【青春18切符の旅⑥】豊島アートと大阪食べ歩き

豊島美術館
旅・キャンプ

18切符旅、6日目、7日目です。
岡山から豊島に渡って美術館を見た後、一気に大阪まで電車で移動して1泊しました。
最後、東京方面に移動するのは夜行バスを利用したため、大阪までが18切符を利用した最後の移動となります。

【旅行日程】
1日目:自宅最寄り駅〜名古屋(18切符にて約5時間半) 名古屋泊
2日目:名古屋〜京都(18切符にて2時間10分) 京都泊
3日目:京都滞在 京都泊
4日目:京都〜尾道(18切符にて5時間42分)尾道泊
5日目:尾道〜岡山(北長瀬)※18切符利用せず 岡山(北長瀬)泊
6日目:岡山〜宇野(18切符にて1時間10分)豊島立ち寄り後、宇野〜大阪(18切符にて4時間12分) 大阪泊
7日目:大阪滞在 夜行バスにて東京方面へ

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フェリーに乗って豊島へ。豊島美術館で自然とアートを堪能

今日の最終目的は大阪ですが、途中、瀬戸内海の豊島に立ち寄ってから大阪を目指すことにしました。
豊島はアートの島で、直島と同じように有名な島。特に「豊島美術館」という美術館に前から行きたいと思っていたのです。

朝7時にホテルをチェックアウトして北長瀬駅へ。早朝の北長瀬駅は無人だったので、インターフォンで18切符利用の旨を伝えたら中に入れてくれました。1つ先の岡山駅で18切符のハンコを押してもらいます。岡山駅でスーツケースを預けて身軽になったら、豊島へのフェリーが出ている宇野駅へ「宇野みなと線」でいきます。

宇野までの移動

岡山駅。7時40分の宇野行き電車に乗ります


7時40分の宇野行きの電車に乗ったのですが、電車が遅れていて7分遅れの出発。
実は宇野から豊島行きのフェリーは8時40分で、乗り換えに15分しか時間なかったので、7分遅れはだいぶ致命的。

宇野駅に着いたら、フェリー乗り場に走ります。走った先の乗り場は違っていて「豊島行きはここではない…」と書いてあり、豊島行きの地図が貼ってありました。

うわっ、まずい、乗り遅れる!と再び走りましたが、しまなみ海道でも反対方向に走っていた私…やっぱり反対方向に走っていたようで…。他の観光客が逆方向に行くのを見て、慌ててUターン。彼らについていったら、無事「豊島行き」のフェリーに乗り場に到着しました。

>>豊島フェリーホームページ

豊島行きのフェリー乗り場。乗り場間違い注意!

このフェリーの乗ります。


豊島の唐櫃までは片道1050円です。チケットを買って乗船し、ホッとひと安心。
フェリーの中でスマホを使って、一旦キャンセルした豊島美術館のチケットを取り直しました。
無事にチケットも取り直しができて、ようやく瀬戸内海を眺める余裕が…おお、すごいいい天気じゃないですか。
空も海が青い!

宇野港から家浦港には30分で到着します。私は、豊島美術館に近い港、唐櫃(からびつ)でおります。

天気がいい。海も空も青くて気持ち良い。


唐櫃港に降り立ちます。天気はいいけど、風が冷たい!

島自体に人の気配はなく、何人かの観光客が港から豊島美術館の方へ歩いていきました。
トイレから戻ってきたら人の気配はまったくなってしまい、なんだか無人島にいるみたいな感じ…。

グーグルマップと標識を辿りながら、豊島美術館を目指して山を登っていきます。しっかりした登り坂で、ぐねぐねぐねと3回ほど大きく曲がって山の中腹まで来た所で、棚田と海が見えました。

カーブミラーもアートみたいになっている

登りがいのある坂

山の斜面に棚田と海が見えます。静かな景色…

たくさんの人が道路の左右に立っています。
なんだ…?と思ったら、山の中に埋もれるかのようにドーム型の白い屋根が見えて、ここが豊島美術館だ気づきました。本当に畑と山に一体化した主張をまったくしない、自然を損なわない建物。

開館まで20分ぐらいあったので、周辺を散歩して時間を潰します。
段々畑が海岸線の方へと連なり、あとは緩やかな自然の丘。道路だけが一本通っている、他にはなにもない場所。
風の音を聞き、冬の日差しを浴び、静かに時を過ごします。

