GWにチャレンジして、天候不順で諦めた蝶ヶ岳、今回は7月の夏山登山1泊2日で再チャレンジします。テント泊もしたかったのですが、人気の蝶ヶ岳山荘が予約が取れたので、今回小屋泊で行ってきます。行きは徳沢から長塀尾根を上って山頂へ、帰りは横尾山荘へ下山するコースで、女性5人で行ってきました。
【蝶ヶ岳】
長野県、標高2677m。北アルプスでも登りやすい山として初心者に人気の山。山頂から見る槍ヶ岳、穂高連峰の景色は絶景です。春になると蝶の雪形が現れるため「蝶ヶ岳」という名前になったという説があります。
登山レベル:★★☆☆☆(初級)
※それなりに道程は長いが、危険箇所はないので初級とします。
【行程】※このブログは1日目の行程です。
往路:東京(新宿)→さわやか信州夜行バス→上高地バスターミナル
1日目:上高地バスターミナル(6:00)→河童橋→徳沢園(8:10/9:00)→長塀山(13:00)→妖精の池(14:00)→蝶ヶ岳山頂(14:40)→蝶ヶ岳ヒュッテ(※泊)
2日目:蝶ヶ岳ヒュッテ→瞑想の丘→常念分岐→横尾山荘→徳沢園→明神館→河童橋→上高地バスターミナル
復路:上高地バスターミナル→(アルピコ交通バス)→新島々→(電鉄)→松本→(JR)→東京

上高地バスターミナルから徳沢園へ
新宿から夜行バスに乗って朝5:30に上高地に到着しました。
バスターミナルについて衝撃…雨と強風。あれ、天気悪いんだっけ?!と思いながらバスを下りて、とりあえず屋根のある所で身支度を整えました。東京ほど暑くないのでレインウエアを着てちょうどいいくらいです。

身支度を整えたり朝ごはんを食べたりして30分、6時に上高地バスターミナルを出発します。まずは河童橋、明神館を経て徳沢園へ向かいます。
バスターミナルから歩いてすぐ、河童橋が見えてきました。雨にも関わらず、梓川の水のきれいなこと。透き通った薄いブルーの水が涼しげに流れています。


河童橋を過ぎて、小梨平のキャンプ場横を通って、徳沢に向けて更に先に進んでいきます。
雨は徐々に小ぶりになってきて、途中でさしていた傘をたたみました。よかった…このまま晴れてほしい。





明神館を過ぎて、さらに歩いていると、雲がきれ、青空が見えてきました!
雨は完全にやんで、これから先は晴れそうです。厳しい登り坂の前に天気が回復してよかった。




8時ころに徳沢園のキャンプ場が見えてきました。芝生の上にテントを張れる、気持ち良いキャンプ場です。キャンプ場を過ぎると、徳沢園の建物が見えてきました。
蝶ヶ岳に向けての長い登りに備えて、ここで一休み。徳沢園はピザやカレー、アイスクリームなど、魅力的なメニューのレストランもあるのですが、帰りのお楽しみにとっておくので、今は我慢。



徳沢園から長塀尾根を経て長塀山へ
9時に徳沢園を出発、ここから蝶ヶ岳へ長塀尾根という、名前からして長くて大変そうな尾根へと上っていきます。
登り始めから急登の樹林帯、この坂は延々と続きます。





途中、いろんなキノコが生えていました。イソギンチャクみたいな小さいキノコや、肉付きの良い美味しそうなキノコ、毒々しいキノコ、スーパーマリオみたいなキノコなど…。
展望がなくて、同じ景色が延々と続くので、足元のキノコにばっかり目が行ってしまうのです。


キノコを見つつ、急登を上っていくと、蝶ヶ岳まであと4kmという道標が出てきました。
ここでようやく1/3です。景色は変わらず、樹林帯が続きます。展望は全くありません。上り坂は時折緩やかになるものの、登りがいのある急登の連続でした。



11時40分に徳沢〜蝶ヶ岳の道程の半分にようやく到着。今回はのんびりペースで登っていますが、何しろ長い長塀尾根。どうしても時間がかかります。






13時ちょっと前に長塀山に到着。山頂ですが、全く展望はありませんw
ここでランチタイムにしようと思ったのですが、虫が多すぎて諦め、とりあえず先に進むことにしました。

長塀山から蝶ヶ岳山頂へ
長塀山から少し下りになります。(一応、長塀山も山頂ですからね…)

