【大台ケ原 Day2】大杉谷から晴天の日出ヶ岳へ

大台ケ原・日出ヶ岳
近畿・中国

桃の木山の家で一泊した後、2日目は渓谷沿いに滝を眺めながら進み、大台ケ原の日出ヶ岳を目指します。今日は天気も良さそうですので、絶景が期待できます。

【大台ケ原・日出ヶ岳】
奈良県・三重県、最高峰は日出ヶ岳で標高1695m、百名山。
今回のコースは大杉谷から渓谷に沿って登っていくコースだったので、やや中上級向けですが、大台ケ原の駐車場からぐるりと1周まわるコースもあり、牛石ヶ原や大蛇嵓(だいじぐら)なども楽しめるそう。

【登山レベル】
中上級:★★★★☆ 大杉谷から大台ケ原に登るルートは渓谷沿いの崖の上を進むため、少し難易度が高め。ある程度岩場歩きに慣れている人におすすめします。高低差は約1300mありますが、途中小屋泊をすればそれほどキツくはありません。あとは天候次第です。

【全行程】
往路:夜行バスにて名古屋(6:40着)→名古屋(8:05発)→[ワイドビュー南紀1号]→三瀬谷(9:47着)→[タクシー]→大杉谷登山口
1日目:大杉谷登山口→大日嵓→千尋の滝→シン淵→平等嵓→桃の木山の家 ※宿泊
2日目:桃の木山の家(6:30)→七ッ釜滝(7:15)→崩壊地(8:00)→堂倉滝(9:15)→粟谷小屋(10:40)※休憩→シャクナゲ平(12:30)→日出ヶ岳(13:25)→大台ケ原駐車場(14:30) ※歩行時間8時間
復路:京都駅から夜行バスで帰路

YAMAPの行動記録
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桃の木山の家から七ツ釜滝

朝6時半。朝ごはんを桃の木山の家で頂いてから、本日は目的の大台ケ原・日の出山を目指して歩き始めます。朝一番なので日差しは弱いですが、今日は晴れ予想です。

大杉谷
今日も最初は、川沿いを歩いていきます。
大杉谷
朝一番の暗い森
大杉谷
今日も滝三昧ですw

小屋を出発して40分ぐらいして「七ツ釜滝」に到着しました。3段になった滝が下へ下へと水を落としていく美しい滝です。

大杉谷
七ッ釜滝。登山客はここでのんびり見学
大杉谷

七ツ釜滝を過ぎると、また吊橋「七ツ釜滝」の吊橋があります。

大杉谷
大杉谷
今日も川も穏やかに流れています。透明できれい…
大杉谷

少しアドベンチャーな崩壊地

崩壊地と呼ばれるゾーンにやってきました。今日一番難易度の高い場所です。狭い川辺の崖の上を鎖を頼りに歩いていきます。川の水で少し濡れいる箇所もあるので、滑らないように気をつけて進みます。

大杉谷
鎖につかまって歩きます
大杉谷
岩肌を伝う鎖。ここを頼りに進みます

岩の上を慎重に歩いていくと、今度は大きな岩が道を塞いでる場所に出ます。山が崩壊して岩が転がり落ちたような場所です。

大杉谷
岩山が道を塞いでいる…

崩落した岩に近づくと、目印の○マークがあり、この岩を登って上に進むようにと指示されます。この巨岩をよじ登っていきます。

大杉谷
この岩をよじ登る…
大杉谷
よじ登った岩山のてっぺん。今度は矢印に沿って下ります

この岩山の乗り越えると穏やかな河原に出ます。無事に崩落地をクリアです。

大杉谷

光滝、隠滝、常倉滝

崩落地を過ぎて川沿いに歩き続けると、またいくつかの滝に出会います。まずは「光滝」。高低差がある美しい滝です。
吊橋を渡ると、吊橋の下に「隠滝」という滝も見えます。吊橋で見逃しちゃいそうなので、ちょっと身を乗り出して写真に収めました。

大杉谷
高いところから落ちてくる「光滝」
大杉谷
吊橋が見えます。その下にちょっとだけ滝が見える
大杉谷
吊橋の下にあるのが「隠滝」かな?
大杉谷
吊橋の上から渓谷を眺めます

この後もしばらくは、岩の上を歩いたり、急な崖を登ったりして、大杉谷の渓谷を進んでいきます。

大杉谷
川に沿って崖の上を進んでいきます
大杉谷
ちょっと急斜面
大杉谷
崖の上を慎重に進みます

吊橋が見えてきました。大台ケ原に向かう大杉谷コース、最後の吊橋です。ここを歩いて振り返ると「堂倉滝」という美しい滝を望むことができます。滝もこれが最後かな。吊橋の下、足元に鮮やかな紅葉が見えて、こちらもきれいでした。

