【東北百名山 Day2】焼走口から岩手山ピストン

岩手山頂上
北海道・東北

東北百名山2日目は岩手山山頂を目指します。今日は上り4〜5時間のロングコースのため、早朝からテントをたたみ、登山を開始しました。天気は晴れ。風も強くないため天候は上々です。

【岩手山】
標高:2038m(薬師岳) 岩手県 百名山
活火山で、砂走りや溶岩など火山らしい山登りができます。今回は焼走ルートを往復しましたが、網張コースや馬返し、七滝などたくさんルートがあって色々楽しめます。
登山レベル:★★★☆☆(中級 焼走は難しいところはないがロングコースのため)
山バッチ:国際交流村で売っています

【全行程】
往路:東京→[新幹線]→盛岡→[レンタカー]→八幡平
1日目:八幡平周遊(約2時間半)→岩手山焼走口 国際交流村キャンプ場 ※テント泊
2日目:焼走登山口(6:40)→噴出口(8:00)→ツルハシ分かれ(9:00)→平笠不動避難小屋(9:50)→岩手山山頂(10:50)→お鉢めぐり→分岐(12:30)→平笠不動避難小屋(13:00)→焼走登山口(14:40)
復路:国際交流村→網張温泉※立ち寄り湯→盛岡駅→[夜行バス]→東京

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焼走登山口〜噴出口

朝ごはんを食べてから、テントを畳み荷物を車に詰め込んで、焼走登山口に向かいました。空は晴れ渡り、岩手山が聳え立っています。今日は標高差1500mをピストンで往復。体力勝負です。

朝陽に赤く染まる岩手山。山頂付近は火山のため木がない
岩手山 焼走り登山口
ここからスタートします

最初は樹林帯を岩手山の麓まで歩きます。ほぼ平坦な道を1時間ちょっと、展望のない中進みます。道には溶岩が固まってできたようなゴツゴツした小岩が転がって至ります。

岩手山 焼走り
早朝の暗い樹林帯。ここを1時間ぐらい歩く
岩手山 焼走り
溶岩が足元に転がる
岩手山 焼走り
平坦な道をしばらく歩きます

1時間ぐらい森の中を歩くと、ようやく上り坂になります。ここからが岩手山登山の始まり。木々の間を上っていきます。

岩手山 焼走り
やっと山登り
岩手山 焼走り
このような樹林帯の中、1時間ほど登ります

1時間ほど登るとやっと見晴らしのよい場所に出ました。いくつかある岩手山の噴出口の近くです。東北岩手を一望できる景色。裾野の広い岩手山から、眼下に広がる平野を見渡せます。
見上げると、岩手山の山頂がちらりと見えました。

岩手山 焼走り
岩手の田畑や街が見えます
岩手山 焼走り
山の際、溶岩の上にて
岩手山 焼走り
見上げると岩手山の上のほうがちらりと見える

砂地の焼走ルートを登り、平笠不動避難小屋へ

景色を楽しんだ後は再び登り始めます。ここからが「焼走」という富士山の「砂走」みたいな火山灰の砂地の登山道になります。歩きにくい、登りにくい、足が疲れる…先を歩いていたツアー一団もペースダウン。私たちも必死になって上っていきます。

岩手山 焼走り
道は砂地に
岩手山 焼走り
砂に足をとられて登りにくい
岩手山 焼走り
ツアーの一団も登りにくそう…

砂地を登り切ると再び樹林帯に入ります。ここまで来ると地面も少し固くなって歩きやすくなります。木の下なので日差しも遮られ、涼しい状態で登山ができました。そのままツルハシ分かれまで進みます

