【槍ヶ岳 Day1】上高地でハプニング発生!槍沢ロッジで播隆祭

北アルプス

昨年は雨で槍ヶ岳に行く予定が穂高岳になってしまったので、今年こそリベンジ、槍ヶ岳!昨年はバス泊+土日で行こうとしたのですが、ちょっと行程が短かかった…という反省からバス泊+金・土・日の4日間で、上高地からの槍沢ルートで槍ヶ岳を目指します。

【槍ヶ岳全行程
アクセス:新宿→[夜行バス]→上高地バスターミナル
1日目:河童橋→明神館→徳沢→横尾→槍沢ロッジ泊
2日目:槍沢ロッジ→槍沢キャンプ場→槍沢大曲り→天狗原分岐→水場→殺生ヒュッテ→槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳山頂→槍ヶ岳頂上→槍ヶ岳山荘泊
3日目:槍ヶ岳山荘→天狗腹分岐→ババ平→横尾→上高地バスターミナル→新島々→松本→新宿

1日目行程:
新宿(22:00)→[夜行バス]上高地バスターミナル(5:20)→[靴を間違えて靴を買うw]→河童橋(7:00)→明神館(8:00)→徳沢(9:00)→[休憩]→横尾(11:00)→槍沢ロッジ(13:00)

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新宿から夜行で上高地。最初からトラブル!

仲間には金曜日に有給休暇を取ってもらい、木曜日の夜、オープンしたばかりの新宿バスターミナル「バスタ新宿」に22時集合することになりました。

しかし…登山企画者の私が残業で22時に間に合わないという危機的状況に。すごい勢いで家に戻り、詰めていた荷物に登山靴を放り込み、山ウエアに着替えてサンダルをつっかけ、買ったばかりのヘルメットをザックに取り付け、慌てて新宿に着いたの出発の10分前。

でもなんとか、22:25の上高地バスターミナル行きのバスに乗りこむことができました。よかった!とりあえず、コンビニで買ったおにぎりとお茶で夕飯にして、バスの消灯タイムに備えます。

日頃の疲れ(仕事が忙しい最中だった…)もあって、消灯して少ししたら爆睡。途中のパーキングエリアでトイレ休憩で1度起きましたが、その後もまた、よく寝れました。(もともとバスで寝るのは得意なタイプです)

朝5:20、バスは上高地バスターミナルに到着。9月の頭とはいえ外はひんやり。東京の気温とは全く違う寒さです。ダウンを羽織って、バスターミナルのベンチで登山の準備を進めます。

ザックから登山靴を出した瞬間…
あ・・・
まさか・・・
これは・・・

左足の靴を2足…持ってきてしまった。
急いでザックに放り込んだからちゃんと確認していませんでした😱

ためしに左足の靴を右足で履いてみたけど…
うーん、これでどこまで行けるかなぁ?山は登れなさそう…(泣)
リベンジ・・・槍ヶ岳・・・危し。

ネットで調べたところ、河童橋にある白樺荘というところで山道具のレンタルがあるということだったので、とりあえず靴はバスターミナルの手荷物預かり所に預けて河童橋に向かいます。

河童橋を渡った所にある白樺荘。

ホテルのフロントに行って、靴を借りれるか聞いてみるとトレッキングシューズのレンタルがあるそう。とはいえ出てきたのは上高地散策用のウォーキングシューズ。これで槍ヶ岳を登れるのか不安になりました。

「他にないですか?」と聞いてみると、売っているとのこと。
ショーケースを見てみるとハイカットの登山靴が1万円の特別割引価格で売っている!

「サイズが合えばお買い得ですよ」
というフロントの人に靴を出してもらって履いてみると、ちょっと大きめだけど靴下を二重に履けば大丈夫!しかも色も可愛いし!
ということで、即決、ご購入。まさに、私のために待っていたような靴との出会いに感謝です!

靴売ってた!しかも、セール品!

さて、これで安心…槍ヶ岳に向けて出発です!!!

河童橋から徳沢。徳沢園でカフェタイム

河童橋の周辺の散策路で、去年も水が綺麗だなーとしみじみ思った川。水底の藻と流れる透明な水の涼しげなこと。旅のスタート地点です。

朝6:50。ここから、明神館まで1時間。長い槍沢ルートの歩き始めます。道はほぼ平ら。整備されている木立の中を歩きます。昨年は雨でしたが、今年は光の差す心地よい朝です。