大杉谷
堂倉吊橋
大杉谷
吊橋の下に眩しいくらいの紅葉が
大杉谷
大杉谷
堂倉滝
大杉谷
吊橋の上から振り返ってみたところ

堂倉滝を過ぎてからは、川に別れを告げて山の中に入ってきます。ここからはガッツリ登山。上り坂になります。

大杉谷

粟谷小屋とシャクナゲ平

渓谷から離れ、山道をしばらく登り続けます。登山はこれからが本番です。秋の気配で涼しかった川沿いから、太陽の木漏れ日が温かい山道。少し急な上り坂ということも合って、汗をかきはじめました。

大台ケ原
桃の木小屋から3.5km。日の出岳まで4.3km
大台ケ原
ひたすら登りです
大台ケ原
青空が広がってきて、木漏れ日がきれい
大台ケ原
大きな杉の幹を乗り越えて進みます
大台ケ原
可愛らしい赤い実

堂倉滝から登り始めて1時間半ほどたって、林道に出ました。この林道を少し歩いていくと山小屋があります。「粟谷小屋」です。

大台ケ原
林道が現れる
大台ケ原
「粟谷小屋」に到着
大台ケ原
表札がかわいい。山小屋ぽい。
大台ケ原
宿泊できるようです。ここでは休憩のみ。

粟谷小屋は11月の最終週ぐらいには閉じるそうです。今日はまだ営業中で、お手洗いを借りました。
小屋の前のスペースを借りて、持ってきていたパンと行動食で簡単にランチを済ませます。水場がすでに止めていたのか、水は流れてはいませんでした。

大台ケ原
水場はなかった

さて、粟谷小屋から大台ケ原の日出ヶ岳に向けて最後の上りです。春夏にはシャクナゲがきれいに咲くのであろう「シャクナゲ平」を抜けて登っていきます。

大台ケ原
標高が高くなると紅葉は終わっていて、葉っぱも散っていました
大台ケ原
今日は青空がきれいです!
大台ケ原
秋の名残…もみじの落ち葉
大台ケ原

シャクナゲ平を過ぎて、更に登っていくと、笹畑に出ました。緑の笹が一面に生えていて、その中に冬枯れの木が立っている様子は初冬の登山らしく気持ちが良いものです。太陽が木々の間から差し込み、笹を青々と見せる。

大台ケ原
笹の中の道を上っていきます
大台ケ原
差し込む光がきれい
大台ケ原
青空に少し残っていた紅葉の赤が映える

山頂が近づいてきたので、空が広くなってきました。日出ヶ岳までもうちょっとです!

大台ケ原
大台ケ原

日出ヶ岳と大台ケ原の絶景

笹の道に出てから十数分で尾根へ出ました。ふとみれば、すぐそこが日出ヶ岳の山頂です。思った以上に唐突に山頂に着きました。

大台ケ原・日出ヶ岳
大台ケ原山頂に出ました
大台ケ原・日出ヶ岳
紀伊半島の海が見える。青い!

13時25分。日出ヶ岳の山頂に到着です!
山頂の展望台にはたくさんの人がいました。天気もよかったからか、ドライブウェイからハイキングに来ている人が多いようです。

大台ケ原・日出ヶ岳
大台ケ原の日出ヶ岳山頂に

山頂からは360度の大パノラマです。澄み切った雲ひとつない青空、紀伊半島や大峰山の方向などが一望できました。

大台ケ原・日出ヶ岳
吉野の山々が広がる
大台ケ原・日出ヶ岳
大峰山の方向
大台ケ原・日出ヶ岳
紀伊半島の海
大台ケ原・日出ヶ岳
風のためか横にやや傾いている大木

山頂を堪能した後は下山を開始します。これぞ「大台ケ原」といった景観の笹の中の木道を下っていきます。

大台ケ原・日出ヶ岳
展望台を見上げる
大台ケ原・日出ヶ岳
ドライブウェイの駐車場に向けて下山します
大台ケ原・日出ヶ岳
大台ケ原・日出ヶ岳
ハイキング客もたくさん。今日は気持ち良い日ですものね
大台ケ原・日出ヶ岳
笹の中の道をゆるやかに下っていきました
大台ケ原・日出ヶ岳
駐車場が見えました!今日の行程はこれで終わりです。

14時半。大台ケ原のドライブウェイの駐車場に到着しました。ここでバスを待ちます。30分ぐらいバスを待っていたのですが、晴れていても11月の大台ケ原はさすがに寒くて、ダウンやら手袋やらを着込んでバスが来るのを待ちました。

ドライブウェイの売店に山バッチがあると聞いていたのですが、残念ながら今日は売り切れとのこと…もう1回来て買うしかない…と決意しましたw

バスは近鉄大和上市駅行きです。夕暮れの中、バスで1時間揺れている間は爆睡。起きたら駅につきました。

大台ケ原は普通に歩いても美しい山ですが、ちょっと頑張って、この大杉谷から登るルートがおすすめです。崖の上を歩くスリリングな体験と、滝を見ながら渓谷を歩く山旅は、この百名山をめぐる旅の中でも思い出深いものになりました。ぜひ、このルートで大台ケ原に行ってみてください!

【大台ケ原 Day1】 滝と紅葉の大杉谷コースはこちら

ルートはこちらも参考に。>大杉谷登山センター