【雪山小屋泊】軽アイゼンで行く西穂山荘

北アルプス

軽アイゼンで登れる雪山登山シリーズ。今回はついに雪の北アルプスに行ってきました!
とはいえ西穂高まで登れるわけもなく、西穂山荘で1泊して、そのまま帰るという雪の北アルプス体験コースです。

【西穂雪山行程】
アクセス:新宿→[JR]→松本→[バス]→平湯バスターミナル→[バス]→新穂高ロープウェイ
1日目:新穂高ロープウェイ西穂高口→西穂山荘
2日目:西穂山荘→新穂高ロープウェイ

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新穂高ロープウェイから西穂山荘

東京から西穂高までは、あずさで松本まで行って、松本から高山へ行きのバスに乗ります。そこから1時間半ほどすると、平湯バスターミナルに着くので、そこで新穂高ロープェイまでのバスに乗り換えます。このバスは 30分程度でロープェイの駅につきます。(松本ー新穂高ロープウェイの往復が5140円、ロープウェイ往復は2900円)そこからロープェイで山頂2100mまで一気に登ります。
※ちなみに新宿から平湯バスターミナルのバスという行き方もあります。

3月の連休の初日。私たちはあずさ1号に乗りました。9:39松本着の予定が、車両の故障で18分遅れるというトラブル。乗る予定のバスは10時ちょうど発。松本からバス停まで猛然ダッシュをしてなんとかギリギリ乗ることができましたが…重いリュックを背負って走るのはなかなかツライものでした。

山登りの前に力を使い果たした感じですが、なんとか無事にロープウェイの駅に着き、まずは第一ロープウェイに乗ります。連休初日ということで観光客も登山客もたくさん。冬の北アルプスは人気があります。

ロープウェイから眺める山は八ヶ岳の時よりも目の前にそびえる感じ。槍ヶ岳など北アルプスの雄大な山並みを望みながら、山頂の西穂高口駅に到着。

ここで冬山の支度を整えます。私たちはスリーシーズンの靴にレインウエアに軽アイゼンを装着。西穂山荘まではこの装備で行けるようです。

いざ出発!駅の近くは観光客も歩けるように雪の中に道が作られていました。そこを抜けると登山道。山荘は目線の上に見えたのだけど、最初は少し下ります。

少し下った後は、急な登り坂になります。思ったよりも急だったので、軽アイゼンだと少し滑り落ちそうになるので、慎重に踏み込みながら登っていきます。

樹林帯のために風はほとんどなく、登り続けるため暑くて汗が流れてきました。木々の間に時々姿を表す山の姿。世界はまだ冬です。

雪質はパウダースノー。ふわふわした新雪は、雪の結晶が見えるほど細い。時折、木の枝から落ちた雪が辺りを舞う…この景色はとても気持ち良いものです。天気は曇りだったので、少し薄暗いですが、これも冬山らしい。その雪のなかを、結構急な坂を必死に登っていきます。

頑張って登ること1時間。西穂山荘が見えてきました。

テントが多いのにびっくり。こんな雪なのに、みんなテントを張るんですね。寒くいないのかな…?!

でも、景色がとてもいいから、テントも楽しいかもしれません。いつか、冬山でテントをする日が来るのかな…と思いながら山荘へ。山荘の前では巨大な雪だるまがお出迎えしてくれました。

西穂山荘で一泊、翌日下山

山荘に入ると時間は15時10分前。チェックインもそこそこに、ラーメンを頼みました。だって名物ラーメンは15時までの注文だそうなので。

私は味噌ラーメンを頼んで、売店の前のテーブル席へ。連休ということもあり、たくさんの人で賑わっていますワインを2瓶ぐらい持ってきて、すでに飲み始めている人たちも。

まずは西穂高山荘名物のラーメンを味わいます。細麺で、味噌ラーメンには半熟卵つき。少ししょっぱめのスープが美味しい。雪で冷えた体には暖かいものがとても嬉しい。麺もちょうど良い茹で具合。大きいチャーシューや海苔もついて、山小屋のラーメンといえども充実の味でした。やはり、名物は食べておかなくちゃ。

山荘は広くて、幾つかの個室に分かれています。冬は予約した人には1人つき布団はちゃんと1つ用意されています。毛布も2枚あるし、部屋は少し寒かったけど、布団は暖かい。

夕食まであと2時間程度あり、お酒飲んだりつまんだり、一緒のテーブルの人とおしゃべりをしたりと、山荘の時間を楽しみます。冬は夏よりも山荘にいる時間が長いので、こんな時間も冬ならでは。

窓の外では、雪の中でテントを張る人の姿が。スコップで雪を掻き出して雪の壁を作り、それからテントを張ります。なんとも大変な作業に見えるし、寒そう…。でも、テント中は意外と暖かいそうですよ。

夕方5時半に、食堂へ。夕飯タイムです。でも今日は1時間しか歩いていないし、ラーメンも食べちゃったし、お酒につまみに…少しお腹がいっぱい。でも、山賊焼きに、豚汁に、野菜にと、北アルプスの山小屋はご飯が美味しい。

ご飯を食べて、まだ飲んだくれながら9時に消灯します。本当に冬の山小屋は、飲んだり食べたりの時間が長いこと、長いこと…。それも冬山の醍醐味でしょうか。

次の日は、朝から雪でガスっていたため見晴らしもありませんでした。早々に下山し、ロープウェイの第一と第二の間にあるお風呂に入りました。ここは洗い場もなく、露店風呂だけなのですが、源泉掛け流し。雪を見ながら入るお風呂は最高に気持ちいい。

お風呂の後は、飛騨牛の串焼きや、飛騨牛コロッケ、焼きたてのパンを楽しんで、松本に帰りました。

何しろ移動時間が長いのが、西穂高の行きにくいところですが、ロープウェイもあるし、山荘までは軽アイゼンでも行けるので、まず初心者が楽しむのに良いルートだと思います。