今シーズン最後に御嶽山に登るつもりが、前日にまさかの冠雪…。雪山装備を何一つ持っていなかったので泣く泣く御嶽山を諦めて、標高約2000mの長野の三百名山、鉢伏山に行くことにしました。あまり知らない山でしたが、行ってみたら思いがけず素敵な山歩きが楽しめたのでご紹介します!
【行程】
塩尻駅→[車]→高ボッチ山散策→[車]→鉢伏山荘駐車場
鉢伏山荘駐車場(10:15)→鉢伏山(10:50)→前二ツ山(11:30)→二ツ山(12:00/12:40)→前二ツ山(13:20)→鉢伏山荘駐車場(14:10)
【鉢伏山】
長野県、三百名山、標高1929m。山頂付近の鉢伏山荘までは車で行くことができて、駐車場からは歩いて30分程度で山頂に着きます。今回は鉢伏山から二ツ山まで歩きましたが、美ヶ原ロングトレイルのルートにもなっています。美ヶ原やアルプスを眺められる草原と低木の、なだらかな稜線を楽しめます。
駐車場料金:500円 入山料金:300円
登山レベル:★★☆☆☆(初級)
※鉢伏山だけならば初心者でも30分程度で往復可能。二ツ山まで歩くと3時間程度です
まずは高ボッチ山へ
塩尻から車で1時間ちょっとで、高ボッチ高原に到着します。
ここは「ゆるキャン」でも有名になったキャンプ場があります。着いたときにはテントじまいをしている人が多く、聞いたら昨夜は冷えて寒かったとのことでした。
広々とした駐車場の先に、「高ボッチ高原」のアルプス展望台があります。
松本市が一望でき、その向こうに雪を冠した北アルプスや御嶽山が見えました。見晴らし最高の場所です。
ススキ野の向こうに、今日の目的地である鉢伏山もよく見えました。
緑の稜線がとても綺麗です。
高ボッチ高原から、高ボッチ山までは10分程度なので、登ってみることにしました。ちょっと登るだけでさらに見晴らしがよくなり、北アルプスの反対側、南や東の方面もひらけてきました。
ススキに囲まれた道を歩いて山頂に着くと、まさに「日本一の絶景」が眼の前に広がります。
諏訪湖と奥に重なっていく山々、その正面の富士山・・・日本一も納得です。
駐車場から鉢伏山山頂へ
高ボッチ山から車で20分ぐらいで、鉢伏山の山頂近くの駐車場に到着します。
駐車場は30台ぐらいは止まりそうなスペースがあります。連休初日というのに車の数は少なく、3〜4台止まっているだけ…。やっぱりマイナーな山なのかな?
ここの駐車場は有料で500円支払います。また鉢伏山への入山料は1人300円です。
駐車場の入り口に管理人さんの小屋があるので、ここでお支払い。小屋ではコーヒーを売っていました。
鉢伏山荘はこの駐車場のちょっと下にあります。鉢伏山荘は冬季も営業している小屋だそう。雪山で利用することもできそうです。
駐車場横から登山道に入ります。
砂砂利の道を歩いて右手に曲がると鉢伏山へと続く登山道。
10月初旬、登山道の周りは一面のススキ畑でした。ススキの中の道は緩やかで歩きやすい。
鉢伏山の山頂…お椀を伏せたような丸い山の頂きもすぐそこで、本当に初心者でもゆるりと登れちゃう山です。
途中、横道があったので、その道を進んで少し斜面を登ってみると、美ヶ原が目の前に見えました。すごいいい景色!
登りきったところから少し行くと神社があります。お詣りして、鳥居の向こうに広がる松本市と、その向こうの北アルプスがの景色は絶景!
