7月の4連休、立山雷鳥沢のキャンプ場をベースにしてテント泊、のんびりと周辺の山を登ってきました。2年前も劔岳と合わせて立山に行きましたが、雷鳥沢にテント泊にするので初めて。たっぷり3泊して山と温泉を楽しみます。
【立山(雄山・大汝山・富士ノ折立)】
富山県 百名山
標高 雄山:3003m 大汝山:3015m 富士ノ折立:2999m
立山は日本三大霊山の1つ。山頂には神社があり、「いざなぎのかみ」と「あめのたぢからおのかみ」の2柱が祀られています。西暦701年文武天皇時代に開山された古い歴史のある山です。河原の平らな石に願い事を書いて、この山頂の境内に納めると願い事が叶う…とか。
登山レベル:★★☆☆☆(初級)
【全行程】※このブログはDay1の行程です
往路:東京→[あるぺん登山バス]→室堂
Day1:室堂(6:00)→雷鳥沢キャンプ場(8:30)※テント設営→室堂(10:20)→一の越※休憩(11:10/11:30)→雄山(12:10/13:10)※お参り&ランチ→大汝山(13:30)→富士ノ折立(14:00)→大走へ分岐(14:30)→雷鳥沢キャンプ場(15:40)
Day2:雷鳥沢キャンプ場→奥大日岳→中大日岳→大日小屋→中大日岳→奥大日岳→雷鳥沢キャンプ場
Day3:雷鳥沢キャンプ場→室堂→[バス]→弥陀ヶ原→[バス]→室堂→室堂山→立山室堂山荘→らいちょう温泉雷鳥荘→雷鳥沢キャンプ場
Day4:雷鳥沢キャンプ場→みくりが池温泉→室堂
復路:室堂→[あるぺん登山バス]→東京
室堂から雷鳥沢キャンプ場へ
登山バスのあるぺん号で、新宿から一気に室堂までやってきました。朝6時半に室堂にバスは到着。寝ている間に標高2420mまで来てしまいました。なんて楽ちんw
前日までの天気予報は雨だったのですが、室堂は雲1つない晴天。
真っ青の空と雪が残る山の緑の稜線、眩しい太陽の光。最高のコンデションです。
最初に雷鳥沢キャンプ場へ行って、テントを設営します。
室堂から雷鳥沢キャンプ場までは45分、少しアップダウンはありますが、基本は下り坂の道です。舗装された道を、テントの重たい荷物を担いで歩いていきます。
久しぶりのテント…リュックが肩にくいこんで痛い…。
でも、天気がよいため景色は最高。テンションあがりまくりです。
ミクリガ池が見えてきました。青空映して、より深い青色です。雪渓が池の周りに残って、白と青のコントラストがキレイです。
みくりが池温泉までやってきました。硫黄の匂いがしてきて、濃厚な温泉が湧いているのがわかります。温泉の建物に「ソフトクリーム」の看板があって美味しそう…でも、ここのお風呂とソフトクリームは最終日までとっておくので、今日はスルー。
雷鳥沢キャンプ場に到着しました。
4連休の初日、しかも早朝だったため、まだテントはそれほど多くありません。私達は一番端っこの川が近くて立山がよく見える位置にテントを張ることにしました。
キャンプ場は1張1泊1000円です。キャンプ場の真ん中にある管理棟でお支払い。
管理棟には売店がないので、ここで飲み物などを買うことはできません。トイレはこの建物内、水場は管理棟から10mぐらい離れた所にあります。水は煮沸して飲むようにと書いてありますが、そのまま飲んでも問題ありませんでした(気になる人は煮沸してください)
雷鳥沢キャンプ場から立山・雄山へ
テントを立ててから、立山登山へでかけます。室堂まで来た道をまた戻ります。今度は上り坂を、ひたすら登っていきます。急な上り…標高が高いので息が切れ、ちょっと疲れる。上り坂のため室堂までは1時間かかります。
室堂まで戻ってきました。ここから立山に向かって更に登っていきます。日が高くなって、ジリジリと熱くなってきました。
9月に来たときには全くなかった雪渓がたくさん残っていて、立山に登るにも雪の上を歩かなくてはなりません。とはいえ、雪の量は多くないので、軽アイゼンはつけずに、登山靴で歩くことができました。
11時10分、一の越に着きました。立山・雄山が覆い被さるように聳え立っています。
登ってきた斜面とは反対側、北アルプスの山々を望む方角から涼しい風が吹いてきました。
雲の中、遠くに槍の穂先が見えます。
一の越で少し休憩をして力を蓄えてから、立山の急登を登り始めます。岩だらけの、少し滑る上り坂。連休ということもあって、たくさんの人が山頂を目指して登っていました。
12時過ぎに立山山頂に到着しました。山頂はランチ休憩を取る人で大賑わい。小屋で売っているカップラーメン食べてる人も…美味しそう。
小屋ではカップラーメンの他、山バッチも売っていて、御朱印も書いてもらうことができます。さすが霊山…。
