北海道山旅最終日は雌阿寒岳に登ります。雌阿寒岳は火山で、山頂の噴火口からは煙がもくもくと上がっていて、その景観はダイナミック。見ごたえのある山です。雌阿寒岳登山の後は阿寒湖温泉に戻って立ち寄り湯、その後はレンタカーで女満別空港に戻り、空路で羽田へと帰ります。
【雌阿寒岳】
北海道、百名山、標高1499m
登山レベル:★★☆☆☆(初級レベル)
阿寒岳は雄阿寒岳と雌阿寒岳がありますが、百名山を目指す人は雌阿寒岳に登ります。雌阿寒岳温泉登山口から登るコースは行程が往復4時間弱と、登山初心者でもチャレンジできる山です。頂上の火口の向こうには標高1475mの阿寒富士、赤い池、青い池など山頂はみどころたくさん。
【北海道山旅全行程】 ※このブログは③の行程です
往路:羽田空港→女満別空港→[レンタカー]→木下小屋(知床)
行程:
①羅臼岳:木下小屋→オホーツク展望→弥三吉水→極楽平→仙人坂→銀冷水/携帯トイレブース→大沢雪渓→羅臼平→羅臼岳山頂→羅臼平→銀冷水→仙人坂→極楽平→弥三吉水→木下小屋 ※レンタカーにて清里町へ移動
②斜里岳:清岳荘→下二股→(旧道コース)→上二股→馬の背→斜里岳山頂→馬の背→上二股→熊見峠→下二股→清岳荘 ※レンタカーにて阿寒湖温泉に移動
③雌阿寒岳:雌阿寒岳温泉登山口(9:00)→二合目→五合目(10:00)→八合目→雌阿寒岳山頂(11:00/11:30)→八合目→五合目→二合目→雌阿寒岳温泉登山口(13:30)
復路:雌阿寒岳温泉→[レンタカー]→女満別空港→羽田空港
雌阿寒岳登山口〜五合目。小雨の中、登山開始
今日はのんびり、朝からお風呂に入って、優雅にホテルの朝ごはんを食べてから雌阿寒岳に向けて出発します。
雌阿寒岳登山口に着いたのは朝9時の前。
今日は平日だし、天気もあまり良くないせいか、駐車場に止まっている車は少しだけ。
駐車場は硫黄の匂いが立ち込めています。近くには温泉があり、立ち寄り湯もできます。
駐車場で身支度を整えていると、少し雨が降り始めました。ちょっと嫌な天気です。
とはいえ4時間のコースなので、多少の雨でも行くしかないと出発しました。
登山口に案内板があり、「火山性ガス注意」とか「ヒグマ注意」とか…やや物騒なことが書いてありますので心して登山を開始。
登山口からは樹林帯を歩きます。最初は穏やかな登りと思いきや、だんだん急になってきます。風もないせいか暑いため、雨がぱらついてもレインウエアを着る気にはなりません…。
途中、シャクナゲの花がキレイに咲いていました。
3合目までは展望もなく、蒸し暑い樹林帯を登ります。
3合目を過ぎた辺りと、背の高い木で覆われた樹林帯から抜け出して、マツの生えている登山道へ出ます。ここで「噴火があったら噴石が飛ぶから要注意」の立て看板…やっぱり物騒な山です…。
少し歩くと一気に展望が開けます。曇っていて山頂までは見えませんが、登る山の稜線が見えてきました。雨は時折パラッと降りますが、まだレインウエアを着るほどではありませんでした。
1時間程度で5合目まで到着しました。雨は止んでいて、雲も少し晴れてきました。
ここ数日間の天気の傾向は、午前中が曇り、昼から晴れてくるパターンが多かったので今日も、そんな天気かもしれません。
五合目で一休みして、再び歩き始めます。火山らしい赤茶けた土の道で蛇行しながら登っていきます。そのうち、過去の噴火で飛んだのであろう噴石で覆われた道になります。
七合目〜九合目 岩場の急登を進む
10時半に七合目に到着しました。また少しガスってきたので、周囲は真っ白。
