西穂高岳山荘に泊まって、西穂高岳までピストンしてきました。憧れのジャンダルムの入り口になる西穂高。いつかいきたいその道の入り口を覗きます。
【西穂高岳登山レベル】
★★★★☆:中上級
岩場を三点支持で歩ける必要があります。
【行程】
アクセス:松本→(中の湯経由バス)→平湯→(バス)→新穂高→(新穂高第一ロープウェイ)→しらかば平→(新穂高第二ロープウェイ)→西穂高口
1日目:西穂高口→西穂山荘
2日目:西穂山荘(5:00)→西穂丸山(5:20)→西穂独標(6:00)→ピラミッドピーク(6:35)→チャンピオンピーク(7:10)→西穂高岳(7:25)→(ピストン)→西穂山荘(10:00)→西穂高口(11:10)
【西穂山荘】
新穂高ロープウェイの「西穂口」から歩いて1時間程度(やや登りあり)の場所にある山荘。1泊2食で14000円で予約が必要です。(2023年時)
テント場もありますが、こちらは1張2000円。予約は必要ないそうです。
>> 西穂山荘ホームページ
西穂高ロープウェイで標高2000mへ
今回は土日の休みを利用して西穂高へ向かいます。
朝一のあずさで松本に来たものの、9月は松本〜平湯までのちょうどいいバスがなく、中の湯経由で平湯に到着。
平湯についたのは12時過ぎでした。
平湯で足湯を楽しみながら飛騨牛串を頂き、のんびりしていると新穂高ロープウェイ行きのバスが到着。
バスに揺られて40分程度で、新穂高ロープウェイについたときには13時過ぎていました。
うーん・・・新穂高までの移動が大変・・・。
とはいえ、本日は西穂山荘までの行程なので、13時過ぎていても時間的には余裕あり。
新穂高ロープウェイを使って一気に標高2200mへと登っていきます。
笠ヶ岳や、稜線の向こうに見える穂高の山並みが見えてくるとテンションが上がってきます。このロープウエイを使えば、登山をしない一般の観光客も北アルプスの絶景が楽しめるので、観光にもおすすめです。
ロープウェイで一番上の「西穂高口」まで行けば、「森のテラス」や「森のテーブル」といった、ピクニックにちょうどスポットや、ロープウェイ駅にカフェもありました。「槍の回廊」というテラスから、槍ヶ岳の眺望も楽しめます。
西穂高は久しぶりに来たのですが、おしゃれな観光スポットになったなぁという印象です。
1時間で西穂高山荘到着!夕陽を見てのんびり
ロープウェイ駅を出たら西穂山荘まで1時間程度、軽い登山となります。
最初は少し下って、その後は西穂山荘まで樹林帯を登っていきます。あるき始めてすぐに西穂山荘の屋根が見えました。
今日は観光半分のお手軽登山で、気負いなく歩きました。
ロープウェイから1時間で西穂山荘に到着。
軽い登山で着いてしまうので、観光がてら来てもこの山荘には、泊まれそうです。
チェックインして、部屋に入ります。
案内された部屋は女性だけの10人ほどの大部屋。1人1枚の布団が自分のスペースで、リュックも廊下の棚に置いておきます。ちょっと狭いけど、十分余裕を持って寝ることができます。このときは9月の土日で、部屋は満室でした。
部屋に荷物を置いたら、売店でコーヒーを買って外のテーブルで、テント場を眺めながらコーヒータイム。西穂山荘もラーメンが有名なのですが、今回は夕ご飯があるので我慢します…
夕ご飯は17時40分からの回でした。ハンバーグにクリームコロッケにナポリタンにポテトサラダ。お子様ランチみたいな、みんなが大好きなメニューです。ご飯に汁物に、春雨サラダもついています。
山小屋で温かいごはんを食べれるって幸せw
夕ご飯の後、部屋に戻るとちょうど夕暮れ。笠ヶ岳の向こうに太陽が沈んでいくのが、部屋から見ることができました。雲が赤く染まって、きれいな夕焼けでした。
翌日の朝ごはんはお弁当にしてもらいました。
おにぎり2つと、焼売、ごぼうサラダと野菜に佃煮。
パックのものは朝ごはんにして、おにぎりだけ持って、明日は西穂高岳山頂を目指します。
翌朝、登山開始。西穂独標へ
翌日は朝4時に起きて、5時から西穂高岳を目指して、登山を開始しました。
東の地平がうっすらと赤く染まり、朝焼けが始まっています。
まだ薄暗い中、西穂山荘から坂道を登り始めます。
登り始めるとすぐに、眼下に西穂山荘の赤い屋根が見えてきて、その向こうにピンク色に染まる焼岳と、そのさらに向こうに乗鞍岳が望めました。
左手には立派な笠ヶ岳の姿が、朝の宵闇に浮かび上がります。
この朝の登山はとても見応えのあるものでした。
5時20分に、西穂丸山に到着。乗鞍岳と焼岳がさらに赤く色づいていました。白山も遠くに見えて、
山荘から20分程度登っただけでこの絶景です。軽装の登山客さんもいて、朝日を眺めていました。
丸山からは、白山も遠くに見えました。
私達の目指す西穂高岳は、まだ暗い山の先…高く聳えています。
丸山で景色を堪能したら、西穂高山頂に向けて、目の前のギザギザ道を上っていきます。
だんだんと太陽が高くなり、山が明るくなってきました。
6時に西穂独標に到着。山荘から1時間で着きました。
この先に見えるピラミッドピークが青空に突き出しています。
西穂独標まではヘルメットなしで登りましたが、今年は独標付近で落石事故が多かったとのこと。
岩に書かれた◯と✕マークをちゃんと見極めて進まないと、落石をおこす危険性があるので気をつけて歩きました。
独標までは初心者でも登れるのですが、安全のためにヘルメットは会ったほうがよさそうです。
また独標の手前は急な岩場になるので、少し岩場に慣れてから歩くことをオススメします。
ピラミッドピーク、チャンピオンピーク
ここからはヘルメットをつけて、一度下ります。
いきなり、大きな岩が積み重なった崖を下りていく感じに。今までの穏やかな道と異なり、岩場を三点支持で進んでいくことになります。
…岩場が大好きな私は、テンションアップ!よし行くぞ!