岩手山 焼走り
再び樹林帯に。ここに入れば登りも急でなく歩きやすくなります
岩手山 ツルハシ
ツルハシ分かれに到着。ここから岩手山へ2.3km

ツルハシ分かれからはまた樹林帯の中を上っていきます。道の途中に大きな岩があったりして乗り越えつつ上っていくこと1時間弱。「平笠不動」までやってきました。

岩手山 登山道
道の雰囲気は変わらず、こんなかんじ。
岩手山 登山道
岩を乗り越えつつ進む
岩手山 登山道
木が低くなって、空が見えました。遠くに山が見える
岩手山 登山道
平笠不動?何があるわけではないのだけど…

不思議な形の岩山を背後に立っている避難小屋に到着しました。昨日の八幡平の避難小屋に比べると古い感じですが、避難小屋としてはそこそこの広さ。トイレがあるのでここで休憩しました。

岩手山 登山道
不思議な形の岩山が避難小屋の後ろに立っています
岩手山 登山道
八幡平に比べると年期の入った感じの避難小屋
岩手山 登山道
内部はキレイでのんびりできます。

避難小屋の横に「お花畑」という道標があったので、興味を惹かれて寄り道をしてみました。しかし歩いてみて「お花畑」なるものはかなり遠いのがわかったので、道半ばで断念して戻りました。
不思議な岩のかたまりが青空に突き出していて、なんとも奇妙な絶景を作り出していました。

岩手山 登山道
お花畑へ寄り道。岩山を右手に進んでいく
岩手山 登山道
ここまできてもお花畑はなく。地図を見たら遠そうだったので諦めます。
岩手山 登山道
奇妙な形の岩山。圧巻の景観。岩山まで行く道はありませんでした

岩手山山頂へ最後の急登

もとの道に戻って、岩手山山頂まで最後の急登を登り始めます。砂地に小さな岩が転がる、火山らしい登山道ですが、やっぱり登りにくい。でも高みから見渡す岩手の山並みや、森の中にひっそりと横たわる池など絶景を眺めると元気がでます。

岩手山 登山道
三角錐の岩手山。山頂までの最後の道のりも長そうだ…
岩手山 登山道
岩手山の最後の急登を登り始めます。
岩手山 登山道
足元は火山灰と溶岩の固まったような岩でちょっと歩きにくい
岩手山 登山道
北側に湖が見えます。御苗代湖でしょうか?
岩手山 登山道
じくざくに山を登ります。登山客も増えてきた。
岩手山 登山道
なかなかの急斜面

避難小屋から30分ぐらい登り、ようやく岩手山のお鉢の尾根道に到着。山頂はもうすぐです。他の登山口から上ってきた登山客と合流し、一気に人が多くなります。

岩手山 登山道
山頂の噴火口。真ん中が盛り上がってもう一つ山ができている
岩手山 登山道
山頂までもうひと踏ん張り。あとちょっと!

10分ほど上って、やっと山頂に到着!11時ちょっと前、4時間ほどで山頂にやってきました。
天気がよくて、360度の景色をみることができます。

岩手山山頂
岩手山山頂
岩手山山頂
雲が立ち込めている。お鉢めぐりをする人の姿が点々と見えます

写真をとったらランチタイムです。今日のランチはコンビニおにぎり。
山頂のおにぎりはとっても美味しい〜。三角の形が山の形みたい。

岩手山山頂
三角おにぎり!お楽しみのランチタイム!

岩手山のお鉢めぐり

9月の東北の山は空気が冷たく、止まっているとすぐ体が冷えてしまいます。休憩もそこそこにお鉢めぐりを開始しました

岩手山 お鉢めぐり
山頂は一番高いので、少し下っていきます
岩手山 お鉢めぐり
お鉢めぐりの道。砂利と岩と…火山らしい噴火口沿いの道です
岩手山 お鉢めぐり
噴火口はこんなかんじ。黄色に染まった草と赤茶けた山肌
岩手山 お鉢めぐり
神様の石碑が噴火口のまわりをぐるりと取り囲んでいます。信仰の山ですね

お鉢をぐるりと半周ぐらいしたところで、噴火口の中に入っていく道がありました。噴火口の中に神社のお社がありました。神社の入口には剣が岩に突き刺さっています。甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根を思い浮かべます。