七合目の少し先の岩の上に電気スタンドみたいなものがあって、なんだろうと思ったらガス探知機でした。登山道をコードがずーと這っていたのですが、どうやらこの探知機のためだったみたい。
八合目に到着。相変わらず真っ白です。ここから九合目までは大きな火山の岩ゴロゴロと転がっている登山道で、岩を登って進んでいきます。
八合目を過ぎた辺りから急に雲が晴れてきました。うっすらと下界が見え始めます。
登山道の急な岩場もやたらとはっきり見えて、登る前から気力を奪われちゃう感じ。
でもこの登った先に頂上があると思って頑張って登ります。
11時に九合目に到着しました。
ここから先は一気に景色が火山の様相となってきます。
雌阿寒岳山頂へ。火山のランドスケープ
九合目から更に登っていくと、火口の縁に出ます。
景色はそこで一変。火山の噴火口からゴーゴーと音をたて、水蒸気の煙が上がっているのが見えました。雌阿寒岳が火山で、生きている山の証です。
この景色に圧倒されてしばし立ち止まっていましたが、山頂はもう少し先です。この火口に沿って上り続けます。
11時20分、山頂に到着しました。残念ながら雲が多く、今回も白い景色でしたが、火口と阿寒富士はしっかり見ることができました。山頂からは青沼が見えます。火山性の成分によって青い色をしたきれいな沼です。阿寒富士とのコラボが美しい…。
今日は風がなかったので、山頂で簡単なお昼ごはん(行動食)を食べて休憩しました。
徐々の雲が晴れてきて、雲海が見えてきます。今日も午後は晴れそうです。
下山を開始します。また火口にそって下りていくと、火山ガスがゴーゴーと音を建てているのが聞こえました。
山頂から下山。晴れて暑い
下っていくうちにどんどん天気が回復してきて、雲の切れ目に下界の森が見えてきました。上りのときには見えなかった景色です。
日差しがどんどん強くなって、上りのときよりも暑くなってきました。
景色は良いのだけど、この夏の日差しで登っていたら結構疲弊したかもしれません。
阿寒の森と雲海を眺めながら一気に下り進みました。
さらに下りて行くと、丸い湖が森の中にはっきりと見えました。オンネトーです。
オンネトー側にも雌阿寒岳の登山口があり、この登山道は阿寒富士側に到達します。
樹林帯に入る前で雌阿寒岳を見上げると、山の上に青空が広がり、夏らしい雲が浮かんでいました。ここから見る雌阿寒岳は、山頂にあんな荒々しい火口があるとは思わないような穏やかな山に見えます
樹林帯に入り、そのまま一気に登山口まで下山。
登山口に戻ってきたのは13時半で、休憩込みで4時間半、ほぼコースタイム通りの時間でした。
今日はこのまま女満別空港に行って羽田に戻るため、阿寒湖温泉に戻り立ち寄り湯で汗を流しました。阿寒湖とその向こうに雄阿寒岳が見える絶景のお風呂でリラックス。
風呂から出たら一気に女満別空港へ車を走らせました。
本日の下界メシ…女満別空港でカニイクラ丼
女満別空港19時発のAIRDOの飛行機に乗って帰ります。
その前に、女満別空港唯一のレストランで夕ご飯…やっぱり、北海道来たからには海鮮丼が食べたかったので「カニいくら丼」にしました。
いくらがいっぱいで美味しい〜。
3泊4日の北海道山旅。車での移動が多く忙しい山旅でしたが、百名山を三座登り切ることができました。車の運転もまっすぐな一本道が多いので、スピードの出しすぎに注意さえすれば、それほど運転は難しくなかったです。(道民はめちゃくちゃ、車のスピードが早いので合わせているとかなり早いです…)
曇りが多かったけれど雨もふられず無事に目的達成。今度道東に来たら、羅臼の縦走や阿寒富士なども登ってみたいな〜と思います。