週末は晴れの予報…ならば山に行こう!とソロでサクッと行けそうな山を探し、「会津駒ケ岳」に行くことにしました。急遽、東武鉄道の尾瀬夜行23:55+尾瀬行きバスのプランに申し込みます。
【会津駒ヶ岳】
福島県。標高2133m。百名山。
登山レベル:★★☆☆☆(初中級)
池塘が点在する湿原になっていて、美しい庭園を木道を歩く散歩が楽しめます。
会津駒ケ岳登山口から登るのが一般的で、高低差は1203mと意外にあります。山頂までのコースタイムは往復6時間45分程度。「駒の小屋」という山小屋で自炊で宿泊も可能。
山バッチ:駒の小屋、檜枝岐の道の駅でも売ってます
【ルート】
往路:浅草(23:55)→[東武鉄道]→会津高原尾瀬口(3:18着/4:30発)→[バス]→会津駒ケ岳登山口(5:20)
登山コース:バス停(5:40)→登山口(6:10)→水場(7:12)→駒の小屋(8:15)→会津駒ヶ岳山頂(8:40)→中ノ門岳(9:10)→駒の小屋(10:15)→[休憩]→駒の小屋(10:40)→登山口(12:15)
復路:林道歩き→森の温泉館アルザ(12:40)→[お風呂タイム]→道の駅「檜枝岐」(1:44)→[バス]→会津高原尾瀬口(15:15)→北千住
尾瀬夜行で登山口へ
尾瀬夜行は浅草23:55発、会津高原尾瀬口の駅に3:18着の東武鉄道の電車です。
車内はこんな感じ。ブランケットとスリッパがついてます。スリッパはお持ち帰り可。
数年前に乗った時はもっと座席が普通の電車だった記憶していましたが、シートがふんわりコーディングになっていました。ただし、相変わらずリクライニングはなし。なので、隣の座席を占領してそこに寝そべる形で仮眠をとります。
1時に電車を消灯。3時過ぎに駅に着きましたが、バスは4時20分発なので、4時ぐらいまで電車の中で寝ててOK。4時前には「もうすぐバスがきます」とアナウンスがあって起こされます。
電車を降り、月が煌々と輝く、肌寒い深夜バス停で並んで待っているとバスがやってきました。バスはきっかり4時半に出発し、会津駒ケ岳登山口に5時20分に着きました。
登山口に着いた頃には、空は白じんでいて周囲は少し明るくなり、他の登山客の姿もあったのでホットしっました。バス停の向かいに登山口への入り口があり、ここからはしばらく林道歩きとなります。
入り口に綺麗なお手洗いがあったので身支度を整え、朝ごはんも食べて、いざ出発。
最初は川沿いの車道を歩きます。眠くてボーッとして歩いていると、後ろから車が何台も来て何度も端に寄ります。人気の山なのか、登山客は多いようです。
途中でショートカットの案内がありました。ここで車道から山道に入ります。
しかしながら、予想外に急な坂です。
最初から息が切れて、汗だくになってしまった…。
近道を10分ぐらい歩くと、駐車場に出ます。
驚いたことに駐車場はもういっぱい。早朝から車が多かったしね…。
この駐車場からアスファルトの道を5分ぐらい歩くと、登山口のハシゴのところに到着します。
長い樹林の登りの先に現れる湿原
6時10分、ここで登山届を出して、登り始めます。
ハシゴを登ってからの登山道は、いきなり急勾配。
木が生い茂って薄暗く、木の根が張った道を、ひたすら登っていきます。
腰の曲がったお婆さんがストックを杖代わりに登っていました。
そのお婆さんのペースが早くてびっくり…元気だなぁ…すごいな〜。
登山客が道を譲ってくれるので、ありがたく先に行かせてもらうとペースが上がってしまって、最初の30分で、ここしばらくないくらい息が上がってしまいました。坂も急だしここで急いでいたら後が持たない…と思って、少しペース調整。
そして7時12分、最初のポイント水場に到着しました。ハシゴの下から通常コースタイムが1時間半のところ、1時間ぐらいで来てしまったので、ペースは早かったかもしれません。ここでお水を飲んで休憩…一気に250mlぐらい飲んでしまった。汗だくです。
水場というポイントでしたが、近くに水場らしきものはありません。少し降ったところに水場があるようです。持ってきた水がまだたくさんあったので、ここはスルーして先に進みます。
水場から先の道はそんなに急ではなく、石が積まれた階段もあって、歩きやすくなりました。
途中ぬかるみもありましたが、思っていたよりひどくはありません。
ここまでの登山道は、ずっ〜と森の中です。
高い木々に邪魔されて視界が見えず、登りにも飽きてきた時ようやく山が見え始めました。
稜線に近づいたのか日差しも強くなってきました。
木の上に見える空の真っ青なこと!天気予報は大当たりです。
来てよかった!
