海外登山第2弾は、台湾の最高峰、玉山を目指します。
初日は台北に入り、2日目は阿里山で1泊、3日目は玉山に入って山小屋泊、翌日に山頂にアタックして下山、5日目は高雄で登山兼洞窟探検をして台北に戻るという欲張りな台湾山旅となりました。
【阿里山】
台湾嘉義県。18の高山を含むエリアのことを阿里山といいます。最高峰は大塔山で標高2663m。今回訪れたのは「阿里山国家森林遊楽区」で、散策を楽しむことができます。
【全行程】
1日目:羽田(東京)→[エバー航空]→松山(台湾) ※台北泊
2日目:台北→[台湾高速鉄道]→嘉義→[バス]→阿里山 ※阿里山泊
3日目:阿里山→[タクシー]→排雲管理站→[バス]→塔塔加登山口
<登山行程>塔塔加→玉山前峰登山口→大硝壁→排雲山荘 ※宿泊
4日目:<登山行程>排雲山荘→玉山山頂→排雲山荘→大硝壁→玉山前峰登山口→塔塔加
塔塔加登山口→[バス]→駐車場→[タクシー]→嘉義→[電車]→岡山駅(鴨鍋ご飯)→[電車]→高雄 ※宿泊
5日目:高雄→北柴山(ハイキングと洞窟探検)→岡山市(中華のご飯)→台北
6日目:松山(台湾)→[エバー航空]→羽田(東京)
初日は台北で胡椒餅と「お安い」ミシュラン
手続きが何かと大変な台湾の山ですが、友人が人脈と語学力を駆使して入山申請をしてくれたおかげで、英語も中国語も全くだめな私も玉山に行けることになりました。
<玉山の入園申請と排雲山荘の予約>
排雲山荘は、外国人は4ヶ月前から申請ですが、先着で外人枠(24人)がうまるので予約できないこともあります。入山の1ヶ月前ぐらいに、メールにて最終確定の連絡がきます。確定した後に拝雲山荘の食事やシュラフなどの申し込みを行います。この入園申請と山小屋の申請とは別に、警察へ届ける入山申請も必要ですが、入山当日に入園申請を、塔塔加の管理事務所の隣にある警察署に提出しました。
さて、羽田からエバー航空にて台北の松山空港へ。空港内で本場のタピオカミルクティを飲んで、早速台湾気分を味わってから、台北まで電車で移動します。
本日の宿は、移動になにかと便利な台北駅近くのYMCAです。
チェックインが完了したら、初日の仕事はもうありません。台北の街にでかけて夕食をいただきます。
最初は台湾名物らしい「黒胡椒餅」を街角で買っていただきました。思ったよりボリュームがあって餅というか肉まん。ぴりっとした胡椒の味はしっかりして、肉の脂もジューシー。美味しかったけど、一つでお腹いっぱいになってしまいました。
次にシンガポールの世界一安いミシュラン「Hawker Chan」が、以前、世界で一番安いミシュラン「ティムホイワン」の隣にあったので、試しに入ってみました。
頼んだのは、Soya Sauce Chiken (油雛)&Roasted Pork(豚の焼肉)のセット。ご飯とスープが付きます。
一番の売りのチキン。味は甘辛い東南アジアにある中華の味付けで美味しい。焼き具合はまあまあ柔らかく、でも骨がそこそこありました。ポークの焼肉の方はカリカリしている皮が印象的。
日本で売ってない野菜、龍髭菜の炒めもの。これは食感がシャキシャキしていて美味しい野菜で、マレーシアでも食べた好きな一品です。
叉焼と麺も頼みました。この麺のソースが個人的に好きで、香港飲茶などでも食べられる甘辛い味付けです。これはシンガポール独自のソースなのかは不明ですが…。
ミシュランと言われると…そこまでの感動はないですが、リーズナブルで美味しかったです。ただ、日本人には少し油ぽい気がしました。(私は油がちょっと苦手。かつ、胡椒餅も油ぽく、おなかいっぱいになっていたせいかもしれないですが)
今日はこれにて終了。明日は早起きをして玉山への中継点とした阿里山に向けて移動を開始します。
嘉義駅から阿里山へ
翌日は、朝7時に台北から嘉義に向かう高速鉄道に乗りました。1時間半ほどで嘉義駅に到着します
嘉義駅のすぐ外にバスターミナルががあります。阿里山行きのバスは9時半に出発です。駅の中でのんびり座って時間が来るのを待っていたら、あっという間にバス停は人でいっぱいに。阿里山は人気の観光地なのです。
しかも、バスのチケットが特別なものがあるらしく、後から並んでいる人が先に乗るという事態に…自分たちが乗れるのかヒヤヒヤしながら待ちましたが、なんとかギリギリ乗れることができました。
嘉義から2時間半近くバスに乗って、12時頃に阿里山に着きます。土日ということもあり、阿里山のバスターミナルは人がたくさんいました。阿里山はいくつかの山で構成されたエリアの名前で、観光客が気軽に入れるのが、この「阿里山国家森林遊楽区」となります。今日はここで1泊して、明日早朝に玉山に向かいます。
