【お盆休み ソロテント泊 Day2】鷲羽岳とのんびり三俣山荘テント場

鷲羽岳

朝を起きると雲が空を覆っていました。残念ながら予報の通り、天気はあまり良くない様子。とりあえず三俣山荘までテントを運んで、その後どこまで行くか考えることにして、朝4時半に双六小屋を出発します。

【行程】 ※このブログは2日目の行程です
往路:あるぺん号(竹橋→新穂高温泉RW)
1日目:新穂高温泉→わさび平小屋→秩父沢→シシゥドヶ原→鏡平山荘→弓折乗越→双六小屋※テント泊
2日目:双六山荘(4:30)→(巻道)→三俣分岐(6:00)→三俣山荘(6:30/8:00)→鷲羽岳(9:15)→三俣山荘(11:00) ※テント泊
3日目:三俣山荘→双六小屋→弓折乗越→鏡平山荘→秩父沢→わさび平小屋→新穂高温泉
復路:新穂高温泉→(バス)→松本→(あずさ号)→東京方面

【鷲羽岳】
百名山、標高2924m、長野県と富山県にまたがる山。その名の通り鷲が羽ばたいているような勇壮な山です。いろんな山を登ってきたけど、この山のかっこよさが個人的にはお気に入りです。

【登山レベル】★★★★☆(中上級)
鷲羽岳まで1日半、往復でも3日かかるので、なかなか遠い山です。難しいところはありませんが、体力は必要。鷲羽岳山頂手前はかなりの急登です。

【山バッチ】
三俣山荘で購入しました。

鷲羽岳山バッチ

双六小屋から三俣山荘へ…雨…。

風の強い夜が明けて朝の3時に起きると、夜の空には雲が覆っていました。今にも雨がふりそうだったので、朝ごはんをちょっと食べただけで手早くテントをたたみます。

4時半に双六小屋を後にして、三俣山荘へと移動開始。まだ辺りは真っ暗で、ヘッドランプをつけて双六岳方面に登っていきます。登山開始から20分程度で雨が降ってきて、慌ててレインウエアを着込みます。雨かぁ…ブルーな気分になりました。

双六岳に登る途中で分岐に出ます。ここで三俣山荘への一番の近道となる「巻道」コースを選びます。小屋の人に聞いて危ない所も、道迷いするところもないということで、この最短コースをチョイス。テントが重たいので双六岳から三俣蓮華の稜線を歩くのは、また今度にします。

巻道方向に歩き始めたら雨がやんで、うっすらと空が明るくなってきました。
山の向こうに朝日の光が見えました。これはもしや晴れるのでは?!と、期待を胸に歩きます。

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
朝日の光が見えてきた。

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
巻道は緑に囲まれた穏やかな道です。

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
白の花畑。その向こうの山が朝日で輝く。ファンタジーの世界みたいだわ〜。

この巻道は、5年前に雲ノ平へ行ったときに、大雨の中三俣山荘から双六小屋へと移動した際に使った道でした。そのときは雨、視界なしという最悪のコンディションだったので、景色に全く記憶がありません…。今回も雲と雨の中歩いていますが、まだ景色が見えるだけいい感じです。(その時のブログ→【北アルプステント泊③】遭難しそうな大雨の中、雲ノ平から双六小屋へ

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
行く手は雲に覆われています。

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
5年前、大雨のときに通った唯一記憶に残っている道。
その時はここは雨で滝のようになっていました。

5時過ぎ、太陽が山の向こうから顔を出しました。雲の切れ間から眩しい朝日。このまま晴れてくれればいいのだけど…。

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
白のお花畑と朝日。なかなか素敵な朝の風景

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
山の向こうから朝日が昇る!晴れるのか?!

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
と思ったら、あれよあれよという間に雲が辺りを覆っていきます。

晴れの期待もむなしく、あっという間に雲が周囲を覆ってきました。途中歩いていると、また雨が降ってきたのでレインウエアを着ます。今日はどうやら、雨が降ったり止んだりの天気のようです。

三俣蓮華岳への分岐近くまで来た所で、前方からやってきた男性が「今、クマが横切っていったから気をつけて」と教えてくれました。「低木のところが見通しが悪いから危ない」と言われ、ヒヤヒヤ。熊鈴を手にもって、ぶんぶん回しながら歩きました。…教えてくれるのはありがたいけど…一人で歩いているから、余計に恐怖心がかきたてられます。うーん…クマ情報、聞かなきゃよかった気もする。

