前日は阿里山に泊まって、翌早朝にタクシーで玉山に向かいます。天気は昨日とうってかわって晴天。台湾最高峰への登山は楽しいものになりそうです。
【玉山】
標高:3952m 台湾の最高峰
国家公園の中にあるため、入山申請などが必要になります。岩場等の難しいところはないですが高さはありますし、距離もあるので体力は必要。
登山レベル:★★★☆☆(中級 体力がそれなりに必要なので)
【全行程】
1日目:羽田(東京)→[エバー航空]→松山(台湾) ※台北泊
2日目:台北→[台湾高速鉄道]→嘉義→[バス]→阿里山 ※阿里山泊
3日目:阿里山(7:30)→[タクシー]→排雲管理站(8:00)→[乗合タクシー]→塔塔加登山口(9:10)
<登山行程>塔塔加(9:20)→モンロー亭(10:20)→玉山前峰登山口(11:03)→白木林観景台(12:30)→大硝壁(13:20)→排雲山荘(14:40) ※宿泊
4日目:<登山行程>排雲山荘→玉山山頂→排雲山荘→大硝壁→玉山前峰登山口→塔塔加
塔塔加登山口→[バス]→駐車場→[タクシー]→嘉義→[電車]→?駅(鴨鍋ご飯)→[電車]→高雄 ※宿泊
5日目:高雄→柴山(ハイキングと洞窟探検)→岡山市(中華のご飯)→台北
6日目:松山(台湾)→[エバー航空]→羽田(東京)
阿里山から玉山の登山口塔塔加へ
朝起きると、天気は回復。窓の外に朝陽を受けて赤く染まる山が見えました。
7時に朝ごはんを食べに別の食堂へでかけます。昨日夕ご飯を食べた店の真向かいあたりにある建物に食堂があります。
ブッフェ形式で、ご飯を適当にとって食べます。朝から野菜炒めが多かったので、流石に胃が疲れてきていたので、花巻とお粥メインで朝食にしました。
ご飯の後は荷物をまとめ、事前に手配したタクシーに乗りました(1人1200台湾ドル)。阿里山から30分ぐらいで玉山に着くのですが、その道程たるや…カーブ、カーブ、カーブの連続。かつ、すごいスピードで運転しているので、かなり右に左に体が振られます。しかし朝早かったせいか、車の動きに首を振られながらもうたた寝している間に、玉山(入山管理センター)に到着しました。
玉山登山口に行く前に、入山管理センターで申請していた入園申請の書類を受け取り、
その後警察署に行って、入山申請を行います。
最初、管理センターで書類が見当たらずちょっとバタバタしましたが、無事にもらって、警察署へ。警察署は、いわゆる日本の登山届を出すような感じでした。
申請が終わって、登山口までの乗り合いタクシーに乗ります。朝一番で玉山は冷え込んでいましたが、やっぱりどこもストーブはなく、ただ寒さに耐えるだけ。太陽が出てきたので日の当たるところに立ってタクシーを待ちました。
30分ぐらい待って、ようやくタクシーに乗ることができました。10分程タクシーに乗って、塔塔加の登山口に到着しました!これから無事に、やっと玉山山頂に向けて登山を開始できます
塔塔加から玉山前峰登山口まで
9:10登山口に無事到着することができました。しかも快晴!太陽を浴びると登山道は暑いくらいです。12月というのに暑いのは台湾だからでしょうか?
早速、登山を始めます。歩きはじめの道はゆるやかです。道も整備されていて歩きやすい。右手に台湾の雄大な山並みを眺めながら、日差しの明るい道を歩いていきます。
モンロー亭という休憩所(?)に到着しました。マレーシアと同様の東屋スタイル。
ここからちょっと歩いたところにお手洗いがあります。
トイレ休憩をして、再び歩き始めます。空気は冷たいのですが、日差しが強く12月とは思えないほど暑くなってきました。シャツの上にウィンドブレーカーを羽織って歩くだけで十分です。朝方の冷え込みが嘘のよう。
玉山前峰に上っていく分岐に出ました。往復で2時間かかるので、すでに11時半近くということもあって前峰はスキップしました。そのまま玉山主峰へ向かう道を歩き続けます。
前峰登山口から白木林観景台へ
白木林観景台という展望台にやって来ました。展望台から見ると、どうやら玉山の主峰らしき姿が見えました。あそこまで登るのか〜!