豊島美術館の建物

美術館は畑の中にある

10時開館。ぞくぞくと人が入っていく

豊島美術館は10時に開館して、中に入ります。美術館内は撮影禁止とのことです。

最初は建物の周りをぐるりと歩きます。海が見えて、木々がさざめいて、すごく癒やされる素敵な空間。
ドーム型の美術館の前でしばし順番待ち。入るときは靴をスリッパに履き替えます。

入った瞬間…「おーっ」と小声で感嘆。

流線型の天井に丸く空いた穴が2つ。空や森を切り取り、白く丸い額縁に収まっている芸術作品をみるよう。足元には至るところに水滴が流れています。よく見ると地面に小さい丸い置物がいくつもあり、これは作品でもある水の流れを変えたりするためのものかも。黒い小さい穴と、お風呂の栓みたいなのがあって、水が吹き出したり、流れ込んだりしていて、水をコントロールしているんだなとわかります。

天井にはひらひらとリボンが風にたなびき、ときおり自然の枯れ葉が舞い込んできます。青空を流れる雲、風に揺れる木、そこに立つ人すらアートの1つみたい。風の音や人のさざめき、水の流れる音、吹き出す音。耳からも感じる自然の響き。

空と、風と、水と、人と…静かで、でも変化に富んでいる視界。余計なものがなくて、清廉で、自然で、いつまでも立っていられるような空間でした。

シンプルに自然を感じるアートでした。

まさかのフェリー乗り遅れ。電動自転車で島を家浦港へ

ずっと見ていたかったのですが、帰りのフェリーの時間があるため、小1時間で豊島美術館を後にします。

11時5分のフェリーに乗ろうと、唐櫃港まで下りている途中、フェリーが岸から離れるのが見えました。
あれ?って思って港に行って時刻表を見たら、出港は10時50分!家浦の時間と間違えてたいたようです。そして…次のフェリーは13時40分。さすがに大阪まで行くには遅いなぁと思って、フェリーの時間を見ていると家浦発12時半っていうフェリーがあります…うーん、レンタルサイクルで家浦まで行くか…。


港の前にあるレンタルサイクルを覗いてみます。でもお店の人がいない。声をかけても誰も出てこない…。まぁ、フェリーが行ってしまったら観光客来ないから店にいないのでしょう。店の前でレンタルサイクル店に電話しますw
「店の前にいるけど、自転車貸してください」って言ったら、3分後に男性がやってきました。
4時間1000円、家浦乗り捨てで+300円。
「家浦行くだけならもったいないね、バスないの?」とおじさんが親切にバスの時刻表を見てくれたけど、12時台までない。
せっかくだし、自転車を借りることにしました。なんと電動自転車…実は乗るのは初めてw

電動自転車…これ乗ったらすごい!
坂なんてぐいぐい登っていくので、教えてもらった家浦への道の上り坂もすいすい。
何も苦労がない!超ラク!最強!
快適すぎて楽しい。一昨日のしまなみ海道の努力は何だったのだろう…と思うほどです。

島のほぼ1本道の道路は、全く人気がなく、時折数台車が追い越していったぐらい人がいません。
海沿い、山、集落を軽やかに通過し、景色も楽しむ余裕もあります。

20分進むと家浦に着きました。風が冷たくて、手が凍りそうです…。

のどかな集落を電動自転車で通過します

思ったよりも早く着いてフェリーの時間まで結構あったので、「豊島横尾館」に行ってみることにしました。入場料金500円。
古民家にサイケデリックな赤い窓、白黒の庭に流る川はドきつい赤や黄色の石と亀の置物など、横尾ワールドが展開されています。

古民家に入ると床がガラス、その下に川が流れていました。本物の錦鯉が泳いでいて、鯉もカラフル。
部屋を仕切っていたガラスが見えないくらいピカピカに磨かれていたので、気づかずに壁のガラスに突っ込んで頭をうち、古民家が揺れてしまいましたw 

古民家の黒に赤い石の庭。不思議な空間

煙突が空に突き出している

古民家の外に出るとトイレのオブジェがあり、写真撮っている人がいたので真似して写真撮っていたら、どうやら普通のトイレだったらしい…私の撮影を待って、他のお客さんが中に入っていきました。…普通のトイレを撮っちゃった?!
どうやらもう1つの個室がアートだったらしいのですが、両方とも全く同じ内装でした…意味がわからない〜w

トイレもアートの一つ。でも1つは普通のトイレです。

アーティスティックなトイレw

煙突…というか「塔」にも入れます。床が塔の天井を写していて、入ったら落ちちゃうような錯覚になりました。念のため片足を床にゆっくりつけて大丈夫なのを確認して入ります。
壁一面には小さな滝の絵が無数に貼ってあります。…なんだろう…???

