【剱岳2泊3日・前編】試練と憧れ!早月尾根から山頂へ

剱岳山頂
北アルプス

6年前の2019年、雨の中登った剱岳に、今回は早月尾根ルートで、早月小屋に一泊、剱沢小屋に一泊の2泊3日で、余裕のあるスケジュールで挑みました。早月尾根からの長い道のりはまさに「試練と憧れ」。そして天候に恵まれて、大好きな岩場と山頂からの絶景をたっぷり楽しむことができました。

【剱岳】
標高:2999m 富山県 百名山。
百名山でも難易度の高い、岩の殿堂「剱岳」。室堂から立山三山を経て剱岳登る別山尾根と、富山の馬場島から登る早月尾根があります。早月尾根ルートには「カニのハサミ」「獅子頭」などの難所がありますが、別山尾根の方が難易度が高いかもしれません。別山尾根へと降りる場合は、前剱からの長い下山が、急坂で滑りやすい場所なので要注意。
登山レベル:★★★★★(上級 岩場に慣れてからのチャレンジがおススメ)
山バッチ:周囲の山小屋で売っています。今回は剱沢小屋で購入、オコジョが可愛い〜♡

【本日の山小屋】
早月小屋:1泊2食14,300円。テント場(1人1000円)
剱岳へ登る早月尾根にある小さな山小屋。収容人数50名程度、テント場は30張程度。
テント場横には雪渓があるものの、水源がないようで、水はほぼ利用できず、飲料水はペットボトルを購入します。(500ml 600円 2本買って1000円。2リットル水が1300円)夕ご飯も使い捨てに食器でした。
小さな小屋なので部屋に荷物は持ち込めず廊下に出しておくスタイル。個人的にはこの小屋の剱岳Tシャツが気に入っています♡

【全行程】 ※本記事は行程の前半部分です。
往路:東京駅→[北陸新幹線]→富山駅 ※富山前泊
1日目:電鉄富山→[富山電鉄]→上市→[タクシー]→馬場島(7:35)→早月小屋(12:00) ※早月小屋泊 行程4時間半
2日目:早月小屋(4:00)→剱岳山頂(8:00/9:00)
→前剱岳(10:20)→一服剱(11:00)→剣山荘(11:40)→剱沢小屋(12:15) ※剱沢小屋泊 行程8時間15分
3日目:剱沢小屋(5:00)→剱御前小屋(5:50)→雷鳥沢テント場(6:50)→室堂バスターミナル(7:40) ※行程2時間40分
復路:室堂→[バス]→美女平→[ケーブルカー]→立山駅→[富山電鉄]→富山駅→[北陸新幹線]→東京駅

3日間の行程

▼2019年、6年前に剱岳に登った時の記録です(雨でした⋯)

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富山駅から馬場島へ「試練と憧れ」のスタート!

金曜日の夜、新幹線で富山にやってきて、富山地鉄ホテルに宿泊しました。
翌日は朝5時51分、富山駅発の電車に乗ろうと、4時40分には富山地方電鉄の富山駅にやってきました。
駅の改札はすでにたくさんの人が並んでいます。三連休ですし、立山に行く人が早朝からこの電車を利用します。
私達も電車に乗り込み、無事に席に座れてホッとしていたら、51分を過ぎても電車は出発しない・・・?
駅員さんに聞いたら、「この電車は上市駅には行きません」と言われてしまった・・・。
そう、「立山」行きの電車と、私達が向かう「上市駅」は路線が異なり「宇奈月温泉」行きに乗る必要があったのです。

慌てて隣のホームへ行って、無事に「宇奈月温泉」行きの、予定していたより1本遅れの6時14分の電車に乗ることができました。
まあ、今日は早月小屋まで5時間程度なので余裕がある行程なので問題はなかったのですが、みなさんも乗り違いにはお気をつけて・・・

