公共交通機関だと行きにくい越後の百名山、越後駒ヶ岳と平ガ岳を、ツアーを使って登ってきました。銀山平の民宿で2泊して美味しいお食事も堪能、天気もよく気持ち良い初秋の登山でした。
【越後駒ヶ岳】
新潟県、百名山、標高2003m。「八海山」「中ノ岳」と共に、越後三山の1つとされています。駒ヶ岳と名前を冠す山は色々ありますが、今回は越後の駒ヶ岳。雪解けに残雪が馬の形になるので「駒ヶ岳」といういわれがあるようです。
枝折峠から登るルートが一般的ですが、日帰りだと10時間を越えるロングコースとなります。
登山レベル:★★★☆☆(中級)※難しくはないですが、行程が長い。
【行程】
1日目:銀山平「湖山荘」宿泊
2日目:湖山荘→[送迎バス]→枝折峠(4:00)→明神峠(4:40)→道行山(5:50)→小倉山(7:00)→駒の小屋(9:00)→越後駒ヶ岳山頂(9:20)→駒の小屋(9:50/10:20)→明神峠(14:00)→枝折峠(14:55)
3日目:平ガ岳登山
【山バッチ】
銀山平の民宿、または立ち寄り湯で売っています。
銀山平で前泊。宿の美味しいお食事
ツアーだったので、東京からバスで銀山平へ移動します。
天気は良くて、穏やかに晴れています。バスの車窓から越後駒ヶ岳が見えました。
山道と長いトンネルと抜けて、17時に銀山平に到着。今回お世話になるのが「湖山荘」という宿。
人数が多かったので、私達はバンガロー施設の利用となりました。
まずお風呂に入りますが、宿のお風呂は狭いということで、共同の温泉の利用券を頂き、そちらでのんびり。
露天風呂もあって気持ちよかったです!
お風呂のあとは夕ご飯。何しろご飯が美味しいと聞いていたので、楽しみにしていました。
刺し身、焼き魚、天ぷらなどなど、食べきれないほど頂きましたが、なにしろ白米が美味しい!
さすが魚沼産コシヒカリ。しかも今の時期は新米です!
リッチな山旅は、宿のご飯と温かい布団と温泉があって最高!
明日は越後駒ヶ岳を目指しますが、行程が10時間以上と長丁場。早朝4時前に宿に出発することになります。
リッチな旅でも早朝出発だけは変わりません…。
早朝の枝折峠からの登山。絶景の日の出と雲海。
朝3時に起床し、4時前に枝折峠に向かうバスに乗ります。
枝折峠についても辺りは真っ暗。頭上には星。10月の早朝は「まだ、夜」です。
4時前には、ヘッドランプをつけて登山を開始しました。
更に登り続けて、朝5時過ぎ、ようやく空が白みはじめて、眼下に雲海が見えてきました。
なんときれいな景色でしょう。
更に進み続けると空がどんどん明るくなってきて、道もはっきり見えてきました。
空がピンク色に染まり、今日もいい天気になりそうです。
5時40分、道行山までやってきて、朝日が登るのを見ました。
山の向こうから太陽が昇ってきて、雲海を照らし出します。雲海も少しだけ滝雲になっていて、雲が山の合間に流れていく様子が見えました。
初秋の紅葉した木々が太陽に染まって、辺りは黄金色の世界に。
最高の絶景でした。
東南の方向に、越後駒ヶ岳が見えました。朝日を浴びて赤くなっている越後駒ヶ岳。そのきれいな稜線がよく見えました。というか…まだ遠いねぇ…。
道行山から駒の小屋へ
日の出を眺めた「道行山」は登山道から1,2分登ったところが山頂になります。ちょっとの上りで絶景なので、ぜひ登ってみて下さい!
