【沢登り】丹沢の葛葉川本谷で沢登り

沢登り-丹沢葛葉川本谷
関東・東海

4月になって暖かい日が増えてきました。今年は登山のバリエーションを増やそうと思って、「沢登り」にチャレンジ。今回は丹沢の「葛葉川本谷」で、初心者向けの沢登りをしてきました。水の中に入ったり、滝をよじ登ったり、岩場を進んだりとスリリングで、テンションアップ!楽しい登山スタイルにハマること間違いなしです。

YamaRecoの記録

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「沢登り」とは

沢登りとは、シャワークライミングともいいますが、登山ルートではない道なき道を沢沿いに進みながら山登りを楽しむ登山スタイルのこと。ルートがないので読図の能力も必要になりますし、時として滑りやすい高い岩をよじ登ったり、滝の横を登ったりするのでロープワークと、いざと言うときの懸垂下降技術なども必要になります。

沢用の靴やウエアといった独特な道具も必要ですし、深い水の中を泳ぐこともあるそうです。とはいえ、手付かずの自然の中、通常の登山ではみられない景色を楽しんだり、岩をよじ登るスリルも味わえるので、最近は少しずつ人気が高まっているようです。

沢登りで最初にそろえた靴やスパッツなどは以下の記事に書きましたので、参考にしてください。

特にこれからのシーズンは丹沢のような低山も水辺を歩くので涼しい(かもしれない)…夏におすすめの登山スタイルなのです。

葛葉の泉駐車場から入渓

丹沢の「葛葉の泉」へは車で向かいます。駐車場に車を止めて、沢装備に身支度を整えたら沢に向かって歩き始めます。シーズンの初め、入門クラスの沢で足慣らしをするのか、たくさんのパーティが沢へ入っていきました。

私たちもその後をついていきます。

駐車場からすぐ沢へ


最初は靴を濡らしたくなくて、なるべく川の中に入らず岩場の上を歩いていたのですが、途中でどうしても川に入らないと歩けない所にやってきました。
まず、右足がズボッと川に入ると、あっという間に靴の中が水浸しに。
ううう…気持ち悪い…。靴の中がチャポチャポする。左足は濡らさないように頑張る…と思ったのも束の間、すぐに左足も水浸しになりました。


両足の靴が水でチャポチャポすると、もはや水浸しは気にならなくなり、迷いなく川の中に入って歩くことができました。水が跳ねて服が濡れるのも構わず、滝の横をシャワークライミング。大人の水遊びだ!楽しいじゃない!

滑らないように気をつけながら
小さい滝の横の岩場の歩きます。

膝まで水に入って歩いていく

滑りは滑りやすいので乾いた岩場を狙って登る

滝の連続、スリリングな岩登り

沢登りに慣れてくると積極的に水に入って、より登って楽しい岩場を探して登るようになってきました。
滝もたくさん出てきて、シャワークライミング。沢登りはルートが決まっていないので、自分のレベルにあった岩登りを自由に楽しんで良いそうです。
この自由さも「沢登り」の魅力のように思います。

こんな滝も登る。
一度滝壺に入って、右側から登りました。

滑りやすいところはロープを張ってもらい、
ハーネスにカラビナをつけて、ロープの輪っかに通して安全確保

みんな大胆に登るようになってきた

大きな岩を乗り越えて進む。岩稜好きにはたまらない沢登り

水は透明で綺麗。思ったほど冷たくなかった。

2段になっているちょっと大きめの滝


2段になっている、少し背の高い滝をよじ登ってから、橋の下でお昼休憩を取りました。4月の暖かい日で、寒くはなかったのですが、持ってきたお湯でカップラーメンにしました。なんとなく体が冷えていたから美味しかった。

お昼ご飯をとったら、沢の上流に向けて再び歩き始めます。地図の標高と地形を読みながら、今自分たちがいるであろう地点を確認しつつ、登っていきます。

しばらく歩くと、ちょっと大きめの滝が出てきました。
ここは高さあるので、ロープを張って、ロープをつかみながら登りました。

スッと流れ落ちる細い滝。綺麗な姿です。

滝を上から見た所。結構高さがあります。

脱渓から三ノ塔へ

最後の長めの滝を登ると、その後は沢は徐々に細くなっていき、岩だけが転がる枯れ沢になりました。ここまでくると沢登りは終了です。

沢の両側を囲む山の斜面と地図を交互に見ながら、どこを登っていくと登山道に出るのだろうかと考えます。左側の斜面を登っていくと登山道に出れそうと判断して、脱渓して「詰め」の準備をします。「詰め」とは沢から出て、山の斜面を登って登山道や山頂に出ること。この「詰め」のルートは、道ではなくて単なる崖なので、登りにくいことこの上ないのです。しかも沢から離れて急坂を登ると暑いし、汗もかきます。

私たちは沢靴・沢ソックスを脱いで、水気を拭いて、アプローチシューズに履き替えました。後は山の斜面を登って、登山道に合流。…本当にワイルドな登山スタイル。

沢が枯れたので、脱渓します。

杉林の急斜面を登ります。
柔らかい土は滑りやすいから足腰を使う。

沢から詰めて山の斜面を登ること数十分、三ノ塔に向かう登山道に合流します。
登山道の外から現れるヘルメットとハーネスをつけた職人スタイルの沢登り軍団に、一般の登山客がなんだろう?という感じで見ていました。

「沢ヤ」とまでは行かないですが、ちょっと泥臭い感じの登山ですね。

三ノ塔への道から眺める景色。春の山気持ち良いです。

登山道に合流してから三ノ塔、ニノ塔へは普通の登山です。今までのスリリングな道から急に普通の道になってしまったら、なんだかつまらなく感じてしまいました。
沢登りは、北アルプスの岩稜を歩くみたいな、アドベンチャーな雰囲気が楽しいのだなとしみじみと思いました。

2時間弱、登山道を歩いて「葛葉の泉」まで下山。最終的に15時には駐車場に戻ることができました。

車に乗る前にヒルとか、余計な虫がついてないよね?っとチェックします。今日は大丈夫でしたが、5月以降、丹沢はヒルの温床。沢登りでヒルを家に持ち帰らないように要チェックしないといけません。

今回は、初めて沢を体験しましたが、川沿いの涼しげな景色の中を歩くのは気持ちよく、岩場を進んでいくのは、岩稜を歩くような楽しさがありました。
地図読みやロープワークなどの技術も必要ですが、純粋に楽しい登山スタイルでしたので、またチャレンジしたいと思いました!