富山地方電鉄
富山地方電鉄の富山駅。停車中の右側が立山行き、上市行きは1番ホームから。

宇奈月温泉行きの電車は空席だらけ。立山駅とちがって全く登山客の姿はありません。
早月尾根は車で行く人が多いので、電車の利用者はほぼいないみたいです。

富山地方電鉄
宇奈月温泉行きはガラガラ・・・

山間の小さな町や、水田や畑の間を縫うようにして、30分ほど走ると「上市駅」に到着します。
無人駅が多いのですが、ここは立派な駅で改札がありました。
駅の外に出ると、予約していたタクシーが待っていてくれました。

上市駅
上市駅構内

タクシーに乗って、上市駅から早月尾根の登山口となる「馬場島」へ。料金は10360円かかりました。
馬場島は剱岳を日帰りや1泊でピストンで登る人の玄関口です。
朝7時過ぎ、すでにたくさんの車が止まっています。

タクシーからおりて身支度を整え、出発します。
久しぶりに快晴の7月の連休、今日が梅雨明けになるであろう絶好のタイミング。
頭上は青い空が広がり、今回は、剱岳で素晴らしい景色が期待できそう。

馬場島

早月尾根の登山口には「試練と憧れ」の碑が立っています。
剱岳へと登る早月尾根は北アルプス三大急登の一つで、まさに試練と憧れの道。
今回私達は、無理せず、途中の早月尾根小屋で一泊の予定ですが、健脚な人たちは日帰りピストンで剱岳に登ってしまうそうです。

試練と憧れ
試練と憧れ・・・頑張って登ります!

早月尾根剱岳登山口
登り始める直前に「剱岳」の看板。よし登るぞー!

晴天の早月尾根と巨木の登山道

7時40分、登山スタート。開始早々、急坂が続きます。
朝一番は体が慣れてないのもあって、登るのがしんどい。
天気が良いため、太陽があたる場所は、日差しがジリジリと熱い。
すぐに汗びっしょりになりました。

剱岳登山 早月尾根
日差しが強い。遠くに尾根が見える

更に歩いていくと、大きな木が登山道にそびえ立っていました。
立山杉というそうなのですが、高く太く、形が面白い。
早月尾根にはこのような巨大な杉が何本も立っていて、見るたびに圧倒されます。

この杉の太い根や、幹の間を抜けて登り続けます。

剱岳登山 早月尾根の立山杉
大きな杉の木

剱岳登山 早月尾根の立山杉
横に広がっていく、形が面白い木
剱岳登山 早月尾根の立山杉
大きな虚になっている木も

剱岳登山 早月尾根の立山杉
根本から2本に別れた杉。間をぬけていきます

剱岳登山 早月尾根の立山杉
木の根も巨大。階段みたいになっている

巨木の森を歩いて登って、9時半に標高1400mに到着しました。
ここからは見晴らしが良くなり、景色が見え始めます。遠くに富山湾が見え、左手には剱岳へ連なる小窓尾根が見えてきます。
振り返っても凛々しい山・・・北アルプスらしい山容になってきました。

剱岳登山 早月尾根 標高1400M
標高1400m。誰かの忘れ物のタオル・・・・
剱岳登山 早月尾根からみる富山湾
富山湾が見えてきた!見晴らしいい〜!

剱岳登山 早月尾根
剱岳へと続く小窓尾根も見えてきた

剱岳登山 早月尾根 標高1600m
9時45分、標高1600mに到着

剱岳登山 早月尾根
何しろ天気がよく日差しが強い!

剱岳登山 早月尾根 標高1800M
1800mまで登ってきました

剱岳登山 早月尾根
右手に見える山々には雪渓が残っているのが見えます。

早月小屋に近づくにつれて、剱岳らしい岩場が出てきます。雪渓も残っていました。
前日に電話で確かめた通りアイゼンなしても歩ける雪渓です。
標高が2000m付近になってくると、空気が涼しくなってきました。

剱岳登山 早月尾根
ようやくちょっとした岩場がでてきた。
剱岳登山 早月尾根の雪渓
小さな雪渓が残っていました

剱岳登山 標高2000m
標高2000m。早月小屋まであと1キロ

早月小屋に到着。ゆっくりと時を過ごす

標高2000mから先、今夜の宿「早月小屋」まで1時間弱。
雪渓と、岩場、はしごも少しありましたが、どれも危険なほどはありません。

剱岳登山 小窓尾根
急峻な岩山が見えてきた
剱岳登山 早月尾根の雪渓
少し大きめの雪渓です。こちらもアイゼン無しで歩けます

剱岳登山 早月尾根 ピンクの花
雪渓の近くにピンクのお花。何の花かな?