歩き始めて2時間ほどたつと、ようやく視界が開けて、金色に輝く草原が目の前に広がりました。
池の点在する湿原。その向こうにまだ青々としている山の姿。
それまで何も見えなかっただけに感動ひとしおです。
湿原には木道が敷かれていて、会津駒ケ岳に程近い尾瀬に似た景色です。
黄色の草の中を木道の登山道を進んでいくのは本当に気持ち良い。
周囲に高い木はなく、視界がずーっと広がっていて、辺りは一面の金色の野原。
肩の小屋が見えてきました。右手に会津駒ケ岳も見えます。
駒の小屋から会津駒ケ岳山頂。絶景のお散歩
8時15分、駒の小屋の前、駒の大池前のベンチに到着しました。
ここで、会津駒ケ岳の絶景を見ながら休憩します。
駒ケ岳の姿を眺めながら、水と軽食をとって休憩。
あと20分ほど登ると、会津駒ケ岳の山頂に着く筈です
会津駒ケ岳の山頂への分岐。木道が濡れていて滑りやすいので慎重に進みます。
振り返ると、尾瀬の山、北関東の山が一望できます。
二双になっているのが燧ケ岳。その隣が至仏山。
8時40分、会津駒ケ岳山頂に到着しました!
山頂の周りは低木に覆われていて景色が望めるという感じではありません。一等三角点と周囲の山の案内板がある程度ですが、この堂々とした山頂の標はなかなか写真映えします。
山頂は狭くて、ご飯を食べるスペースは特になかったのでランチタイムはお預け、ただ思った以上に早く山頂に着いたので、中門岳まで行ってみることにしました。天気もよかったし、湿原の散歩も楽しい。
風も気持ちいいし、景色もいいしとルン♪と歩いていたら、木道で足を滑らせ見事に尻もちを着きました。おまけに突き指…痛い〜。半べそをかきながらそろりそろりと慎重に降りて行ったら、後ろでつるん、ドサっという音。
…あ。同じ所でこけている人がいる…
木道の下りは慎重に。ストックがあったほうが良いかもしれません。
▲中門岳方向の右手にも青々とした山が連なります。
▲木道はこんな感じ。すぐ横は湿地帯。
会津駒と駒の小屋の分岐点に到着。中門岳からだいたい30分ぐらいかかります。今度は山頂まで登らずに迂回するコースをとります。木々の間にある湿った木道は滑りやすいので慎重に歩きました。
10時15分に駒の小屋に戻ってきました。先ほどのほぼ空だったベンチのところは、人がいっぱいでびっくりしました。ベンチの隅に1人分のスペースを見つけて、ここで会津駒ケ岳を眺めながら、昼ごはんをいただきます。
駒の小屋で山バッチを購入しました。小屋の中はランプが吊るしてある可愛らしい山小屋でした。見た感じも綺麗で清潔。今度泊まりに来ても良いかもしれない…。
ピストンで下山。日帰り温泉
10時40分に早々に下山を開始しました。
太陽の光のせいか、帰り道の草原は青々として見えました。
会津駒ケ岳はご家族連れが多く、小さな子供さんもたくさん登山をしていました。
「もう休みたいー」と駄々をこねる子もいれば、身が軽いからめちゃくちゃ早くトレランのように山を駆け下りていく子供もいます。負けじと追いかけては見たのですが、やっぱり大人は足に負担が来てしまう…。
それでも少しピッチをあげて、駒の小屋から1時間半ぐらいで登山口のハシゴの所まで戻ってきました。時間は12時15分。登り始めが6時10分だったから、だいたい6時間で行って帰ってきたことになります。
また、バス停のある国道まで30分弱歩きます。途中の林道は木漏れ日がキラキラしていて、風が柔らかく、清流の音も涼しげな癒しの空間でした。うーん、やっぱり山は気持ちいいなー。
バス停には12時半に着きました。歩いて10分ぐらいのところに日帰り温泉があります。
道の駅「檜枝岐」のところにある森の温泉館アルザという施設です。
周囲を山に囲まれたのどかな場所でした。
この「道の駅」にもバス程があり、1時44分に会津高原尾瀬口の急行バスが止まります。バスまで1時間程度しか余裕がなかったので、お風呂はちょっとの時間しか入れませんでした。この時は、時間がまだ早いせいかほとんど人がいませんでした。
急いで髪乾かし、荷物整理し、道の駅を見に行きます。道の駅で売っているものは蕎麦がメイン。併設の食堂ではお蕎麦が食べられます。いつも道の駅に行くと野菜を買うのですが、ここでは野菜は売ってなかったので、りんごジュースだけ買って喉の渇きを潤しました。
急行バスに乗って会津高原尾瀬口まで1時間(2070円)。バスは混んでいるかと思いきやお客は3人だけでした。まだ山から下りて来ていないのか、尾瀬に行っている人はもう少し後の時間になるのか…。車窓から山と川と蕎麦の白い花、ススキ原を繰り返し眺めている間に眠くなってしまいうつらうつらしていると駅に到着しました。
駅で、15時15分発の浅草行きリバティの特急券(北千住まで4240円)を購入。これでノンストップで帰れます〜。計画通り!
尾瀬近辺は東武線が便利なので、簡単に夜行の日帰りできるなーと思いました。女性専用車もあるので安心。そのせいか女性のソロ登山の人も多く見かけました。
何しろ今回の山旅は、天気が良かったので大満足。思っていた以上に会津駒ケ岳の湿原が美しくて、また行きたい山だと思いました。