長塀山から蝶ヶ岳への道中は、花の種類が一気に増えました。白、黄色、オレンジの花が咲くお花畑もありました。







一度、長塀山を下りきった後、また蝶ヶ岳に向けて上り坂を登っていきます。一部急登ですが、標高がだいぶあがっているためか、やや平坦な道が多くなります。
道は全く変わらず、樹林帯・展望なしです。



妖精の池についたのは14時過ぎ。長塀山からそれほど遠くありません。
くもり空の下、妖精の池はちょっと幻想的な雰囲気ではありましたが、妖精がいそうな気配はなく…。でも、池の周りには花が咲いていて、少し和む空間でした。

妖精の池も周辺もそうですが、道中はたくさんの花が咲いています。全部の名前はわからないのですが、私の好きなピンク紫系の花や、白、黄色の小さな花が、至る所で目につきます。7月の蝶ヶ岳はお花の宝庫です。







女子グループ登山なので花の写真を撮りながらのんびり登りました。
妖精の池から15分くらい歩くと、急に景色が変わりました。高い樹林がなくなり、ハイマツの丘が目の前に現れます。ようやく山頂付近に出たようです。
ここは黄色のミヤマキンバイと白のハクサンイチゲが咲き乱れる花畑ゾーン。
見ていて圧巻の黄色と白と緑の世界でした。





ここから先、ハイマツの中の急登を登る蝶ヶ岳へのラストスパートです。
ようやく見えてきた山の稜線、雲が多いものの見通しがよくなってきた景色に、ものすごくテンションアップ。(…長塀尾根は全く展望がなかったので余計テンションあがるのです…)



山頂付近らしい岩とハイマツの道に。


やっと、稜線に出ました。雲の隙間から、穂高連峰?と思しき山陰が見えます。蝶ヶ岳ヒュッテの方には色鮮やかなテントがたくさん。すでに所狭しと並んでいました。(早く行かないといい場所にテントが張れないと聞いていましたが、納得…)



14時40分、蝶ヶ岳山頂に到着しました。徳沢園からのんびり登って5時間半。やっと着いたよ〜。雲は多めですが、雨には降られずよかった!

蝶ヶ岳山荘と、雲の中から見る槍穂の山々
山頂を楽しんだ後は、蝶ヶ岳ヒュッテへ。山頂から歩いて5分程度です。


人気の山小屋なので、人がたくさんいて、チェックインまでしばし待ちました。
コロナ禍なので、手を消毒して、検温してから、お部屋にご案内されます。
部屋は2人一組の個室。5人だったので3部屋用意してくださりました。
窓にはステンドグラスがはまっていてかわいい。2人で寝るには十分な広さです。床が畳ぽくなっているので、荷物は室内にあげないというルールがあります。廊下に荷物は置いて、必要なものだけ部屋に持ち込みます。


ちゃんとカーテンで仕切られていて、個室になります。

荷物を片付けてから、外で景色を見ながらプチ宴会をすることにしました。
外に出たら、天気は回復の兆し。雲は多いけど、青空の領域が広がっていました。








夕ご飯と蝶ヶ岳の日の入り
17時45分が、私達の夕ごはんタイムです。食堂にいくと、美味しそうなご飯に匂いがして、食用をそそります。
食堂はアクリル板で仕切られていて「黙食」が推奨されています。清潔ある感じで、電気のランプ風の傘が山小屋ぽくてかわいい。

夕ご飯はお味噌汁・ごはん(おかわり自由)、おかずはサバみりん焼き、ゴマ入のつくねハンバーグ、ブロッコリとつけもの各種。山の上でサバという海の幸、ちょっと塩分が多い感じが美味しい。ごはんのお供の漬物たちが、白米の食欲を増進させます。


夕ご飯の後は、外に出て、日の入りを楽しみます。更に雲が張れていて、一気に槍穂の稜線が見通せるようになっていました。
雲を吹き飛ばしたのは強風で、立っていると風に煽られるし、どんどん体が冷える。
でも、夕陽の美しい姿に、ずっと風にふかれながら小1時間を過ごしました。












槍穂の向こうに沈みゆく太陽は蝶ヶ岳だから見える絶景。
迫力があって美しい景色。蝶ヶ岳が人気なのもわかると思いました。
明日は晴れることを祈って、ヒュッテのお布団で眠りにつきます。