2019年最初の夏山登山は伊吹山。5月の週末の土日を使って名古屋1泊で行ってきました。30度を超える想定外の暑い日曜日、近江長岡から登山口へ、標高差1100mを登ります。
【伊吹山】
標高:1377m 滋賀県、百名山
霊峰として信仰の山で、神が宿るされた。伊吹山の神とヤマトタケルノミコトが戦う神話が残されていることで有名。現在はドライブウェイが山頂まで通っているので観光で訪れる人も多い。花の百名山でもあり、7月に咲くピンクの「イブキジャコウソウ」が有名。(今回は5月だったので黄色のヤマガラシでした)
登山レベル:★★☆☆☆
(一合目から登るのは初級。車で山頂付近まで行く場合は初心者でもOK)
山バッチ:山頂の土産物店で売っています
【行程】
5月25日(土) 高速バスにて名古屋へ。名古屋で一泊。
5月26日(日)名古屋→[JR]→近江長岡駅→[バス]→伊吹山登山口バス停(8:23着)
登山口バス停(8:50)→一合目(9:15)→三合目(10:17)→五合目(11:07)→六合目避難小屋(11:27)→八合目(12:28)→伊吹山山頂(13:00)[休憩]
山頂(14:10)→四合目(15:05)→登山口バス停(16:00)
伊吹山登山口バス停(16:05)→近江長岡駅(16:19着)→名古屋→[新幹線]→東京
名古屋で前泊。名古屋メシで力を蓄える
雪山に行く予定を急遽変更して、滋賀県の伊吹山へ行くことになりました。
少しでも旅費を浮かせるために高速バスで名古屋へ。高速バスは「WILLER」を利用。座席も広いし、電源もあるし、ネットも利用できるし、よく利用するバスです。
バス旅で楽しいのがサービスエリア。海老名SAで名物のメロンパンと新宿中村屋のカリーパンを購入しました。カリーパンはお昼ごはん、メロンパンは明日の朝ごはんに。


名古屋に着いたのは15時。5月なのに名古屋の気温はなんと30℃。バスから降りると照りつける日差しに一気に夏を感じました。
今日はこれから、登らないといけない山があります。リュックを背負って、名古屋駅から慣れない地下鉄に乗って「八事日赤駅」へ。
やってきたのは、奇抜メニューで有名なの名古屋の喫茶店「マウンテン」。


店内は、古き良き喫茶店の内装。お客様はたいてい奇抜メニューを頼んでいる様子で、中にはユーチューバーらしき派手な格好の男性が食レポをしていたりもしました…さすが有名店。
もちろん普通のメニューもあるので、友人はピラフとかホットケーキを頼んだのですが、どれも量が多かったようです。私はといえば、写真映えしそうな…「抹茶スパゲッティ」を注文。程なくして、熱々の茹でたての緑色のパスタに生クリームと小倉たっぷりのスパゲッティがやってきました。

期待を裏切らないその見た目…w 勇気をもって食べてみる…うん、甘い。
抹茶はかき氷にかけるシロップみたいな抹茶の味。パスタの暖かさで溶けた生クリームが染み渡り、かつ小倉あんも相まって、何しろ甘い…。
お昼にカリーパンしか食べていなかったので、つい「ん?食べれるかも」と思って口に運んでいたのですが、甘すぎて手が止まりました。
味変すれば食べれるか?と思って目をつけたのがタバスコ。

タバスコをかけてみたら、ちょっとだけ味がしまって、最終的に半分ぐらいは食べることができました。とはいえ、違和感のある味の対立に完食ならず。マウンテンは登頂できませんでした。
その後はふつうにコーヒーをいただきました。コーヒーには色々お菓子がついてきます。これは通常の名古屋の喫茶店のサービス。


マウンテンを堪能?し終わると17時過ぎ。本日の夕食の本命は「ひつまぶし」です。名古屋に住む友人が教えてくれたお店「三福」へ。
「三福」は金山駅近くにあります。カウンターと1F奥に座敷がある小さいお店。30分ほど待って座敷に案内されました。
ここのひつまぶしは「釜まぶし」と言われるようで、釜飯の釜にひつまぶしが入ってきます。うなぎは外側がカリッと焼かれタレの味が利いたものが、釜のご飯の上にのっています。名古屋では今まで「蓬莱軒」「備長」でもひつまぶしを頂いたことがありますが、カリッとした感じなどは「三福」の方が美味しかったと思います。今まで一番印象に残る美味しいひつまぶし(釜まぶし)でした。


白焼きも頂きましたが、美味しかったです。普段白焼きを食べないので、私の中で比較はできないのですが、友人曰く、かなりハイレベルな白焼きだったそうです。さすが、名古屋人おすすめのお店です。

さて、すっかり食レポになってしまいましたが、今日はこのまま名古屋に宿泊し、明日は伊吹山へ登ります。
登山口から5合目まで。今年最初の暑い登山
名古屋駅7時2分発、米原行きのJR東海道本線に乗り、近江長岡駅に8時に到着。
8時7分の伊吹山登山口行きのバス(近江鉄道バス)に乗ります。
8時23分に伊吹山登山口に到着しました。

バス停から少し登ると神社になっていて、その横から登山道に続く道があります。神社前にはインフォメーションセンターがあり、ここで入山届を出したり、山のパンフレットがもらえたります