展望台は、ランチタイムということもあって人がいっぱい。バーナーで何か作っている・・・どうやらラーメンみたいです。山で食べるラーメンって美味しいですよねぇ。いいなぁ〜
バーナーを持っていない私のランチは阿里山のセブンイレブンで買ったパンとナッツ。
ちょっと味気ないですがお腹が減っていたので、もりもり食べました。
大障壁と拝雲山荘
休憩を終えたら、今日の宿の山荘を目指して、登山再開。ゆったりとした森の中、山の斜面を歩きます。
3000mを越えているので木々はまだ青々としげり、巨木さえ生えている状態。台湾は日本より南に位置しているからか森林限界が異なるようです。
巨木の森を抜け、6キロの地点を通過するとすぐ、「大障壁」と名付けられた一枚岩の壁が見えてきます。足を書ける場所もないようなつるるつした岩肌。地層かずれて現れたような一枚岩です。
大障壁をすぎると、大きく下に落ち込んだ谷の上を歩いて行きます。そこを抜けるとまた、ゆるゆるとした登り坂が続く、広大な台湾の山間の道を進みます。
拝雲山荘が見えました。14:40、やっと到着しました。5時間20分ぐらいの道のりでした。道は急なところはそれほど多くはなかったものの、やはり標高が高いせいか、いつもより疲れた感じはあります。
拝雲山荘に到着して宿泊の手続きをします。受付でチェックインしてシュラフと食事券をもらいますが、シュラフと引き換えににパスポートを預けます。シュラフを返すときにパスポートを返してくれるそうです(人質みたい)食事券は、事前にメールでやり取りしたときに選んでいたメニューのものを渡されます。
シュラフと荷物をもって受付後ろの階段をあがり、2階の部屋に入ります。いくつか小部屋にわかれていますが、中は2段べット状態。私は上の段に陣取りました。部屋は寒くて、ついシュラフの中に潜り込みたくなるほど。
とりあえず、外のほうが暖かったので、部屋から出て山荘の前のテラスで太陽の光を浴びて過ごしました。快晴で気持ちよくて、疲れが癒えます。
日も陰ってきて、外も寒くなってきました。さすがに12月の3000mの夕方は冷えます。
山荘の食堂に入りましたが、もちろん食堂にも暖房設備はありません。受付横のタンクにあるお湯を飲みながら体を温めます。台湾の人は魔法瓶を持ち歩いていて、そこにお湯を入れて飲むようです。テルモスを持ってくればよかったなーと思いながらペットボトルにお湯を入れていたら、「お湯だからペットボトルにいれてはいけないよ」と、親切な台湾の人に注意されました。みんなスマートフォンの翻訳機能を使って台湾語(中国語?)で話して、日本語に翻訳した画面を見せてくれます。「ちょっとだけ入れて冷ましながら飲むよ」と身振りと適当な英語で回答。…カップも持ってくればよかった。
そして、ようやく、まちにまった夕ご飯タイムです!
体力も使い、お腹がが減っていたので、脂で胃がやられ気味でしたが、美味しく完食できました。ご飯とスープはおかわりできたのですが、この一皿で十分おなかいっぱいです。
ご飯を終えて外に出てみると夕暮れで空が赤く染まっていました。
雲海の上に広がる赤い空。3000mの絶景です。
雲海と反対側を見ると、夕日に赤く染まった山の上に月が輝いていました。
玉山と月。こちらも素敵な景色です。
日が落ちると拝雲山荘は一層、寒くなります。やることもないので早々に部屋に戻り、シュラフに潜り込みました。分厚いシュラフは本当に暖かく、心配したほど夜は寒く有りませんでした。
しかし、どうも胃の調子が悪い私…夜な夜な夢で脂っこいお肉が出てきては消え、出てきては消え…なんだかうなされて、何度も起きる…そんな不調な状態で拝雲山荘の夜を過ごしました。 >続く
>台湾山旅① 阿里山へ
>台湾山旅② 玉山1日目へ
>台湾山旅③ 玉山2日目へ
>台湾山旅④ 高雄・柴山へ