河童橋から1時間。7:50頃に明神館に着きました。ここでちょっと休憩。

明神館を出て、梓川沿いを歩いていきます。こちらも道は平坦で歩きやすい。日は昇り、青空が広がって清々しい上高地の朝です。川の向こうに見える山々の姿も実に実に綺麗。

川の水も透明度が高く、そこに水があるのかというくらい澄んでいます。さすが上高地。清浄な場所ですね。

明神館を出て1時間。徳沢ロッジが見えてきました。徳沢ロッジを越えて、少し先にはテント場もあります。

テント場からちょっと歩くと、去年も休憩したオシャレ山小屋カフェ徳沢園につきます。もちろんここで休憩タイム。

一度泊まってみたいと思う可愛らしい山小屋風ホテルです。
カフェの内装もとても良く、ソフトクリームやコーヒー、カレーなどの軽食をいただけます。

▲オシャレカフェ風店内。可愛いグッズも販売しています。

暑くはないけど、やっぱり食べちゃうソフトクリーム。

ソフトクリームを食べた後はお腹を冷やさないようにコーヒー。

今日の行程はゆとりがあるので、ゆっくりとカフェを楽しみ、10時ぐらいに出発しました。上高地散策も楽しめるなんて、なんて贅沢な山旅でしょう。

徳沢から横尾へ

徳沢から横尾までまた1時間程度の道のりです。

木立を抜け・・・

川辺を歩き・・・

渓流沿い、木立の中をまた歩き・・・横尾に到着。

11:00頃、横尾に到着。驚いたのが、去年より格段に綺麗になっている!去年はこんな木造りのロッジ風な建物ではなかったような気がします。しかも、トイレが出来たばかりですごいキレイ😮

ここで軽く腹ごしらえ。去年はここで雨のため槍ヶ岳を断念し、橋を渡って涸沢へ登って行ったなぁとか思い出しながら、青空の下、持参したパンをほおばりました。

いやぁ、今年は本当に良い天気だ。これならば槍ヶ岳に登れそうです😄

横尾から槍沢ロッジへ

横尾から槍沢ロッジに向けて出発します。これからは初めて歩くルートです。道は少し細くなり、道も登山道らしくなってきました。でも、それほどアップダウンはなく、渓流沿いを道なりに進んでいきます。

緑と滝の見目も涼しげな景色。苔に覆われた水辺の岩が屋久島のような感じで、美しい。

槍見河原という場所にやってきました。

なんと木の向こうにすごく小さいけど「槍ヶ岳」が見えた!今回、初めて槍とのご対面。本当に遠い・・・秘境の山なんだと思わされました。

槍見河原からちょっと歩き、橋を渡ると一俣に到着。地図上だと、ここから40分で槍沢ロッジになります。

木立の中と、川沿いを交互に歩きます。すでに5時間ぐらい歩いているのですが、道はほぼ平地です。本日の行程は散歩みたいな感じ。

日差しが強くなってきて、さすがに暑くなってきました。道も少し登り坂。階段を登り始めてからちょっと…12時50分頃。槍沢ロッジに到着しました。コースタイム通りの時間でやってきました。

槍沢ロッジはお風呂があって、1泊2食付きで9500円。施設内は木造りでキレイです。ベットは2段ベット式。今回、私たちは上段を割り当てられました。

キレイに磨かれた床。

上段に5人〜6人。シーズンとはいえ平日だったので5人で使用しました。

ロッジ内の見取図

夕飯の時間まではお風呂に入ったり、ビールやジュースを飲んだりとのんびり。たまにはこういう、ゆったりした山旅もいいなぁとしみじみ思うのです。でも、この分、明日と明後日がハードな行程になります。

横尾ロッジで播隆祭

夕食は唐揚げでした。豆腐ハンバークやお野菜もちゃんとついて、味噌汁の塩分も程よい感じ。唐揚げ用のネギだれも素敵です。

偶然なのですが、今日は「播隆祭」というお祭りの前夜祭に当たるそうです。昨年も涸沢に行ったら音楽祭を偶然やっていましたが、今年もお祭りに当たるとは。

そして前夜祭がこの槍沢ロッジで、本祭は明日、槍ヶ岳山荘でということで、まさに私たちの旅の行程と一緒。なんという偶然でしょう。

槍沢ロッジの外では、歌を練習している人たちが。
山の聖歌隊らしいです。みなさん、山の歌の本をお持ちで声を揃えて歌ってました。

さて、夜もふけてきたらお祭りの始まりです。ジュースやお酒、フルーツがふるまわれます!

「播隆祭」とは、槍ヶ岳を拓いた「播隆上人」のためのお祭りです。

江戸時代後期に、笠ヶ岳に登った和尚さんが、槍ヶ岳を見つけて登頂を決意。登頂後誰でも山登れるようにしたいと、農民たちから鉄を集めて、槍ヶ岳に登る鎖を作ろうと努力したそう。実際に鎖をかけた時には病床だったそうですが、この方のご尽力があってこそ、私たちが槍ヶ岳に登れるようになったのかもしれません。

播隆上人の意志を継ぐお坊さんが、毎年この時期に袈裟掛けの姿で山に登り、この祭りの時に播隆上人のお話をしてくださるのです。またお坊さんのお話が面白くて、お酒を飲みながらすっかり聞き入ってしまいました。長野の松本の駅に播隆上人の像があるとのこと、今度見に行こうと思いました。

お坊さんのお話の後は、歌を練習していた人たちとともに「槍ヶ岳」の歌を歌います。「槍ヶ岳」の歌は土橋茂子先生という方が作詞作曲されたそうですが、すでにお亡くなりなったのとのこと。数年前までは、槍沢ロッジに来て、播隆祭で歌われていたそうです。

何度も槍ヶ岳の歌を歌ったので、だいぶ歌えるようになった私たち。ほろ酔い気分で布団に入り、明日の登山に備えます