【大台ケ原 Day1】 滝と紅葉の大杉谷コース

大杉谷
近畿・中国

大杉谷から大台ケ原へ行ってきました。岩場を川沿いに進み滝と紅葉を楽しめる、大台ケ原だけど少しだけ難易度の高いコースです。雨が降ったら危険な道だったので、天候によっては通れません。今回は曇りだったので無事に通過、途中「桃の木山の家」で一泊して、翌日大台ケ原に登ります。

【全行程】
往路:夜行バスにて名古屋(6:40着)→名古屋(8:05発)→[ワイドビュー南紀1号]→三瀬谷(9:47着)→[タクシー]→大杉谷登山口
1日目:大杉谷登山口(11:20)→大日嵓→千尋の滝(13:30)→シン淵(14:15)→平等嵓(15:00)→桃の木山の家(15:30) ※宿泊  歩行4時間
2日目:桃の木山の家→崩壊地→堂倉滝→粟谷小屋→シャクナゲ平→日出ヶ岳→大台ケ原駐車場
復路:京都駅から夜行バスで帰路

【山小屋】
桃の木山の家 1泊2食付き 9000円 大杉谷での宿泊はここ。お風呂もあって快適です。

YAMAPの行動記録
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三瀬谷から大杉谷へ

朝6時半に名古屋に夜行バスで到着しました。名古屋のカフェで朝ごはんを下のとき、8時5分のワイドビュー南紀に乗り込み、三瀬谷の駅までやってきました。
三瀬谷駅から大杉谷までバス(大杉峡谷登山バス)がありますが、予約制で最少人数が10名でしたので、今回はタクシーを手配しました。
三瀬谷駅から大杉谷の登山口へは1時間半ぐらい。細いぐねぐねした山道、川沿いを進んで、少しばかり紅葉した山の入り口に到着しました。

大杉谷
三瀬谷の駅に到着。ここまでも長旅でした…
大杉谷
手配したタクシーで大杉谷の登山口へ
大杉谷
大杉谷の登山口
大杉谷
川沿いの崖を歩くので念の為簡易ハーネスをしました

11時20分、登山口から今晩の宿「桃の木山の家」へ向けて出発します。
まずは変電所(?)みたいな建物の横を通って山に入っていきます。

大杉谷
ここを横切る
大杉谷
山に入っていく階段。どんな山なのかワクワクしますね。
大杉谷
登山道の柵を押し開けて進みます。

割と最初のほうから、川沿いの崖の道を歩いていきます。今日は登山というよりは、峡谷を歩くほうが多いのでいきなり、こんな下ノ廊下みたいな、削られた崖の道を歩いていきます。鎖がかかっているので、ハーネスのカラビナをかけることはできますが…写真で見るよりは狭い道ではなかったので、カラビナをかけずに慎重に歩いていきました。

大杉谷
崖の道。足を踏み外さないように慎重に進む
大杉谷
峡谷の水はエメラルドブルーで美しい
大杉谷
しばらく川沿いの崖の上の狭い道を進んでいきます
大杉谷
紅葉が川の上を彩る
大杉谷
深い緑色の川は静かでした。

吊橋と紅葉

登山口から20分ぐらい歩いて「大日嵓(だいにちくら)」という場所に出ます。「嵓」とは「くら」とか「ガン」とか読んで、険しいという意味があるようです。ようするに険しい岩場みたいなものです。
この先もしばらく川沿いの崖の上をあるき続けました。川の水は静かで深い緑色。時折、紅葉が赤く彩る様が美しい峡谷歩きです。

大杉谷
桃の木小屋までは6キロあります

このあたりから吊橋が連続します。自然の中に鉄骨が支柱がばんっと現れます。この吊橋をいくつも越えて峡谷を歩いていきます。

大杉谷
大日嵓吊橋
大杉谷
吊橋を渡ったところ。鉄骨が屈強な印象

峡谷を進むにつれて、紅葉がさらに深くなってきました。渓谷を流れる川と紅葉の実に美しいコラボレーション。

大杉谷
大杉谷
大杉谷
命綱にもなる鎖は岩にしっかりと取り付けられています
大杉谷
河原近くまで下りてきました。
大杉谷
河原から見た「熊谷吊橋」

川べりに下りたり、また崖の上に昇っていったりと道は小さなアップダウンを繰り返します。崖の上に出るとまた吊橋があって渡って行きます。

大杉谷
今度は「地獄谷吊橋」だって
大杉谷
地獄谷吊橋は、黄色に色づいた木々の空中トンネル。
大杉谷
こういう道の登り下りを繰り返す。
大杉谷
川辺で休憩していたら青空が広がりました
大杉谷
木々の向こうにエメラルドブルーの水面
大杉谷
紅葉の赤と黄色が太陽の光を浴びて鮮やかに輝く
大杉谷
日浦杉吊橋。この吊橋はかなり長いし、高い。
大杉谷
秋の山にかかる吊橋は綺麗。

