【越後の百名山】短縮コースで秋の平ヶ岳へ。玉子石と広い草原

平ガ岳
甲信越・北陸

越後駒ヶ岳の次の日に、短縮7時間コースで平ガ岳へ登りました。最初は急登ですが、山頂に突如広がる草原はなかなか見応えあり。名物の玉子石のかわいい姿も見てきましたよ〜。

平ガ岳
平ガ岳

【平ガ岳】
新潟県、百名山、標高2141m。百名山の中でも12時間の日帰り最長行程といわれる平ガ岳。銀山平の宿に泊まると、中ノ枝登山口へ送迎してくれるので、7時間ほどの行程に短縮となります。登山道の大半は樹林の急登ですが短時間で登れるおすすめのコースです。
登山レベル:★★★☆☆(中級)

【行程】
1日目:銀山平「湖山荘」宿泊
2日目:越後駒ヶ岳登山
3日目:湖山荘→[送迎バス]→中ノ岳登山口(5:00)→[急登ひたすら登る]→玉子石(8:00)→平ガ岳山頂(9:00/9:20)→玉小石分岐(10:20)→光苔(12:20)→中ノ岳登山口(12:30)→[送迎バス]→銀山平立ち寄り湯→ツアーバスにて帰路

【山バッチ】
銀山平の民宿、または立ち寄り湯で売っています。

YAMAPの行程
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中ノ岳登山口から玉子石まで

今日も朝の4時に宿を出発、1時間ほど宿のマイクロバスに揺られて、5時に平ガ岳の短縮登山道の起点になる、「中ノ岳登山口」に到着しました。

最初は沢の横を通り、すぐに急登に入ります。
薄暗いためヘッドランプをつけて登っていると空が明るくなってきました。
今日は雲が多くて、晴天…とはいかないようです。

空が明るくなってきました

平ガ岳は通常12時間の日帰りコースと言われますが、この短縮コースを使うと7時間で行けるお得なルートです。でも大半が急坂、ひたすら3時間弱登り続けなくちゃなりません。

急坂に飽きちゃう人を慰めるためか、「頑張れ!まだ先は長い!」とか「ここで半分」とか励まし(?)の言葉が書かれたプレートがあちこちにあるのですが、あんまり元気にならなかった…^^;

雷が落ちて裂けた木だそう

山頂付近に出るまではずっとこんな急坂を登る

標高が低いうちは視界もありません

大きな室のある木

少し標高が上がってくると、10月初旬の山らしく、紅葉が始まります。昨日の越後駒ヶ岳でも同様でしたが、赤いナナカマドが全盛です。木々の間から景色が望めるポイントもあり、越後の山々が見渡せました。

標高があがってくると紅葉してくる

紅葉と山の景色が目の保養

だんだん視界がひらけてきました

3時間弱ひたすら急坂を登る

7時半過ぎ、いきなり景色が変わり、黄金色の草原が目の前に広がりました。
やっと急坂が終わって、平ガ岳の山頂付近に出たようです。開けたため、急に強い風が吹いてきて、一気に体が冷えました。慌てて上着を着ます。

急に草紅葉の草原があらわれる
玉子石へはちょっと横にそれる

玉子石へは、山頂への道から少し外れます。荷物を登山道において、玉小石を見に行きます。
この平原は木道が整備されていて歩きやすく、池塘も点在しているため、尾瀬や会津駒ヶ岳を思い出しました。

玉子石の方へ。木道が続いている

玉小石へは、歩いて5分程度。丸い石が台の上に鎮座している様は、まるで芸術作品みたい。
誰かが意図的に置いたに違いない…と思うほど。

可愛くころんと転がっている様子を写真に収めます。
玉子石の向こうに広がる草原と池塘もなかなか絶景です。

玉子石、見えた!池塘もあって素敵

玉子石、台座の上に鎮座。なぜここにあるのか、不思議〜

玉子石の後ろ側から見える池塘と草原もいい景色。

玉子石から平ガ岳山頂へ

玉子石を楽しんだら、元の場所に戻って、平ガ岳の山頂を目指して歩きます。
ずっと木道が敷かれているので、こちらも歩きやすく、今までの急坂が嘘のような楽しい散策ができます。

