【白馬三山縦走 Day2後半】天気急変の白馬(杓子岳、白馬山荘)

北アルプス

白馬鑓ケ岳で休憩し、杓子岳、白馬岳に向かって出発します。
午後になり雲が上がってきて、天気が崩れそうな気配。急いで目的地を目指しますが、まだまだ道のりは長い。

【杓子岳】
標高:2,812m
長野県・富山県の県境にあり、白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳の3つを白馬三山といいます。
登山レベル:★★★☆☆(中級)難しいところはないですが、1泊以上必要なので体力がいります。

【白馬山荘】
1泊2食10300円 個室は別料金
国内最大級の山荘で、800名収容できるそうです。
山頂レストラン「スカイプラザ」でケーキセットも生ビールもいただけます。
>>白馬山荘ホームページ

【縦走全行程】
往路:高速バス→白馬にて前泊
1日目:猿倉(8:00)→白馬鑓温泉小屋(13:00) 
2日目前半:白馬鑓温泉小屋(6:00)→大出原(7:40)→尾根道(8:40)→天狗山荘(9:10)→白馬鑓ヶ岳(10:20)
2日目後半:白馬鑓ヶ岳(10:20)→杓子岳(11:50)→白馬山荘(13:40) ※7時間40分
3日目:白馬岳→小蓮華岳→白馬大池→乗鞍岳→栂池山荘→ロープウェイにて下山

スポンサーリンク

白馬鑓ヶ岳から杓子岳へ

白馬鑓ケ岳で休憩を終えて、白馬岳に向かって出発しました。

まず鑓ケ岳からは少し下りて、杓子岳へと道を進んでいきます。
雲が下から上がってきて、天気が崩れそうな気配。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
白馬岳は雲に覆われつつあります

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
雲が上がってきた

振り返ると鑓ケ岳の上は青空。
どうやらここから天気の分かれ目のようです。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
白馬鑓ヶ岳は晴れています

途中でライチョウの姿を見ました。
曇や雨が降る前に姿を現すのだそう。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
ライチョウが出てきた!

杓子岳への道中も、花がたくさん咲いています。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
白馬鑓ヶ岳〜杓子岳

杓子岳までは小高い山を乗り越え、急な下りを下りていきます。
その後はまた少し登る…というようにアップダウンがありました。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
名もなき小高い山
白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
ここは一度下る

近くに見えても意外と遠い…。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
そしてまたザレ場上り
白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
杓子岳が目の前に

足下は鑓ケ岳と同じ石だらけのガレ場が続いています。
山頂はあと少しに見えるけど…。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
巻道が非常に魅力的に見える山肌w

杓子の麓まで来て、山頂に登る道と巻き道の分岐点にでました。

歩きにくそうなの登り坂を見ると「登るのどうしようか…」と思ったけれど、せっかく来たからと山頂を目指すことにしました。
この登りも結構きつかったなぁ…

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
山頂へ行くか、巻くかの分岐点
白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
山頂を目指すことに

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
分岐から20分ぐらい登ると山頂へ

杓子岳の山頂に着きました!
白馬鑓ケ岳を出発して1時間。思ったよりも時間がかかりました。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
杓子岳山頂に到着

山の向こう側は雲が立ちこめていて何も見えません…。
先ほどの天気の良さが嘘のような不穏な雰囲気。
晴れていた方向も視界の両側を雲が覆いはじめました。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
あれよあれよという間に雲が視界を覆っていく

進行方向の白馬岳の方向も、山の下からどんどん雲があがってくる様子。

白馬鑓ヶ岳〜杓子岳
稜線を境に雲が分かれる

杓子岳から白馬山荘へ。天気は悪いけど花がたくさん!

雨が降らないうちにと杓子岳を下り始めました。
登りと同じようなザレた下りはかなり急。
こっちを登る方がしんどかったかもしれない…。

杓子岳〜白馬山荘
下山の道。かなり急です。

杓子岳をおりて、先ほど分かれた巻道と合流します。

杓子岳〜白馬山荘
巻道との合流点

曇空のためか、またライチョウの親子連れを見つけました。
親が心配そうに子供達を見ています。たまに鳴いて、子供達が離れていかないように気を配っています。
(子供達は草に隠れてよく見えないですが・・・)

杓子岳〜白馬山荘
ライチョウがまた登場。心配そうに子どもたちを見ている

気づくと周囲が薄暗くなっています。
山はあっという間に雲に覆われ、見通しの悪い薄暗い山道に変わってしまいました。

杓子岳〜白馬山荘
天気が急変。あんなに暑かったのが嘘のように雲の中に。

でも、足元には白馬のお花がたくさん!
これで景色が悪くても楽しみながら歩き続けることができます。

杓子岳〜白馬山荘
コマクサの群生を見つけました

杓子岳〜白馬山荘
ピンクの小さい花、めちゃくちゃ可愛い
杓子岳〜白馬山荘
色とりどりの高山植物
杓子岳〜白馬山荘
オヤマリンドウかな?
杓子岳〜白馬山荘
曇っていても、これだけ花があると楽しい

白馬山荘まで、あとどれくらいだろうと思ってきた辺りで、少し霧が晴れてきました。
でも見えたのは…登り坂。それもちょっと急です。目指す白馬山荘はまだ見えません。

霧が晴れたけど、見えるは岩の上り坂のみ

この辺りも、花がいっぱい咲いています。
ピンク色の花はヨツバシオガマ?タンポポみたいな黄色い花等々…。

杓子岳〜白馬山荘
ヨツバシオガマ?
杓子岳〜白馬山荘
ミヤマタンポポ?