剱岳登山 早月尾根
二段はしご

剱岳登山 早月尾根
鎖場?あんまり鎖は使わなかったけどw
剱岳登山 早月尾根
岩の向こうに山の稜線。また別の山脈です

丸山に到着しました。早月小屋の赤い屋根が見えます。
剱岳の山頂は見えないものの、左手前方の山々が険しい様相をなしています。
だんだん剱岳ぽくなってきた!というところで小屋に到着。本日はここで1泊します。

剱岳登山 丸山
丸山から見る早月小屋

剱岳登山 早月小屋
早月小屋に到着。すでに沢山の人がいました

剱岳登山 早月小屋のテント場
早月小屋のテント場。12時近く数張。雪渓もあるのでテント場は狭くなっています

剱岳登山 小窓尾根
小窓尾根の解説図

剱岳登山 小窓尾根
実際の小窓尾根。正面のギザギザがマッチ箱ピーク、正面がピラミッドピーク、
ドームを経てやや左側寄りのの小さな三角形がニードルかな。

カリマー cleave30
今回からの新しいリュック、カリマーのcleave 30
軽量でスグレモノです。

剱岳登山 早月小屋前の景色
早月小屋から富山の町と海が見渡せます

早月小屋は50人程度が泊まれる小さな山小屋。テント場は30張ぐらいだそうです。
今回のお部屋は4人部屋で半分に仕切りがあって、布団1つ分が自分のスペースです。
お部屋が小さいのでリュックは廊下においておきます。

剱岳登山 早月小屋の部屋
1人分のスペースはこんな感じです
剱岳登山 早月小屋の部屋
廊下のブルーシートの上に荷物は置いておきます。

剱岳登山 早月小屋の部屋
部屋の窓から景色。テントが増えてきました

とても迷って、早月小屋で「剱岳」Tシャツを買うことにしました。Mサイズだと大きかったので、Sサイズにしてもらったらぴったり。女性はSで大丈夫だと思います。
小屋の前で記念写真。ちなみにこの「伝蔵小屋」というのは、早月尾根を最初に作った佐伯伝蔵さんという方の名前だそうです。
今は三代目のお孫さんが引き継いでいるそうです。

剱岳登山 早月小屋のTシャツ
早月小屋でTシャツを買いました。黒に「剱岳」がかっこいい〜

お待ちかねの夕ご飯は17時から。
ご飯は鯖の味噌煮と、煮物、富山名物のかまぼこ。ごはんと豚汁はお代わりできます。
昼はおにぎりと行動食だけで、お腹が減っていたから、ついついご飯も豚汁もおかわりしちゃいました。
さばの味噌煮と豚汁の塩分が汗をかいた体にしみわる。おいし〜。

剱岳登山 早月小屋の夕ご飯
早月小屋の夕ご飯。サバの味噌煮のしょっぱさがたまらない。ご飯がすすむ〜

剱岳登山 早月小屋の夕ご飯
ご飯と豚汁。おかわりできます。

早月小屋は水がなくて、食器もすべて使い捨てです。飲水はすべて購入。2リットル1300円で売っています。500mlのペットボトルは2本で1000円、1本600円です。
2リットルのお水を買って友人と分けて、明日に備えて早めに眠りつきました。

2日目早朝、早月小屋から剱岳山頂を目指す

翌朝4時半、剱岳に向けて、早月小屋から出発します。
空がうっすら赤く染まっていました。
雪渓が張り出しているテント場の横を通って登っていきます。

剱岳登山 早月小屋テント場
早朝4時に早月小屋を出発。テント場はかなりぎゅうぎゅうになってました

剱岳登山 早月小屋テント場
雪渓横にもテントがたくさん

剱岳登山 早月尾根 標高2200m
ここから剱岳山頂まで12.9km。標高は700m強アップします

登っていくにつれて徐々に空が明るくなってきて、山を照らし出します。
早速出てきた鎖場を登ると、ひらけた視界の中、早月小屋の向こうに富山湾が広がるのが見えました。
その上の空が、朝日でピンク色に染まっていて、とてもきれいです。

