとしても行きたい…。
予定していた日曜日は、天気予報がコロコロ変わって結局「雨」予報。土曜日は天気がいいから、1日前倒しで、土曜日に東京から一気に岩手へ行ってそのまま登ることにしました。
【行程】
往路:東京→[新幹線]→新花巻→[タクシー]→小田越登山口 ※タクシーは片道1万5千円ぐらいでした。
小田越登山口(12:00)→五合目(13:25)→剣ヶ峰分岐(13:55)→早池峰山山頂避難小屋(14:05)→早池峰山頂(14:08/14:35)→小田越登山口(16:25)
復路:小田越登山口→[タクシー]→フォルクローロ花巻東和泊
【早池峰山】
岩手県、標高1917m、百名山。
ハヤチネウスユキソウなど固有種の花も咲き、花の百名山にも数えられています。
現在は河原坊から登るコースは通行止めのため、小田越コースをピストンするのが一般的。4〜5時間程度で登れるの初心者でも楽しめる山です。
登山レベル:★★☆☆☆(初級) 八合目以降は岩場だったり、はしごも出てきますが、それほど難しくなく、行程も短い。
【山バッチ】
近くの道の駅「はやちね」で購入できます。
タクシーで一路、小田越の登山口へ
東京7時56分発の新幹線で新花巻についたのが10時40分。これから早池峰山にいくには、1時間かけてレンタカーで河原の坊へ行き、シャトルバスに乗り換えなくてはなりません…。となると登り始めは13時で登山口に戻ってきてもシャトルバスに乗れない可能性があったので、ここはリッチにタクシーを使って登山口まで直行することにしました。
タクシーならば河原の坊ではなく、小田越まで一気に行くことができるのです。
途中、道の駅「はやちね」に寄ってもらって、早池峰山の「山バッチ」を購入。
ここか、河原の坊の売店で売っているそうなのですが、道の駅は早池峰山の道の途中にあったので、こちらで購入しました。
この道の駅「はやちね」についた途端、ものすごい大音響で吉幾三の「酒よ」が流れていたのでびっくり。
どうやら熊が出没するため、熊除けに流していたようです。早池峰山の近辺では昨今、熊が町中に現れるので、どこでも対策が必須なのです。
道の駅から少し行くと河原の坊へつきますが、そこから小田越まではまだしばらくあります。
シャトルバスに乗れなかったら歩いて行くことになる道です。タクシーでよかった…。
11時50分くらいにタクシーは小田越に到着しました。
小田越には店はなく、簡易トイレが数台置かれているだけの何も無い登山口です。
ここで身支度を整えて、いざ早池峰山頂へ!
小田越登山口から、早池峰山五合目
登山口からはしばらくは樹林帯を歩きます。
木道が敷かれていて、平坦で歩きやすい。
樹林帯を抜けると、早池峰山の山肌が見通せる開けた場所に出ました。
岩がゴツゴツした早池峰山らしい景観です。
ここから先、道は急坂になっていきます。
登山道の途中、岩の間に小さな花が咲いていました。
見てみたいなーと思っていた、早池峰の固有種のハヤチネウスユキソウもたくさん見かけました。
通常は7月に咲くらしいのですが、今年は早くも6月の半ばから咲いている。
暖かい日が多いせいか、今年は早池峰山の花も全体的に早かったようです。
五合目近くになってくると、坂道はさらに急に。
早池峰山は往復4時間程度の山なのですが、急坂が多いので一気に短期間で山頂まで登れるようです。
反対側に見える緑の薬師岳も雄大。時折振り返って、景色を楽しみながら、岩場をぐいぐい登ります。
登っていくにつれ、さらにお花が増えてきます。ハヤチネウスユキソウは登山道のすぐ脇に群生していました。
ピンク色のミヤマシオガマや、紫色のミヤマオダマキ、黄色のミヤマキンポウゲ、彩とりどりのお花畑です!
登り始めて、1時間ちょっと。五合目までやってきました。
12時からの遅いスタートだったので、登る人よりも下りてくる人の方が多く、もはや私達が最後の登山者ぐらいの雰囲気です。
五合目から早池峰山山頂へ
五合目で一息をついてから、山頂に向かっていきます。
ここからが早池峰山の中でも急な登坂。鎖やはしごがある箇所をよじ登ります。
岩場を乗り越えて、ようやく尾根に出ると「剣ヶ峰分岐」という標識があります。
ここまでくれば急な上り坂は終わり、尾根沿いに山頂の岩山へと登っていきます。
低木の緑の中に木道が敷かれていて、ゆるやかに山頂へ連なっています。
とても気持ち良い尾根歩きです。
山頂の直下にある避難小屋を覗いてみました。
小屋の中はキレイで過ごしやすそうです。携帯トイレを売っているて、携帯トイレを用意がしてなくても、ここのトイレは利用できそうです。
そして、避難小屋から2、3分ほど上がると山頂です。1917m、
早池峰山の山頂にやってきました!
山頂の岩山には剣がいくつも刺さっていて、信仰の山らしさがあります。
この祠でお参りして、無事山頂に来た喜びに浸ります。
14時半、すでに山頂に人の姿はほぼなく、レンジャーの人が祠の周りを掃除していました。
おそらく最後の登山客である私達を心配してくれたのか、「よければ車で送りますよ」と親切に言ってくれました。
でもすでに帰りのタクシーを予約していたため辞退すると「お気をつけて」と先に下りていきました。
本当に誰もいなくなった山頂でしばらく眼下を眺めつつ、行動食を食べて休憩。
人がいないことをいいことに、変な格好で写真を取りまくって、まさに早池峰山山頂を独占w
下山後、温泉と美味しい豚しゃぶ
山頂から電話がつながったので、タクシーを登山口に16時半にお願いして、私達も下山を開始しました。
帰りは2時間もかからない筈なので、最後にお花を楽しみながらゆっくり下山します。
夕暮れの薄日がすでに人のいなくなった早池峰山を照らし出していました。
下山は2時間もかからなかったのですが、タクシーの時間に合わせて、ちょっと休憩をして、のんびりペースで降りてくると、
16時半に小田越の登山口に戻ってきました。
こちらで待機していたくださったタクシーに乗って、今日の宿「フォルクローロ花巻東和」へ行きます。
フォルクローロ花巻東和は早池峰山からタクシーで1時間程度で到着します。温泉が併設されたきれいなホテルです。
こちらで登山の汗を流して、夕ご飯をいただきます。
夕ご飯は岩手のもち豚を使った豚しゃぶしゃぶにしました。
ネギをたっぷりいれたお鍋でしゃぶしゃぶして、ネギとレタスと一緒に・・・いただきます。
ほどよい豚の脂とお肉とネギがいい感じ。美味しかった〜!
ビールのお供に頂いた、鳥のから揚げも最高w 登山のご褒美に温泉と美味しいもの…幸せです。
こちらのホテルで1泊して、翌日は午前中に新花巻の駅にホテルのバスで送ってもらい、一路東京へ戻りました。
岩手の早池峰山は東京から遠い上、駐車場から登山口まではシャトルバスに乗る必要があるなど、なかなか行きにくい山ではありましたが、雪解け後の6月はお花がたくさん咲いていて、花好きにたまらない山だと思います。
とくに今回は固有種の「ハヤチネウスユキソウ」をよく見ることできて大満足でした。
早池峰山は地元では小中学生が登る山だそうで、気軽に登れるお手軽な岩山です。
お花を見たり岩場を歩くのにちょうど良い山だったので、またの機会に訪れてみたいと思いました。