6時10分、日の出を十分に堪能した後、「道行山」から更に先に進みます。
しばらくは山肌を縦断する道で、長いのですが激しい上り坂はあまりありません。
6時50分に「小倉山」という小さい山に到着しました。
越後駒ヶ岳はここを超えてさらに先です。あ2時間ほどかかりますが、だいぶ近づいてきました。
小倉山から歩いてさらに40分。百草ノ池という場所に出ました。
池は登山道から離れいて茂みの向こうにあるため、ここからでは見えません。
このポイントから越後駒ヶ岳の山頂までが上り坂になっていきます。
百草ノ池を過ぎれば、ここから山頂までは1時間半程度ですが、この先が今回の登山の急坂ポイントになります。(とはいえ、ここまでの長い道のりは結構平坦でした)
今までの平坦な道とはうって変わって、急な坂を登り始めます。この時点でようやく越後駒ヶ岳に登山している…という感覚になります。徐々に高度が上がっていき、景色がひらけて、周囲の山々がよく見通せました。
晴天の青空がどこまで広がっています。
駒の小屋まであと少し、という辺りで岩場になります。
急ですが、長くは続かないので、岩場が不得意な人でも登れるくらいかと思います。
岩場を乗り越えて、少し急坂を登っていくと、駒の小屋に到着します。
小さな小屋でした。晴れの秋の三連休で登山客が多くて、トイレは行列。
水場はここから3分ほど下ったところにあるようですが、水は十分にあったので、汲みにはいきませんでした。
ここに荷物を置いて、山頂にアタックします。山頂までは15分程度です。
駒の小屋から越後駒ヶ岳山頂へ
駒の小屋まできたら、山頂はすぐそこ。
山頂を右手に眺めながら、坂を登っていきます。
坂を登りきると、山頂まで平行移動。
10月の頭でしたが、山頂付近はかなり紅葉していて、黄金の色の草と赤い葉っぱが、強い太陽に照らされて眩しいくらい。
山頂までの5分程度の尾根歩きは木道が敷いてあって歩きやすく、途中は八海山などの越後の山々も望めました。
9時20分、駒ケ岳の山頂に到着しました!枝折峠を出発してから5時間半弱の長い道のりでした。
晴天のこの日は山頂からは越後の景色が一望!
私の中では今年度一番天気のよい山頂でしたw
山頂におわす「猿田彦大神」の像。すべてを良い方向に導く神様だそうです。
今日は天気もよいし、この先の私の登山も人生も、良い方向に導いてくれるのではないか!と期待してお祈り。
枝折峠までピストンで下山
山頂を堪能した後は下山です。ここまで長かったので、すぐ降りるのは残念ですが、帰り道も長いので止む得ません…。八海山を眺めつつ越後駒ヶ岳山頂をあとにします。
駒の小屋に戻ってきて、お昼ごはんの休憩です。時間がないので手短にパンとおにぎりを食べます。
休憩中、自分と同じモンチュラの登山靴を履いている人がいて話していたら、ガイドさんも同じ靴でした。
ガイドさんは何足もこの靴を持っているらしいw
硬い靴が好きではない私は、かなりこの靴が歩きやすくてお気に入りです。紐で靴幅を甲の部分と、足首部分で二段で調整できるのでフィット感がありました。
10時半に下山を開始しました。
周囲の山々を見下ろしながら、足元に気をつけて進みます。
最初は急坂ですが、あとは行きと同じ道なので、山を横切りながら枝折峠へと帰っていきます。
下山途中、百草ノ池が遥か下に小さく見えました。青く丸い池が緑の中にぽつん。
標識にあるところが一番近いのでしょうが、高い所じゃないと見えないですね…
15時前に枝折峠に戻ってきました。
4時出発してから11時間、駒の小屋から下りは、4時間半かかりました。
ツアーのためのんびり行程だったので、一般の登山客であれば9時間程度では行けるのではないかな、と思いますが、いずれにせよ、長い道のりです。
でも、早朝の雲海や、紅葉に染まる越後駒ヶ岳、晴天の下に広がる越後の山々を望む山歩きは楽しい。
10月でも暑かったですが、この山の登山は夏よりは秋がおすすめだと思います。
銀山平に戻ってもう1泊
枝折峠から宿にバスで戻ります。ツアーはこれが楽!
今日も銀山平で1泊して、明日は平ガ岳に登ります。
お風呂に入って、美味しいごはんをたっぷり食べて、明日に備えて体力を回復させますよ〜!
明日の平ガ岳は、銀山平の宿に泊った人だけ案内してもらえる、ショートルートを使いますが、登山口まで車で1時間かかるそうなので、やっぱり4時に出発…登山と早起きは切り離せませんね…