紅葉の千尋の滝

途中休憩をはさみながら、2時間川沿いを歩き続けると、渓谷に小さな滝がいくつか見えました

大杉谷
川にも小さな滝がいくつか

そして木の向こう、高い位置に岩壁を伝い落ちる豪快な滝の姿が見えました。大杉谷の名瀑の一つ、「千尋の滝」です。紅葉のオレンジの木々と滝が日本らしい美しい景観を作り出しています。ここまで来ないと見れない絶景。

大杉谷
紅葉の木の向こうに、高い位置に滝が見える!
大杉谷
岩壁を伝い落ちる水の美しいこと

千尋の滝を過ぎると渓谷は更に深く、道は険しくなっていきました。谷は狭く、歩いている崖の上の道も狭くなってきます。カラビナをかけるほどではありませんが、手すりの鎖を握ったりしながら慎重に歩き続けます。

大杉谷
大杉谷
道はこんな感じ。左側は谷です。
大杉谷
大杉谷
ここは頭に気をつけて、くり抜いた崖を歩きます
大杉谷
朽ちた木の橋。足元に要注意。
大杉谷
深い碧の水たまり。きれいな色だ〜

絶景のシン渕から平等嵓へ

千尋の滝から歩いて45分ぐらいで、シン渕という絶景ポイントにやってきます。大きくせり出した渓谷の両崖の向こうに、大きな滝が見えます。ここにはたくさん人がいて、動画を撮影している若い人もいました。

大杉谷
シン渕
大杉谷
滝と記念撮影。向こうに座っている人はYoutuberぽく実況中継してた。

なかなかの絶景なのですが、私達の目的地はもっと先の桃の木小屋。のんびりしているわけにも行かず、シン渕から先に進みます。
…と、いきなり急な崖登りです。水が滴る岩場を滑らないように気をつけながら歩きます。

大杉谷
色んな所から水が出ているのでちょっと足元は注意です
大杉谷
少し急な崖を登ります

シン渕の両岸の崖を越えて、さきほど遠くから見えていた滝に近づくことができました。豪快な滝が流れる様子を目の前で見ることができます。水量もあって立派な滝!滝好きにはたまりません。

大杉谷
なかなかの水量で高さも十分。美しい立ち姿の滝!

滝を過ぎて、更に歩いていくと垂直の岸壁の「平等嵓(びょうどうぐら)」にやってきました。ここにかかる吊橋も高く大きく圧巻です。景観は中国の深い山を描いた掛け軸みたい。この景色もなかなかの絶景です。

大杉谷
平等嵓吊橋

吊橋を渡って、平等嵓の高い垂直な岩肌を眺めます。目の前にそびえ立つ様子は本当に乗りかかってくるみたい。立派な岩でした。

大杉谷
平等嵓の岩壁。クライミングだったら登る人もいるのかな…?

ここから桃の木山の家まであとひと踏ん張りです。少し渓谷から離れて、山側を登っていきます。

大杉谷
このあたりはガッツリ登りです
大杉谷
大杉谷
「大杉谷」の立派な看板出てきました。吉野熊野国立公園。

桃の木山の家

午後3時半、秋の短い日では、少し夕暮れモードになってた来た頃、ようやく川の向こうに桃の木山の家が見えました。本日の宿泊場所です。総歩行時間は4時間ぐらい。険しい道はありましたが、渓谷歩きがメインだったため、登りは少なかったです。

大杉谷・桃の木山の家
渓谷の中、川の上に立つ山小屋
大杉谷・桃の木山の家
吊橋を渡って小屋へ
大杉谷・桃の木山の家
桃の木山の家に到着

桃の木山の家は、1泊2食で9000円です。
外観は剥げた木の感じが古めかしい印象でしたが、小屋の中は床もきれいに磨かれてい清潔感があります。増築したのか階段や渡り廊下が多く、季節も秋なので小屋の中はひんやり。

大杉谷・桃の木山の家
色々増築されたように見える建物内
大杉谷・桃の木山の家
部屋は2階。この階段を登ります
大杉谷・桃の木山の家
寝室の窓から渓谷の紅葉を眺めることができます

桃の木山の家は嬉しいことにお風呂があります。もちろん石鹸は使えませんが、熱いお湯で汗を流せるのは最高!浴場は狭くて、1回に3人ぐらいしか入れませんので、廊下で並んでしばらく待ちました。

大杉谷・桃の木山の家
お風呂があります!お湯につかれるの嬉しいです!
大杉谷・桃の木山の家
レトロな感じの洗面台
大杉谷・桃の木山の家
談話室兼食堂

お楽しみの夕食はカレーライスととんかつ!すごいボリューム!たくさん歩いたから今日はいっぱい食べますよ〜。野菜やフルーツがついているの嬉しい。

大杉谷・桃の木山の家
桃の木山の家の夕ご飯

美味しいごはんでお腹もいっぱい。夜は心配してほど寒くはなく、布団は1枚でしたが、ゆっくり寝ることができました。
明日はいよいよ百名山「大台ケ原」のピークを目指します。