目の前にチャンピオンピーク、ピラミッドピーク、西穂高岳の3つ峰が並んでいます。
その向こうにも急峻山が見える、美しい景色です。
岩場を気をつけながら下りて、チャンピオンピークへと登っていきます。
振り返ると、さきほどまでいた独標がよく見えました。
独標からピラミッドピークまで30分弱。ひたすら岩をよじ登っていきます。
岩場の連続がとっても楽しい〜。
6時半頃、ピラミッドピークに到着。天気快晴、山の稜線がキレイ!
ピラミッドピークからは、次のチャンピオンピークを目指します。
この先も、基本的は岩場の登りが続きました。
ピラミッドピークから30分、チャンピオンピークに到着。
「チャンピオンピーク」と岩に書かれていて、山頂の標識みたいなものは見当たらず…
西穂高山頂と、ジャンダルムへの道を見学
西穂高岳へ、最後の上りとなります。途中岩に「3」「2」と数字が書かれていて、なんだろうと思ったら、独標からの峰数がカウントされているようです。
独標が11、ピラミッドピークが8、チャンピオンピークが4で、西穂高ピークが1だそう…知らなかったw
途中で斜めになった平たい岩がありました。ガイドさん付きのツアーの人はロープで繋いでもらいながら下りています。どうやら、足の置き場が少ない、傾斜にある岩の上を進む必要があるようです。
この岩が登るときはあまり気にならないのですが、下りは足場がなくて滑りそうになるため、みんな慎重に下山していました。
ちょっと危険な箇所を越えるて、ようやく「西穂高岳」に到着しました!
往復6〜7時間で、岩場をアドベンチャー気分で登れて、絶景が見れる素敵な山です。
西穂高の先はジャンダルムへと縦走する、さらに難しい破線ルート。
ちょっとだけ足を伸ばして、ジャンダルムの入り口を覗いてみました。
天気は晴れ、風もなく、この日はジャンダルム日和。
何人かの登山者さんが、ジャンダルムを目指して先に進んでいくのが見えました。
10分程度進んだら「P1」と書かれたポイントに出ました。「西穂高↔奥穂高」経験者向きのルートで、事故が頻発しているとの警告文が書かれています。やっぱり危険なルートなんだなというのがよくわかります。
今回の旅はここまで。いつかジャンダルムへという思いを胸に帰路につきます。
西穂高岳からは絶景を見ながら下山です。
前方に焼岳、乗鞍岳、右手に笠ヶ岳、左手に奥穂高…北アルプスのオールスターに囲まれ、眺めは最高。
でも急な岩場なので、足元に注意しながら下りていきます。
8時半にはピラミッドピークに戻ってきました。
「ピラミッド8」って何かカッコいい。「8」峰目なんですね。
独標まで戻ってきたら、少し雲が上がってきて、ちょっとだけ白い世界に。
でも本当に少しだけで、さらに下山していくと、また青空が広がり、振り返ったときに西穂高の山々が連なって見えました。
10時前に西穂山荘に戻って、デポしていた荷物をまとめ、ロープウェイまで下りていきます。
下りなので40分ぐらいでロープウェイ駅まで戻りました。第二ロープウェイは頻繁に出ていたのですが、
第一ロープウェイが30分に1本で、狙っていた11時半の便には乗れず、12時の便で新穂高温泉まで下りてきました。
新穂高温泉で立ち寄り湯で汗を流しました。
西穂高は、山から下りてもすぐ温泉があって、本当に観光にも嬉しい場所ですね。
お風呂に入った後は恒例の(?)ソフトクリームを頂きました。
今回はブルーベリーとバニラのミックスソフトクリーム。冷たくって美味しい〜。
帰りは平湯経由で松本までバスで行って、松本からはあずさで帰ります…が、家まで片道5時間、往復で10時間…今回は登山しているよりも行き帰りのアクセスの時間のほうが長ったw
でも、西穂高岳は往復6〜7時間程度で楽しめる、素敵な山でした。
今度はテント泊…またはジャンダルム縦走で来てみたいと思いました。