不思議なアートだらけで理解が及ばないことも多かったですが、ここは体験型の現代美術で面白かったです。古民家をうまく融合しながら横尾さんの世界観が出ていると思いました。

横尾豊島館

まだ少し時間が余っていたので、自転車で前を通過して気になっていた「いちご家」でスイーツを買うことにしました。イチゴクレープを注文。イチゴに、マルカルポーネチーズ、いちごジャム、ショコラ…めっちゃ豪華!!

いちご家。パフェとかクレープとかイチゴのスイーツがたくさんw

いちごクレープ買いました

海を見ながら食べようと思って、いちごクレープ片手に電動自転車を漕ぎ、家浦港へ。
ここで電動自転車を返却できます。

赤い自転車が借りたもの。ここで乗り捨てます。

家浦港のフェリー乗り場です

12時半のフェリーはまだ来ていなかったので、チケットを買って、瀬戸内海を眺めつついちごクレープを堪能。クリームたっぷり、甘いのが美味しい〜。

今回は短い往訪でしたが、豊島はとてもよい場所だったので、今度はゆっくりしたいと思いました。

フェリー到着。宇野港に戻ります

宇野から大阪へ電車乗り継ぎ旅

宇野駅では次の電車まで50分ほど待つことになりました。駅前にはなんもないし、寒いから肉まんとお茶をコンビニで買って、待合室で食べて暖をとります。寒気がきて日本海側は大雪だっていうし、昨日は小豆島でも雪がふったっていうから、本当に寒い。

宇野駅にようやく電車到着

13時40分、ようやくやってきた電車に乗り、茶屋町で乗り換えて岡山へ。
岡山駅でお土産を買って、スーツケースをピックアップ、大阪へ行くために、「播州赤穂」という駅へ向かって、赤穂線に乗ります。車両数が少ないせいか最初は結構混んでいたのですが、途中でどんどん人が少なくなっていきました。


播州赤穂で草津行きの快速に乗り変えたときはすでに16時過ぎ。この電車で尼崎まで一気に行きます。しかも快速なのでかなり早い。車窓から夕暮れの明石海峡大橋や、神戸の海がずーっと見れて、なかなかいい景色でした。電車は神戸で連結したりして車両数が増え、都会を走る快速モードで数駅飛ばしながら進み、新幹線の停電や電車の遅れに巻き込まれながら数分遅れで尼崎に到着。尼崎から大阪天満宮までこれもJRで、18時過ぎにようやく、ホテルに到着しました。

岡山駅での乗り換え。播州赤穂というところへ行きます。

車両が空いている

尼崎駅の乗り換え


ホテルは天満宮駅からほど近い、「DEL style 大阪東天満 by Daiwa Roynet Hotel」このビジネスホテルは女性客にも力を入れていて、女性専用のフロアや、リファのドライヤーがあったりと、サービスも良かったです。大浴場もあって、大浴場に行く際は女性専用エレベータを使えます。

ホテルのロビーはカフェ風。チェックアウト後も利用できます

女性専用エレベータ。大浴場行くときなど、男性客に見られず便利。

部屋はちょっと狭かったですが、クッションや飾りなど可愛くしてますね。

マッサージチェアが嬉しい!

リファのドライヤーが部屋に備え付けられている

宇野を出て4時間…なにしろお腹が減ってしまい、岡山で買ったもみじ饅頭(もちもとして、おいしかった!)を食べてから、たこ焼きを求めて、近くの天満宮商店街を歩いて食べるものを探しました。
日曜だからか閉店しているところが多くて、やっとテイクアウトのたこ焼き屋さんを見つけ、たこ焼きとオムそばをゲット。ホテルに戻って大阪の粉もんグルメを貪り食う。。。

関東人の私からすると、大阪でのたこやきクオリティはどの店でも相当高いので、めちゃくちゃ美味しかったです。
オムそばは太麺で量が多く、ペコペコのお腹も大満足!