阿里山の天気は曇りで少し寒い日でした。雨も少しぱらついているようです。山並みの景色が見えるはずですが、辺りは真っ白…。バスターミナルから歩いて駅前を通過し、観光用の広い駐車場へ入ります。そこから少し下って、今日のホテルに一旦荷物を預けます。
ホテルに荷物を預けてから、ランチを食べに行きます。駐車場の周囲にレストランがたくさんあり、どうやら観光客目当てに商売をしているようです。呼び込みのお姉さんを交わしながら歩き、やや賑わっていると思えるレストランに入ってみることにしました。
台湾の高地といえば「火鍋」なのでしょうか?火鍋メニューが並んでいます。今日は雨だし、12月だし、標高は高いし…で、寒かったので「火鍋」を頼んでみることにしました。タケノコの火鍋です。
タケノコ、ネギ、生姜、鶏肉というシンプルなお鍋が出てきました。タケノコの香りがしっかりしていたのはよいのですが、スープの味付けは薄く、肉の脂がかなり出てくるので、鍋なのに油っこさを感じました。
とはいえ、鍋で体は温まりましたので、ランチ後は阿里山の散策にでかけます。
店のすぐ近くにあった「阿里山森林鉄路」の駅に向かいます。阿里山観光の拠点と成駅です。ここから電車に乗って、阿里山の森へでかけます。
阿里山の沼平駅から姉妹潭
阿里山の駅にやって来ました。この電車、昔は嘉義からつながっていたのですが、土砂崩れが起きて線路が断絶してしまったそう。なので、現在は阿里山の中で観光列車として使われているようです。
今日は登山というよりはハイキング。この「阿里山森林鉄路」の列車に乗って「沼平火車站」駅へ行きます。そこから歩いて、姉妹潭へ行き、杉の巨木の遊歩道を歩いて、「神木火車站」という駅へ行き帰ってくることにしました。
列車が走っている間はカーブが多くて、車両のきしむキーキーという音が大きかったのですが、レトロな感じの窓から見る森林は味があってよいものでした。
沼平火車站へは5分ぐらいで到着。
阿里山の森の中に入っていきます。散策路がずっと敷かれているので迷うことはなさそうです。大きな木のウロが見える場所に来ました。とうやら個々の木も屋久杉のように何年も何年も…遠くなるような時間をかけて育まれた木のようです。
森の散策路をぷらぷらと歩いて20分ぐらいで、沼にでました。「姉妹潭」の妹のほうのようです。人も少なく、静かな雰囲気でした。沼のまわりを歩いて「姐潭」へと向かいます
姐潭は庭園風になっていて、きれいに整備されていました。雲が多く薄曇りでやや暗いのですが、雨上がりの水滴が池に垂れる様子や、周囲の森で霧に光差し込む様子が幻想的で美しい場所でした。
阿里山の巨木林を散策
沼の散策を終えて、木道を歩いていきます。木道を少し下りると、背の高い杉?みたいな木がたくさん生えているゾーンへ入ります。
歩いていると、急に大きな建物が目の前に現れました。「受鎮宮」というお寺のようです。中国らしい赤ベースに龍があしらわれた華やかなお寺。日本の寺院に比べると中国らしい明るさを感じます。周囲には売店もあり「おでん」みたいな食べ物や、木工品が売られていました。
寺院を過ぎて、小さい池の横を通って「神木火車站」の方へ歩いていきます。この先は名前のついた木があり、大きな檜が楽しめる場所になります。やっぱり屋久島みたいな場所だと思いました。
ここから「巨木群桟道」という道に入ります。その名前の通り、巨大な木がにょきにょきと生えています。大きすぎて写真に全容が収められないくらい。木を見上げながら、木道を歩いていきます。
阿里山のホテルと火鍋の夕ご飯
散策を終えてホテルに戻りました。ホテルは観光地価格で高いのですが、ホテルのクオリティは普通かな…。部屋が広いのはよかったのですが、寒いのに暖房器具がない(台湾はストーブがあんまりないみたいです)。お風呂はユニットバスだったのでシャワーだけで終わらせたら、寒くて風邪をひくんじゃないかと思いました。
お風呂に入ってから、ご飯に行きます。夜は更に寒くなったので、やっぱり昼と同じ「火鍋」を食べることに。
少し外れた場所にあるレストランが人で賑わっていたので、そこに入り、おすすめの火鍋と野菜炒め、エビ炒めを頼みました。
店員さんが持ってきた火鍋を見てびっくり。具だくさん!昼の鍋とぜんぜん違う〜!
あたたまるし、野菜もたくさん食べれるし、美味しかった!
ホテルに戻って今日は終了。明日は早朝に阿里山を出発して、玉山を目指します。
>続く
>台湾山旅① 阿里山へ
>台湾山旅② 玉山1日目へ
>台湾山旅③ 玉山2日目へ
>台湾山旅④ 高雄・柴山へ