岩手山 お鉢めぐり
噴火口の中に入っていく道です
岩手山 お鉢めぐり
岩に剣が突き刺さっています。クレーターの砂地の溶岩に立つ様がカッコいい
岩手山 お鉢めぐり
岩手山神社奥宮。噴火口の中にあります
岩手山 お鉢めぐり
広い噴火口の中を歩いていきます。

噴火口の中から上がってお鉢に戻ります。今度は角度が変わって、馬返しから登ってくるルート上にある八合目の避難小屋が見えました。人がたくさんいる様子です。歩いていくと編張へのルートの鬼ヶ城の山並みもちらりと見えました。

岩手山 お鉢めぐり
八合目避難小屋が眼下に見えます。馬返しから登ると通過する場所。
有人の避難小屋で水洗トイレも毛布もあるそうです。
岩手山 お鉢めぐり
噴火口をぐるり回って1時間ぐらい。
岩手山 お鉢めぐり
噴火口の枯れたような景色がカッコいい。別の惑星に来たみたい
岩手山 お鉢めぐり
鬼ヶ城の屹立した山並がカッコいい。あっちのルートも歩いてみたい!
岩手山 お鉢めぐり
一周まわって、上ってきたところに出ました。ここから下りて焼走ルートに戻ります

焼走りを走って下山!外界メシは盛岡冷麺

お鉢めぐりを終えて下山を開始します。御苗代湖とその森を眺めながら平川不動避難小屋までおりていきます。その後は早いペースでツルハシ分かれへ下り、行きに苦労した砂地の上り坂を走り下ります。樹林帯に入ってもトレランに近い勢いで走り、2時間弱で登山口に到着しました。

岩手山 登山道
山頂からおりていきます
岩手山 登山道
少し赤く紅葉している。紅葉シーズンはもう少し後だった
岩手山 焼走り
行きに苦労した焼走の砂地。帰りは駆け下ります
岩手山 焼走り
小走りは足が疲れるけど、さっさと下りれます
岩手山 焼走り
噴火口のところまで戻ってきました
岩手山 焼走り
焼走の溶岩流。黒々した丸い岩が大地を敷き詰めている様子は圧巻です
岩手山 焼走り
辺り一面真っ黒。岩手山をバックに溶岩の地
岩手山 焼走り
勢いよく下りてきたので山頂から2時間弱で戻ってきました
岩手山 国際交流村
国際交流村でソフトクリーム買いました。
ちょっと食べかけですが…下山後の冷たいアイスは美味しい

下山後は、途中で会った地元の登山客におすすめされた網張温泉へドライブ。岩手山の反対側、いくつかある登山ルートの1つがある辺りです。かなり山深いところにあり、途中道に迷ったほど…
網張温泉は宿泊施設やキャンプ場をそなえた休暇村になっています。立ち寄り湯で登山の汗を流しさっぱり。

盛岡駅に戻ったのは夜の8時ぐらい。レンタカーを返却し、深夜バスに乗るまで数時間、盛岡冷麺のお店「ぴょんぴょん舎」で焼肉と冷麺のちょっとリッチな下界メシを堪能しました。

盛岡焼肉&冷麺
焼肉、焼いてます〜疲れた体に美味しい
盛岡焼肉&冷麺
盛岡冷麺キターッ!
盛岡デザート
時間があるのでコーヒーとアイスのデザートまで頂きました

ご飯を楽しんだ後は、23時台の盛岡発東京行きの深夜バスに乗って、東京へ帰りました。

いきなり予定を変更して行った東北1泊2日のテント泊の旅。天気にも恵まれ楽しい旅となりました。八幡平も景色の美しい素敵な場所で、岩手山も火山らしい山容の登り甲斐のある山です。

岩手山に次に来るときは、紅葉シーズンで、三ツ石や八幡平まで縦走したいと思いました。

>1日目 八幡平へ