向かい側の山の頂きが平ガ岳ということなので、木道にそってぐるりと草原を回って歩く必要があります。
ここが山頂かと思ってたけど、まだ登るんですね。

一度、道を戻ります

向こう見えるは昨日登った越後駒ヶ岳

草原に点在する池塘。尾瀬みたいですね

平ガ岳の山頂はあの上です。まだ結構、距離があるな〜

草原に敷かれた木道。ここを歩いていきます


途中、水場があるのですが、あまり飲めるような感じの水ではありませんでした。
貯まっている池から水を汲む感じかなぁ。

水場らしいけど、あんまり飲める感じじゃない


水場を超えると、平ガ岳山頂への最後の山登りです。
といっても、それほど急登ではないので、紅葉の木々と、草原の中を歩いて、山頂へ向かって登っていきます。

この紅葉の中を最後、登っていきます

先程の草原が下の方になってきた。山頂まであとちょっと!

再び広がる草原

この先に山頂があるはず…

9時に平ガ岳山頂に到着しました。
山頂の標識は木道から数メートル横に入ったところにあり、木に覆われています。

山頂の標識は木々の中にあります

山頂が見晴らしのよいところにないのが残念

山頂前の木道。この先に平ガ岳最高点があります

平ガ岳山頂からピストンで下山

山頂で30分ほど休憩をしてから下山し、さきほどの草原まで戻ります。
このあたりが池塘もあって、なかなか景色がよく、個人的にはこの辺りが一番好き。
テント張って一泊したいぐらい…(ここでテントは張れません)

池塘が広がる茶の草原。ここの景色が好き

ピストンで下山していきます。
右側に見える木道へと降りていきます

赤く染まった葉っぱと緑の山肌。クリスマスみたいw


草原の中の木道を歩いていきます。平ガ岳登山で一番楽しいところです。
広がる草原を眺めつつ下山。山の上にこんな広い場所があるなんて、下からは想像できない。

…とはいえ、平ガ岳は本当に遠い。次に来る日があるかどうか…なので、全ての景色を目に焼き付けるようにして歩きました。

しっかり整備されていて歩きやすい木道

山頂の草原もここで見納め

草原からまた狭い急な坂を下って「中ノ枝登山口」へと戻っていきます。
下りは2時間半程度で下山。

光苔と、究極の軟水。美味しくておすすめ!

登山口の近くに「光苔」が見れるスポットがあるので、そちらに立ち寄りました。
誰かが色を塗ったみたいに光っているw

岩の隙間に光苔

また、この沢の近くには名水が湧いています。究極の軟水らしく、硬度が極端に低いお水だそうで、ガイドさん曰く「日本一おいしい水」ではないかとのこと。

飲んでみるとたしかに美味しいような気がする…。
ペットボトルに入れて持って帰り、後日、家でコーヒーをいれたら、すごいまろやかで、とろみのあるのコーヒーになりました。本当に美味しかった!行くことがあれば、ぜひ汲んでください。

平ガ岳には登らなくても、この水はまた汲みに来たいです!

究極の軟水。まろやかでめちゃくちゃ美味しい。

お水のスポットはこの右側です。

沢の近くにもう1箇所ヒカリゴケの場所があったのですが、こちらは少しわかりにくかった。

ここは光苔が少し見づらい

沢を渡って帰ります

おいしい水が生まれる場所だけに水もきれい。

12時半に駐車場に戻ってきました。出発してから7時間半。コースタイム通りです。

宿のマイクロバスが待っていてくれました。やっぱり、ツアーは楽ちんw
またここから1時間、奥只見湖を眺めながら、銀山平へと戻っていきます。

中ノ枝登山口。マイクロバスが待っていてくれる

奥只見湖が車窓から見える


銀山平の立ち寄り湯でお風呂に入ってから、今日は東京までバスで帰ります。
2日間、雨に振られずに無事に長い越後の百名山を制覇できました。

これでやっと92座達成。残り8座は来年になりそうです。