そのへんの店でテイクアウトしたたこ焼き。十分美味しいです。

オムそばはボリューミー

大阪ぶらり食べ歩き

翌日は大阪で1日過ごし、夜行バスで横浜へ帰ります。
近くにある大阪天満宮でお詣りして、川沿いをふらふら歩いて、ぐるりと回って天神橋筋商店街にやってきました。
何しろ長い長いアーケード商店街。大阪ぽい…

ここをふらふら歩いていたら、お腹が空いてきたので、目に入ったたこ焼き屋さんでたこ焼きを買うことにしました。
お店の横がイートインスペースになっているので、そこで焼き立てのたこ焼きを頂きます。

あつ〜い。かつおぶし踊る〜。
中身とろとろ、ソースうまっ♥
やっぱり、本場大阪のたこ焼きはどこで食べても美味しいわ〜。

たこ焼き食べたし、次はやっぱり串カツだっ!ということで、商店街をふらふら歩いて串揚げやさんを探します。
天満駅のほうまで来たところで、ちょっと賑わっている串カツのお店を発見しました。
中をのぞくと平日の昼間から、かなりの人が飲み食いしています。
よし、ここにしよう〜。


カウンターの席に座ってメニュー確認。
れんこん、紅生姜、プチトマト、きす、カマンベールチーズを頼みます。
コロナ禍を経てソースの容器はプッシュ式に変わっていました。昔はソースが入れものに入っていて「二度づけ禁止」とか書かれていたものでしたが、時代は変わってしまったw

お店の人が揚げたてを1つずつ、目の前のお皿に置いてくれます。
ソースをかけて、熱々を頂きます。
れんこんはホクホク。カマンベールチーズとトマトは火傷しそうほど熱く、とろーりと具が出てきます。
大好物も紅生姜はピリッと甘辛い感じが美味しい。
うーん、大阪に来てよかった。おいしい!

お値段リーズナブル。メニュー豊富


大阪でもフィールサイクルに行って汗を流し、食べたものをスッキリ消化した後、
夜行バスに乗る前に、最後の大阪グルメを堪能しようと、梅田駅、阪神梅田本店の地下にある「スナックパーク」で夕ご飯にしました。


名物の「いか焼き」に、人がたくさん並んでいます。1つ178円という安さで、みんな5つ以上買ってテイクアウトしている様子…。私は他にも食べたいものがあったので、1つだけ頼みました。

イカを練り込んだ生地を薄く焼いて、中にソースをサンドした「おやつ」みたいな粉もん。
食べてみると、せんべいにソースを塗って食べた「駄菓子」みたいな感覚で、これは何個でもパクパク食べれちゃう。

いか焼き。軽く食べれるおやつ


いか焼き1つだけだとお腹が満たされなかったので、そういえば「お好み焼き」食べてないと思い、スナックパークの他のお店で「お好み焼き」のハーフを購入しました。

こちらもソースにマヨネーズに鰹節たっぷり。中はふわふわ、ソースも美味しい。
大阪のお好み焼きも、どこでも食べてもクオリティ高い!
いや〜満足だ〜。

大阪のお好み焼きはやっぱり、最高〜


最後の最後まで大阪のグルメを満喫して、夜23時に夜行バスに乗り、お家に帰ります。
(ちなみに最後バスにしたのは大阪〜横浜まで18切符の電車だと9時間近くかかるので、さすがに時間がもったいなくて、寝ている間に帰れるバスにしました…)

7日間に渡る18切符を利用した近畿の旅でした。
電車に乗っている間はヒマで疲れちゃうんじゃないかな〜と思っていましたが、意外にあっという間に時間が経ちました。
いろんな電車に乗れるのも楽しいし、窓の外を眺めたり、こんな駅もあるんだーと思っていると、ヒマも潰せます。
普段は行かないような駅に立ち寄れたりするのも醍醐味。
時間はかかりますが、移動が安上がりだし、ちょっと変わっていて楽しい旅でしたw

また、たくさんお休みがもらえたら、18切符の旅をしてみたいと思います!