身支度を整えて伊吹山に登り始めます。
実は登山口から1合目までは30分ほど山道を歩きます。伊吹山のスタート地点に立つにはまだ先なのです。
歩き始めて、すぐに汗でぐっしょり。標高が低いし蒸し暑い。今年最初の夏山登山は出だしからハードでした。登山のペースが掴めず、やたら早いスピートで歩いてしまって、暑さですぐにバテる…を繰り返しつつ登ります。夏山登山にまだ体が慣れていません。



歩き始めて30分、1合目に到着しました。山頂まで5.1km。標高420mの看板がありました。
伊吹山は百名山の中では低山で山頂の標高は1377mなのですが、登山口の標高が230m、登る標高差は1147mと、意外に大変な山なのです。
おまけに今日も5月とは思えない暑い日…。1合目から先はスキー場の横を通っていくので木陰もなく、雲間の薄日に照らされた道を歩いていくことになります。




9時50分頃、2合目にやってきました。登り始めてから1時間。
スキー場の横を登っていく道がまだしばらく続きます。
ここでもかなり早いペースで進んだのですが、行けども行けども3合目にたどり着かず、非常に長く感じました。



3合目の手前になってようやく、伊吹山の全景が見えました!
山頂があんなに高くにあると思うと少し辛さが増しましたが、それでもこの雄大な山容に感動!


11時頃、やっと3合目に到着しました。
3合目にはきれいなトイレがありましたが、この時は水が出ませんでした。
ここで少し休憩。水を飲んで涼みます。



4合目、5合目は、その前の3合目までの行程から比べると、拍子抜けするほど簡単に到着します。
4合目からは少しだけ樹林の下を歩き、少し登って5合目へ。
木の下には伊吹山の5月の花が咲いていて、暑さを和ましてくれました。






5合目から山頂まで。急な登りとたくさんの花
5合目から山頂までは、先程眺めたそびえ立つ伊吹山の山肌を登っていくことになります。ここまでの道より急登になり、ペースを落としてジグザグ道を歩いていきます。
途中に避難小屋がありますが、その辺りから黄色のイブキヤマガラシが咲き乱れるお花畑に。山肌が一面黄色に染まる景色は圧巻でした。




登っている最中は、幸いなことに雲が多くて日差しが遮られました。
薄曇りで遠くまでは見渡せませんでしたが、琵琶湖らしき空間を黄色の花畑の向こうに眺めながら登り続け、6合目に到着。
良い景色と、近づく山頂にテンションが上がりつつ、7合目、8合目を通過します。





12時半頃、8合目に到着。山頂まで1kmを切りました。登山道は6合目からあまり変わらず、山肌をジグザクと登ってきましたが、山頂がだいぶ近くなってきました。見渡す麓も小さく広く。琵琶湖とも思わしき空間も広く大きく見えるようになってきました。
暑さに耐えながら登っていると、降りてきた人から「山頂はビールもソフトクリームもあるから頑張って!」と声をかけられました。この暑さにソフトクリームが嬉しい。モチベーションがアップして自然に足にも力が入ります。




尾根道に出ると山頂はすぐ近くです。山頂までの道は緩やかになり、店舗らしき建物が沢山見えてきました。
山頂は車で来れるためか、人の姿も増えてきます。




伊吹山登頂!売店で美味しいものたくさん
たくさんある売店に目移りしながらも、まずは山頂へ。
店の間を通って一番ごくに、「伊吹山山頂」の碑と、伊吹山の荒ぶる神と対決したという神話があるヤマトタケルノミコト像があります。
ここで、標高1377m。山頂到着しました!




山頂で記念撮影もして満足したので、たくさんある店の中から、山のCafeを選んでこちらでお昼ごはんをいただきました。
待望んだソフトクリームは青いソーダ味。
実は山頂は涼しかったので、ちょっと体が冷えてしまったのですが美味しく頂きました。地場食材のプリンも手作り感があり卵の味に満足。
別の売店で売っていたきゅうりも味噌をつけてまるかじり。うーん、山のごはんって感じです。

ソフトクリームの隣にいるのは恐らく伊吹山の神様




山頂でいろんなものを食べて大満足(食べすぎなくらい…)。
ごはんの後は、山頂をぐるりとまわって、伊吹山の景色を楽しみました。




ピストンで下山。黄色の花の斜面が美しい
14時15分、下山を始めます。登りが思ったよりも時間がかかったので、帰りはスピードアップして下りました。登りのときよりも陽が出ていたので、花の黄色の輝きがより一層美しく、下山時は黄色の絨毯の中を下りているかような気分です。







かなりペースが早かったので、4合目まで1時間、更に登山口まで1時間で、合計2時間で下山。16時の近江長岡駅行きのバスに乗り、16時20分には駅に到着します。

近江長岡からは名古屋に戻ります。
名古屋の土産を買って、夕食を食べてから新幹線「ひかり」に乗って東京に戻りました。「ひかり」の方が絶対座れるから自由席でOKということだったのですが、意外に外国人観光客の方が多くて混んでいました。
今回は週末を使って行きはバス、帰りは新幹線の1泊2日の百名山登山でしたが、名古屋の美味しい&奇抜なご飯も満喫できた、観光がてらの山旅になりました。