この山を登りきったところ、白馬岳が見えました!
本日の目的地の白馬山荘が山頂直下に。ここから見てもかなり大きな山小屋だというのがわかります。

あとちょっと!の筈なのですが、目的地がすぐ近くに見えているのに、ここから先も山荘まで実に30分はかかります。

杓子岳〜白馬山荘
白馬岳と山荘が見えました。しかし、まだ登らなきゃいけない〜

白馬山荘の手前にあるのが白馬頂上宿舎。テント泊の場合はここに泊まります。
小屋の奥の方に白馬の大雪渓があるのだそう。
猿倉から雪渓を登った場合は、ここに到達します。これだと白馬岳まで一気に1日で登ることができそうです。

杓子岳〜白馬山荘
白馬頂上宿舎

さて、私達は白馬山荘までの最後の上りに取り掛かります。
これが、見えているのになかなかたどり着かない、本日数回目のツラい登りでした…。

杓子岳〜白馬山荘
巨大な白馬山荘が雲の中から姿をあらわす

白馬山荘の充実カフェと、雲の晴れ間に夕景

鑓温泉小屋朝6時に出発して、14時前に白馬山荘にやっと到着しました!
8時間の長い行程だったので、さすがにちょっと疲れ気味の到着でした。

受付の建物の前に長野と富山の県境があります。

白馬山荘

白馬山荘は1泊2食で9500円。800名収容できる巨大な山小屋です。
もちろん個室ではなく相部屋ですが、こんな感じ。
平日だし、白馬山荘は広いので、1人1枚の布団で寝れそうです。

白馬山荘
白馬山荘の部屋


廊下は昔の木造校舎の学校?みたいに長い。
2階もあります。どうやら個室やベットルームもあるようです。何しろ広い山小屋でした。

白馬山荘
長い廊下
白馬山荘
二階へ続く階段

行動食しか食べていないので、白馬山荘のスカイラウンジ(食堂)で、ランチをすることにしました。
スカイラウンジ、Tシャツやタオルなどグッズも売っています。

白馬山荘
スキー場の食堂みたいに広い

鑓温泉小屋にいた人から白馬山荘のラーメン美味しかったと聞いたのでラーメンを注文。
塩分が、汗をたっぷりかいた体にいい感じ♡

白馬山荘
味噌ラーメン!美味しい!

そして、甘党な私が楽しみにしていた山小屋のケーキセット
抹茶ケーキとコーヒーセット。ラーメン食べてもスイーツは別腹。食べれちゃう。
嗚呼、ケーキの甘みが幸せ~。

白馬山荘
ケーキセット!これだけ動いたら食べても罪悪感なし!

ランチ休憩の後は、部屋で休憩したり、外を散歩したりして過ごしました。
外はすでにかなり冷えています。

白馬岳の山頂方面はまだ雲の中です。

白馬山荘
この先にある白馬岳は雲の中で全くみえません

荷物を整えたり、ゴロゴロしたりしているうちに、早くも夕ご飯の時間になりました。
夕ご飯はハンバーグ、副菜に魚も野菜もあって、お味噌汁とご飯。
ボリューミーですが美味しかった!
…しかし、山に行くと実によく食べるなぁ。

白馬山荘
白馬山荘の夕ご飯。ハンバーグ♡

白馬山荘では、夕食後に山の天気や健康状態など講演をしてくれます。

講演を聞いていると…また天候が変わって厚い雲が流れ去り…念願の雲の晴れ間が現れました。
ようやく山々が姿を現し、みんな一斉に外に出て写真を撮り始めました。
私も外に出て、山の夕景を堪能しました。

白馬山荘
待ちに待った見晴らしに、みんな外へ
白馬山荘から見る杓子岳と鑓ケ岳
白馬山荘から見る杓子岳と鑓ケ岳、とてもキレイ

雲海に浮かぶ立山連峰
雲海に浮かぶ立山連峰。剱岳が遠くに見えます。
太陽が沈んだ西の空
太陽が沈んだ西の空には雲海が立ち込めている

さらに時間がたち、太陽の光が消えていくと、宵の明星が山の上で輝き始めます。

宵の明星

杓子岳と鑓ケ岳の上には月が見えました。
神秘的な山の夕景にうっとり。

杓子岳と鑓ケ岳の上の月

白馬山荘のスカイラウンジ移る西の空と、その頭上に輝く月
白馬山荘のスカイラウンジ移る西の空と、その頭上に輝く月

念願の景色を見ることができて大満足です。

明日の天気予報は雨…だったのですが、晴れることを祈って眠りにつきます。
明日は最終日。白馬大池から栂池に下りていきます。