【空木岳縦走2泊3日 Day3】木曽殿山荘から空木岳へ

八ヶ岳・中央アルプス

縦走3日目はいよいよ空木岳にアタック。昨日ちらりと見た険しい岩山を登って、中央アルプスの雄々しき山に登頂し、そのまま駒ヶ根高原スキー場の方へと下っていきます。
空木岳は見る方向で様相が異なる格好の良い山で好きな山の1つです。

【空木岳】
長野県。標高2864m。百名山。中央アルプスのほぼ中央に位置します。
花崗岩とハイマツの緑が美しいきれいな山です。
今回は千畳敷カールから縦走しましたが、ハードなルートなので注意が必要。
下山で使った駒ヶ根高原をピストンするコースがメジャールートのようです。
登山レベル:★★★★☆(中級) ルートにもよりますが、千畳敷から縦走する場合は宝剣山を越えた後長いルートを歩くので、体力、技術ともに必要です。

【行程】
往路:新宿→[高速バス]→駒ヶ根IC→[路線バス]→駒ヶ根ロープウエイ→千畳敷カール駅
1日目:千畳敷カール→宝剣山荘 ※宿泊
2日目:宝剣山荘→千畳敷カール→極楽平→濁沢大峰→檜尾岳→熊沢岳→東川岳→木曽殿山荘 ※宿泊
3日目:木曽殿山荘(6:00)→空木岳(7:30/8:00)→駒峰ヒュッテ(8:30)→池山小屋(11:50)→空木岳登山道入り口(池山林道終点)(13:00)
復路:登山道入り口→[タクシー]→こまくさの湯(立ち寄り湯)→[高速バス]→立川

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木曽殿山荘から空木岳アタック

朝ごはんを山荘で食べて、準備して、朝6時。
今回の旅のメインである空木岳への登山を開始しました。

東側の空は明るく太陽が見えたりもしたのですが、西側はガスで覆われて、谷底から冷たい風が吹いてくる曇り空。空木岳の全体像は見えません。
山荘のご主人の話だと、空木岳山頂までは第1、第2、第3のピークがあるそうで、第1のピークまではハイマツの中を進み、第2のピークまでは岩登り、最後のピークの手前で大きな岩を飛び越えるとのこと。

小屋を出ると、すぐに急登が始まります。
急坂に道がジクザクに続いていた、昨日一瞬見えた空木岳の姿を思い出しながら登ります。

今日はきちんと朝ごはんを食べて、スタミナをつけてのスタートだったので、昨日の千畳敷の登りよりは足が軽い。
やっぱり朝ごはん大事です爆  笑

目指す先は見えませんが、ここから登っていきます。

ハイマツと岩の間をジグザグに進みます。

登ってすぐ。木曾殿山荘が直下に見えます。急な登りです。

しばらくこんな急登が続く。どこが第一のピークかわかりません

第1、第2のピークを越えて空木岳山頂へ

出発して50分ぐらいで第一のピークに着きました!(6:50)
第1ピークって書いてあるからわかりやすい。

ご年配の3人連れのご一行がここで休憩中。後から、30代〜40代のご夫婦と、同年代ぐらいの男性3人グループがやってきました。みんなペースが一緒なので大体このメンバーで山頂を目指していくことに。

岩に第一ピークって書いてある

ここからはそそり立つ大きな岩の間を縫ったり、よじ登ったりしながら進みます。
岩の景観が見事で、岩場・鎖場好きとしてはテンションが上がります!

ちゃんと鎖と足場ついているから登りやすい
ここが一番岩が高いところ。足場あるので登るのは難しくないです。

上から見るとこんな感じ

うっすら見えるあのあたりが第2のピーク?

足場には使わなかったけど、岩に丸太が取り付けてあります。

第2のピークがどこを指しているかわからないけど、山荘のご主人が行っていた、岩の飛びこえポイント。

3人組の男性はチャレンジして飛びこえていました。すごーーいっ!
女性は無理せず、踏み石に足をおいて岩を超えることをオススメします ^^;

飛び越えポイント。飛び越えるとかっこいいですね。


飛びこえポイントから山頂まではごくわずかです。
少しだけ砂利道になっているところを登っていくと青空になってきて…

着きました!空木岳山頂です!時間は7:30。
行程通り山荘を出て1時間半。とても良いペースでした。

第1のピークからはあまりツライと感じることなくアドベンチャー気分で登ってこれました。
一部雲がかかっていましたが、頂上で休憩していると徐々に晴れてきて、周りの様子が見えるようになりました。

青空がすごい綺麗!眼下に広がる雲海、雲間に見える南駒ケ岳、これから下山するヒュッテ。やっぱり晴れるってい良いですね。

百名山の空木岳山頂きたっ!

念願の青空。晴れてきた!!