三俣山荘のテント場と鷲羽岳
三俣蓮華への登り

三俣峠。三俣蓮華・三俣山荘への分岐に到着


朝の6時頃、ようやく三俣蓮華と三俣山荘への分岐にやってきました。双六小屋を出て1時間半…朝ごはんが少なかったせいかエネルギー不足もあって、やたら長く感じました。あとはここから30分程度で三俣山荘へ着くはずです。

時折ざっと雨が降る不安定な天気の中、三俣山荘まで下ります。

景色は全く見えません…。憂鬱な気持ちになるなぁ。


分岐から低木の中を下りていくと雪渓が見えてきました。雪渓の向こうをよーく見ると、テントがポツポツと立っているのがわかりました。どうやら三俣山荘に着いたみたいです。

大きな雪渓が残っている

三俣山荘のテント場
霧の中にテントが見える


双六小屋から歩いて2時間、6時半に三俣山荘に到着しました。受付でテント泊の手続きをしてからテントを張ります。朝早かったのと雨が降っているためもあって、テントの数は多くなく、どこでも自由にテントが張れました。

私は小屋近くの平地、黒部源流の分岐近くを占拠しました。
雨の中で霞んでいるのは鷲羽岳。もう少し天気がよくなってから登りたい、と思って、しばしテントの中で休憩です。

三俣山荘のテント場
鷲羽岳と黒部源流への分岐

三俣山荘のテント場
分岐の近くにテント張りました。早朝だし天気が悪いせいかテントは少なく、張りたい放題。

三俣山荘のテント場
霧の中に佇む鷲羽岳

三俣山荘から鷲羽岳へ

山荘の人に天気情報を聞くと、午前中は雨が降ったり止んだり、午後は晴れてくるということでした。本当は水晶岳まで行く予定でしたが、時折降るとかなりの豪雨なので、鷲羽岳を登るの精一杯かな…と考えます。鷲羽岳なら往復2時間半ですが、水晶までピストンすると8時間ぐらいかかる…そこまでしても展望がない…と思うと二の足を踏みます。

また明日の天気も芳しく無く、台風の影響で雨のようです。本当は三俣山荘で2泊する予定でしたが、それも悩ましい。

とはいえ、水晶まで行くならば、早めに出発する必要があります。
鷲羽に行ってから天気を見て、水晶に行くか行かないかを決めよう…と思い、とりあえず、アタックバックにレインや、防寒着、ご飯類、水を詰めて出発します。

鷲羽岳
雲は厚い…

鷲羽岳
向こうの山の斜面にみえる直線みたいなのが、伊藤新道かな?修復中らしいです。


三俣山荘の先はすぐに鷲羽山の麓。そこからは岩場の急登をひたすら登ります。
時折雨がざっと降っては止むと繰り返しているので、レインウエアを来たままで歩きました。風はそれほど強くありません。

鷲羽岳
目の前には鷲羽岳。今なら山頂が見える。

鷲羽岳
岩だらけの斜面。急坂です。
鷲羽岳
振り返ると三俣山荘が見えました。


山の中腹に来ると道はさらに急坂になります。歩いても歩いても前に進んでないみたいな感じ。1時間半の行程のわりには長く感じるくらい急な上りでした。

鷲羽岳
岩がごろごろ。足を取られる。

鷲羽岳
山頂まではずっとこんな感じです。

鷲羽岳
登るの大変…息があがります。

稜線近くになると急に風が強くなりました。時折強風に煽られます。山頂に近づくにつれ、どんどん雲が覆っていてしまい、最後は真っ白に。

上から下りてきた人に「水晶からですか?」と聞くと水晶小屋から来たとのこと。「天気はどうでしたか?」と尋ねると、「雨が降ったり止んだりで展望ない」。そして「水晶まではかなりアップダウンもあってつらいよ。ピストンは大変なんじゃない?」と言われました。
晴れていればまだしも、この雨と風。
この時点で、完全に水晶岳往復を断念しました…次回また来よう。

鷲羽岳
霧に覆われて視界がなくなってきた。


9時15分、鷲羽岳山頂に着きましたが何も見えません。風が強くて立っているとかなり煽られます。水晶岳の方角はそこに道があるとは思えないくらい真っ白…諦めて写真だけ撮って、下りることにしました。

鷲羽岳
山頂につきました…残念ながら真っ白です。


三俣山荘への下山は1時間程度です。
下りていくと風はなくなり、雲の隙間から再び三俣山荘が見えてきました。

相変わらず、雨が降ったり止んだりをくり返し、時折風で雲が飛ばされたのか、鷲羽の山頂まで見通せる瞬間もありました。

鷲羽岳
天気は相変わらず、どんよりとした曇り

鷲羽岳
下りきってみると、山頂には雲がなくなっていた。

鷲羽岳
雨の水滴をあびた夏の終りの花

鷲羽岳
ハイマツの中の三俣山荘に戻ってきました。

三俣山荘のジビエシチューと、鷲羽岳を望む素敵なテント場

昼前にテント場に戻りましたが、雨が降っているので、やむなく狭いテントの中で、時を過ごします。やることがないので、スマホにダウンロードした本を2冊読み、それでも時間が余るのでうたた寝をし…