先に立山にお参りします。参拝料金をお支払いすると、鈴つきの神札が頂けます。それを持って雄山のてっぺんへ。神主さんが山頂から「ゆっくり登っておいで〜」と声をかけてくれます。
山頂では神主さんが祈祷を行い、立山神社についてお話をしてくださいます。神社のまわりには平たい石がたくさんあって、よく見るとお願いごとや決意表明が書いてあります。「河原で石を拾って持ってきて、ここに納める」そうです。知らなかったので次回来たときには河原の石を持ってこようと思いました。
お参りを終えた後はランチタイムです。休憩していると汗が冷えて寒くなります。行動食でご飯にしたのですが、他の登山客が売店で買ったラーメンを見ていると、ガスセットとラーメンを持ってくればよかった〜と後悔。一緒に行った友人はちゃんとお湯を沸かしてラーメンを食べてました。さすがw
大汝山と富士ノ折立から大走を下る
休憩の後は大汝山・富士ノ折立を通って下山します。朝はあんなに晴天だったのに、下から雲があがってきて、ちょっと怪しい空模様になってきました。
大汝山までは15分ぐらいで着きますが、岩場の道です。観光で登ってきた登山客の姿も減ってしまい、人で賑わう雄山とは異なり、静かな山になりました。
大汝山へは雄山から15分ぐらいで到着しました。岩をよじのぼって、てっぺんへ。
てっぺんは突き出した岩になっていて、その上で写真をとるのがみんなのスタイル。
私も、岩によじ登って写真撮りました。
山頂からは黒部湖が見えました。山間にエメラルドグリーンの湖が広がっています。
大汝山の後は富士ノ折立へと進んでいきます。突如として空は雲に覆われ、一気に灰色の世界になりました。雪渓もあって、なんだか寒々しい景色に。人の姿も少なくて、ちょっと心細い気持ちになります。
大汝山から15分ほど歩くと、富士ノ折立の斜め三角に尖った山が霧の中に見えてきました。
ここもよじ登って山頂で写真を撮ります…が、雲バックにシルエットのみになってしまいました。
富士ノ折立からは、真砂山方面から大走りを下って、雷鳥沢キャンプ場に戻ります。
事前に一の越山荘で雪渓の具合を聞いておいたのですが、軽アイゼンがなくても下りれるということで、大走りルートを選びました。
霧が出て視界が真っ白になったためか、大走りの坂で雷鳥に出会いました。私達を見て驚いた様子で、登山道に沿って走って下りていきます…その道、私達が通る道なんだけど…。
しばらく雷鳥の後を追って(追いかけているつもりはない)下山をしていきます。途中で雷鳥が横道に逸れたので、お別れしてそのまま下りていくと、次第に空が晴れてきました。
雷鳥沢キャンプ場でのんびり夕ご飯
雷鳥沢キャンプ場に着いたのは15:40頃。
テントに着いてすぐに、雷が鳴り始めて雨がざーっと降ってきました。テントに入って雨から避難。間一髪濡れずにすみました。
それから30分後には通り雨はやみ、空には太陽が戻ってきます。キャンプ場も山も、沢も明るくはっきりと見えました。
雨がやんで、17時頃にお風呂に入りに行きます。雷鳥沢山荘に行ったところ、立ち寄り湯はやっていないということで、すぐ近くのロッジ立山連峰のお風呂に入りに行きます。立ち寄り湯は700円、お酒やアイスも売ってます。
ロッジ立山連峰のお風呂は内湯と露天風呂があります。内湯はこのときシャワーからお湯が出なかったのでお風呂のお湯を使って頭と体を洗いました。山小屋にしては珍しく石鹸が使えます。しかも内湯の方は温泉を薄めているのか、硫黄臭くなくさっぱりとしていました。
そして、もう一つの露天風呂が最高!二人しか入れないような小さいお風呂なのですが、そこから見える山の絶景を見ながら濃〜い温泉に浸かり、自然の風を浴びる贅沢タイムを堪能。山でお風呂に入れるって素敵です!
(ただし、露天風呂は源泉かけ流しで熱くて長くは入ってられません…)
風呂上がりに軽く一杯w
山と温泉でで汗をたっぷりかいたので、水分を欲している…お酒だけど。
テントに戻ってきてから夕飯作りです。少し寒くなってきたので長いパンツにフリースを来て、外でガスを炊きます。本日のごはんは「トマトラーメン」
濃厚トマトソースに卵とチーズがあうイタリアンラーメン。体も温まり、美味しかったです。ランチにラーメンを我慢した甲斐がありましたw
自分のテント前から立山が一望できました。夕ご飯を食べている間に日が暮れていきます。立山に夕陽があたって赤く輝く様は絶景でした。最高の夕ご飯ですね。
そして日が落ちてから少し経って。
立山の向こうから月がのぼってきました。満月に近い眩しいくらいの月。
月は立山を優しく包みこみ、静かに夜は更けていきます。