神社から少し歩くと「鉢伏山」の山頂展望台に到着。連休なのに人は少なく、この絶景をゆっくり楽しむことができます。なかなか穴場の山ですねw
展望台からは諏訪湖、その向こうにうっすらと富士山、南アルプスまで見通せます。もちろん松本市とその向こうには北アルプスも。本当に眺めのよい場所でした。
鉢伏山から二ツ山へ
鉢伏山だけだと物足りないので、近くにある二ツ山まで足を伸ばします。鉢伏山から往復で3時間半程度の軽いハイキングです。
駐車場方面に戻っていく途中で、二ツ山方面へ続く道の分岐があります。
鉢伏山から二ツ山へ、しばらくは緩やかな稜線歩きが続きます。高い木がほとんどなく、低木と草原の中に続く細い登山道を秋風に吹かれながら、爽やかにハイキング。
左手には美ヶ原が見え、前方にも山々が見える気持ちいい散歩道です。
少し下るところもありますが、それほどアップダウンは激しくありません。
草原の中、樹木の中を、ゆるゆると歩き、諏訪湖や遠く御嶽山などを眺めながら40分程度歩くと、前二ツ山に到着します。
前二ツ山は丘のような、丸い山頂で、ここも木がなくて見晴らしが最高に良い場所でした。
のどかな山と青空と浮かぶ雲を眺めて、しばらくお茶飲み休憩。
前二ツ山を少し下りたところで振り返ると、まあるい山の、緑の斜面に蛇行する山道と、青空にぽかりと浮かんだ雲の風景が。
子供が絵に書くような山の図です。
前二ツ山から二ツ山へ
前二ツ山から二ツ山へは一度谷筋へ下ります。下りると行っても100mぐらいでしょうか。
笹畑の斜面にそって、道がゆるやかに蛇行しています。
角度によっては前方に美ヶ原の平らな台地が見えます。なんとなく、美ヶ原に近づいた気がしました。
斜面を下りきると林に入り、今度は二ツ山へと登っていきます。樹林帯はそう長くはなく、また見通しの良い笹畑の斜面を登っていきます。
10分ほど登れば尾根にでて、今度は尾根沿いに二ツ山へと歩きます。すぐに二ツ山の1つの山頂に到着。そこから対面にあるもう一つの山頂へは数分で到着します。
12時に二ツ山に到着しました。山頂にはすでに2組ほどの登山客がいました。山頂は広くないので、私達がランチタイムに陣取ると、もういっぱい。
木の向こうに諏訪湖が見える位置に座って、ランチタイム。
おにぎりとあんぱんを頂きました。(That’s 頂上飯!)
二ツ山から鉢伏山駐車場へ
お昼ごはんを食べたら、ピストンで鉢伏山へと戻っていきます。
いつもならピストンはあんまり好きではないのですが、今回のルートは見通しもよく、道のりも1時間程度なので、気持ちよく帰ることができました。
初秋の山道は「紅葉」というほど色づいてはいませんでしたが、時々赤く染まった葉っぱがあって、秋の訪れを感じさせてくれます。
鉢伏山へと戻ってくると、辺りはススキ野。また景色が変わって面白いコースだと思いました。往復3時間程度の低山歩きにも関わらず、素敵な景色が楽しめるおすすめの山です。
ランタンピクニック
山から下りた後は、塩尻の平出遺跡で開催されていた「ランタンピクニック」に参加してきました。
ランタンを買うチケットは売り切れでしたが、美味しいものを食べたり、飛ぶランタンを眺める夜のピクニックを十分楽しむことができます。
出店の中でひときわ並んでいたのが、ベーコンバーガーのお店。分厚く切ったベーコンにチリソースとチーズが山とかかった食べごたえのあるバーガーです。
20分ぐらい並んで買いましたが、ベーコンの肉汁とチリとチーズが、格別に美味しかったです。
夜もふけてきて、辺りが暗くなるとランタン飛ばしタイム。
このランタン、手を離すと夜空に飛んでいっちゃうのかな?と思っていたのですが、ちゃんと紐がついていて、ふわふわと空に漂いこそすれ、無節操に飛んでいくことはないようになっていました。たくさんのランタンが夜空に浮かぶ光景は圧巻で、見ているだけでも十分楽しかったです。
今回は、鉢伏山から二ツ山へと歩き、下山後はランタンピクニックという、ゆるくて癒やしの山旅になりました。
今年もそろそろ、山シーズンが終わります。あっという間の夏でした。
私の目指す百名山は、あと5つ。来年には百名山完登を目指して来年も頑張ります。