「この雨でどこで次泊まるの?」「寒くてしょうがない」「沢は増水しているんじゃないか」という集団の声で目を覚ましました。黒部源流との分岐近くに、テントを張ったため登山客が、そこで行く方向を悩んでいる様子です。どうやら聞いていると沢登りの人達らしく、この雨の中、渓中泊ができずに途方に暮れて相談しているみたいでした。お盆だから小屋も取れるかわからないし、でもこのままだと寒いし…と困っている様子。
結局1時間ぐらい、みんなで悩み抜いた挙げ句、高天原の小屋がとれたからそっちに行ってみるとのことで、ようやくこの場を離れました。

高天原は露天温泉がある秘境の地。ずっと行ってみたいなーと思っていたので、来年、今回登れなかった水晶とセットで行ってみようかと思いつきました。うんうん、これでまた、来年の登山の楽しみが増えた!

テントでだらだらと時を過ごし、16時半になりました。頼んでいた三俣山荘の夕食タイムです。ここの名物のジビエシチューが、今回の旅の目的のひとつ。せめてそれだけでも食べなくちゃ。

三俣山荘テント場
三俣山荘。鷲羽岳がよくみえます。少し晴れてきた

三俣山荘テント場
三俣山荘前の雷鳥のオブジェ。かわいい。


宿泊者のみなさんと相席でジビエシチューを頂きました。
ジビエシチューは煮込まれたであろう鹿肉とニンジンが入ってます。野菜もたくさんついててありがたい!

早速いただきます〜!
シチューはちょっと野性味が強く、東京のレストランでいただくジビエよりはワイルドな感じです。少しニオイがありますが、私はこれくらいの臭みなら十分頂けます。スパイスなどで臭みを消す工夫がされていて美味しかったです。ちょっと冷めちゃっていたので、できれば熱いうちに頂いたほうがさらに美味しいと思います!

三俣山荘ジビエシチュー
三俣山荘の夕食ジビエシチュー。

三俣山荘ジビエシチュー
にんじんまるっと入ってます。肉と野菜を煮込んでいる感じ。


夕食後、三俣山荘で明日の天気と台風の進路を聞いたところ、台風の影響は直接はなさそうだが、朝は晴れて午後は雨との予想でした。本当は明日「黒部五郎岳」まで行く予定でしたが、今日の雨風を考えるとピストンは厳しいかな…と思い、1日早めに下山することにしました。
結局今回の旅は百名山1座の登頂のみで終了です…残念。

夕ご飯を終えて外に出てみたら、青空が広がっていて、待ち望んだ晴れの景色が広がっていました。鷲羽岳の翼を広げたような山容が圧巻です。

空の雲も、夕方の空気も、山はすっかり秋の気配でした。

三俣山荘テント場
夕方は予想通り晴れて鷲羽岳の全景がキレイに見えました。

ようやくスッキリ晴れたので、テント場を少し歩いてみました。
私がテント張ったときは朝一番だったので、テント張りたい放題でしたが、さすがにこの時間はテントでいっぱい。やっぱりお盆ですね。

三俣山荘テント場
テントが増えました。雪渓近くにもテントが張ってある。


ちなみにテント場の横には小川が流れていたので、そこで持ってきた野菜やチーズなどは冷やしておきました。お酒を冷やしている人もいました。

三俣山荘テント場
テント場の横に流れる川


テントに戻ってから、ホットワインを作りました。チーズと、持ってきたオクラを煮て明太子パスタソースであえたものをつまみに、鷲羽岳を見つつ好きな音楽を聞きながら、一人でのんびり過ごします。デジタル製品もスマホしかないし、誰からも何も言われず、自然の中でゆっくりソロタイムを過ごす…たまにはこんな時間があってもいいなと思いました。
ソロのテント泊も、良いものですね。

三俣山荘テント場
オクラ明太和えとチーズとホットワイン

三俣山荘テント場
テント前で鷲羽岳を見ながらのんびり時を過ごす

三俣山荘テント場
太陽が沈み、だんだん暗くなっていく。おやすみなさい。


明日は一気に新穂高温泉まで下山です。雨が降る前に出発したいので、明日も早起き。
早々に眠りにつきます。