剱岳登山 早月尾根 朝日
夜明け。空が明るくなってきた

剱岳登山 早月尾根 鎖場
ちょっとした鎖場が出てきます

剱岳登山 早月尾根 日の出前
早月小屋の向こう。ピンク色に染まる富山湾の空

朝日に照らされ、明るくなってきた早月尾根を登っていきます。
出発して30分、5時になると太陽が、小窓尾根の方から昇ってきて、辺りを明るく照らし始めました。
早月尾根の朝です。

剱岳登山 早月尾根
登坂が始まる

剱岳登山 早月尾根 日の出
朝日に照らされる山々。稜線がくっきり

剱岳登山 早月尾根 小窓尾根の日の出
小窓尾根のマッチ箱ピークから日が上がってきました

更に進んでいくと、切り立った岩場が出てきました。剱岳らしい岩肌です。
鎖に手をかけたり、岩をしっかり掴んだりしながら、岩の隙間を登っていきました。
その先にもザレ場のような崩れかけた崖を登っていく箇所が。滑り落ちないように気をつけて進みます。

剱岳登山 早月尾根
急な岩場が出てきました

剱岳登山 早月尾根
ザレた岩場を登っていきます

太陽がだいぶ高くなり、標高2600m付近の大きな雪渓が広がっている場所に来ました。
ここは事前に、早月小屋に電話して確認していたのですが、アイゼンなしで歩けました。
雪渓の周りにはチングルマの可憐な姿が。厳しい岩場だけではなく、花が咲いているのも早月尾根のいいところ。

剱岳登山 早月尾根の雪渓
ここが2600m付近にある雪渓。大きいですがアイゼン無しで通過しました

剱岳登山 早月尾根のチングルマ
チングルマが咲く姿が見られます
剱岳登山 早月尾根の雪渓
太陽の光が雪渓に反射する。前方に剱岳らしき影が見えてきた

剱岳登山 早月尾根 クルマユリ
岩の間にクルマユリが咲いています
剱岳登山 早月尾根
登山道はまだまだ続く

雪渓を越えて更に1時間ちょっと登っていくと、剱岳の山頂が見えてきました。
急峻な岩山、劔らしい道のりです。大きな高い岩の間を縫うようにして、鎖を掴みながら登ります。

ちゃんと明記がなかったので場所がわからないですが、「カニのハサミ」という難所も越えていきます。
とはいえ、新しい鎖もちゃんと設置されているし、足場もしっかりしているので、慎重に登れば問題なく登れます。

剱岳登山 早月尾根
岩の殿堂が目の前に。雪渓がかなり残っています。

剱岳登山 早月尾根
行く手に剱岳らしい岩場が待ち受けています
カニのハサミ 早月尾根
このあたりがカニのハサミ?
剱岳登山 早月尾根
更に岩場を登り、登り切ると・・・

岩場を登り切ると、山の向こう側に景色が見えました。
別山尾根の方角、立山三山、室堂、大日岳・・・青空の下、北アルプスの山々が連なっている大絶景!

剱岳山頂付近から別山尾根を眺める
剱岳山頂付近から別山尾根を眺める

早月尾根と別山尾根の登山道が交差するところに来て、急に人が増えました。
ここをもう少し登っていけば、剱岳山頂はすぐそこです。

剱岳山頂へ
人が多くなってきて山頂はすぐそこ

8時半、剱岳の山頂に到着!
山頂は、写真を撮る人で列をなしていましたが、10分ほど待っただけで、以外に早く山頂の祠で写真撮ができました。
青空、最高の山頂です。前回は真っ白で何も見れなかったので、感動ひとしおでした。

剱岳山頂
やってきました!剱岳山頂!今回は快晴!

剱岳山頂
登ってきた早月尾根の方角はこちら

剱岳山頂
これから下りていく別山尾根は山頂から見るとこんな感じです

剱岳山頂
念願の快晴の剱岳登頂でした