南駒ケ岳がちらりと見えます。あっちの山もカッコイイ。

ここから下山していきます。先に見えるのが駒峰ヒュッテ。

空木岳山頂から駒石へ下る

山頂で30分ぐらいゆっくりして下山を開始ます(8:00)。
下りは4時間ぐらいで、空木岳登山口の駐車場に着く予定です。

青空がどんどん広がって気持ちよい天気になりました。
振り返って空木岳を見ると、少し岩がつきだしているけど、緑に覆われた穏やかな山に見えます。
反対側から見た険しい山とは異なる姿。

花崗岩の白とハイマツの緑と青空のコラボが美しい

山頂からだいぶ下りてきました

駒峰ヒュッテにつきました。こじんまりとした可愛らしい山小屋です。
山小屋の方が布団を干していました。

ここでお手洗いをお借りして、タクシー会社に連絡します。
空木岳登山口から菅の台バスセンターまでは、2時間ほど急な林道を下りていくのですがタクシーを呼べば林道をショートカットできます。時間的にも余裕が出来るのでタクシーを使うことにしました。

タクシー会社に連絡すると「仮予約とするから、タカウチ場から再度連絡して」と言われました。無事予約完了。駒峰ヒュッテを後にして、駒石の方へ降りていきます(8:30)

真ん中の山頂に大きな岩が見えますが、そこが駒石。

進行方向の左側、昨日通ってきた縦走路が雲の中に見え隠れしています

いくつか奇岩の横を通りながら下山

これが駒石。人がいないので対比がわからないけど、3階建てくらい大きいです。

ハイマツの中の穏やかな道。ハイキングコースみたいで気持ちよい。

振り返ってみた空木岳。このあたりで見納めです。

樹林帯の下山路。大地獄、小地獄の鎖場

駒石を過ぎてちょっとすると樹林帯に入っていきます。
樹林帯の中に、空木岳避難小屋からの道とぶつかる分岐点があります(9:10)

そこから池山方向へ下ります。どんどん木が高くなってきて、道は森の中へ。
羽虫が多くなってくるので虫除けスプレー必携です。

樹林帯に入ると景色はない

分岐から1時間程度で、迷い尾根に到着(10:20)
「ここからはやせ尾根で道に気をつけて」という看板がありました。
この先に鎖場の大地獄、小地獄というポイントがあるはずです。


大?小?どちらの地獄かわかりませんが鎖場。
下るときは最初は左側、途中から右側の鎖を掴むと、下りやすかったです。

道は整備されていて歩きやすく、急なところは木か鉄の階段がついていましたので、安心して降りることができます。
大小の地獄もそれほど危ない感じはありませんでした。覚悟していたほど急な下りもなく、1500m近く下っている割に歩きやすい登山道です。

道はちゃんと整備されている


下り続けて、さらに1時間ぐらいするとまた分岐点でます(11:20)
この分岐は「登山道経由池山」を選びます。

登山道経由の方が30分ぐらいで池山小屋に出ることができて時間が短いそう。
少し暗い針葉樹林の中を下りていくと池山小屋(無人・トイレあり)へ到着(11:50)

小屋の前の水は枯れていましたが、登山道側の水場は大丈夫でした。

池山小屋。登山道から100mほど脇にそれたところにあります。

途中、コケみたいなものを垂らした木、羽衣…というかボロ布みたいなw

小屋を出発して20分ぐらいでタカウチ場(鷹打場)に着きました。
先程指示を頂いたように、ここからタクシーに再度連絡します。
※ちなみにdocomoの回線だとつながりました。やっぱり山はdocomoがいいかも…。

鷹打場の道標。ここでタクシーに連絡してねって書いてあります。

緑の木漏れ日が気持ちよい道。歩きやすいし、いつものことながら下山は眠くなるw

13時、予定通り、ゴールの「空木岳登山道入り口」の駐車場に着きました!

行く前はやたら心配していたのですが、大きな問題もなく無事に下山できました。
20分ぐらい待っていると予約していたタクシーが到着。

ここから楽ちんで温泉「こまくさの湯」まで、タクシーで20分ぐらいで到着。
タクシー料金は3050円でした。

こまくさの湯は割引券で560円。安い〜ラブラブ
こまくさの湯ホームページ>> 


温泉の近くにソースカツ丼で有名なお店「明治亭」がありましたが、人でいっぱいでした。
気になった…美味しそう。
明治亭食べログ>>

帰りのバスの時間も決まっていたので、明治亭に並ぶことはできず、こまくさの湯の食堂でミニソースカツ丼をいただきました。

こまくさの湯の食堂でミニソースカツ丼をいただきました。
サラダ付で620円


帰りは立川まで中央高速バスで帰りましたが、やっぱりお盆シーズンで大渋滞。立川駅に着いたのが22:10ぐらいでした。


念願の千畳敷から空木岳の縦走。
中央アルプスの道は整備されて歩きやすいです。木曽殿山荘から空木岳の登りも1時間半程度なので、それほど厳しくなかったです。大変だったのは、宝剣山荘〜木曽殿山荘への縦走。ピークをいくつも越えて、岩場のアップダウンも激しく、時間も10時間程度かかる長い道のりです。さすがに筋肉痛になりました…

でも空木岳は素敵な山だったし、南駒ケ岳や越百山など、他にも中央アルプスの名山があるのでまた行ってみたいと思います。