【黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳 Day2】晴天の甲斐駒ヶ岳と北沢峠のスープカレー

南アルプス

2日目は七丈小屋から甲斐駒ヶ岳の山頂を目指します。その後北沢峠まで下りていく予定です。昨日と打って変わって天気は晴れ。これは楽しい登山になりそう!

【甲斐駒ヶ岳】
標高:2967m 静岡県 百名山
花崗岩からなる白い山肌が特徴。今回利用した黒戸尾根のルートは日本三大急登の1つで標高差が2300mほどあります。古くからの信仰の道で石碑や石仏が残っています。剣がささった岩山がかっこいい道です。
登山レベル:★★★★☆(甲斐駒自体は中級、黒戸尾根は中上級)
登山バッチ:北沢峠の木漏れ日山荘で売っています

【全行程】
往路:東京→[車]→竹宇駒ケ岳神社駐車場
1日目行程:竹宇駒ケ岳神社・登山口→横手・白須の分岐点→刃渡の岩場→刀利天狗→五合目小屋跡→七丈小屋 ※宿泊

2日目:七丈小屋(6:10)→八合目御来光迎場(6:50)→駒ヶ岳神社奥社(7:50)→甲斐駒ヶ岳山頂(8:00)→六合目駒津峰(9:20)→双児山(10:15)→北沢峠(11:17)
往路:北沢峠→[バス]→広河原→[乗合タクシー]→芦安→[車]→東京

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七丈小屋を出発。楽しい岩場の道

朝5時、七丈小屋で朝ご飯をいただきます。野菜にフルーツもあって、女子的に嬉しい朝ごはんです!

本日は青空が広がっています。
綺麗な…澄んだ空気の中に朝日に染まった雲が浮かんでいます。

▲七丈第二小屋のテラスから見える富士山。手前は地蔵岳のオベリスク

朝6時に小屋を出発。第二小屋の横の梯子を登っていきます。
今日は最初から急勾配な予感。

▲テント場は小屋から少し登ったところにあります。たくさん張っていました。
▲晴天の空。山間に雲海が広がっていました。
▲最初から結構な登りです。
▲一枚岩のような山肌。ここは迂回して進んでいきます。

▲今日もまた梯子を登ります。
▲甲斐駒ヶ岳の方を望む。山頂に巨大な岩があります。よく見ると岩に剣が刺さっています。
▲ゴツゴツした岩が突き出す山道。

▲南天のような赤い実と青空のコントラストが綺麗。

7時少し前に、八合目御来光迎場に到着。
立派な石碑が立っていましたが、周囲には崩壊した鳥居の残骸が。
しかし甲斐駒ヶ岳を背後に立つ石碑は、山のパワーを感じさせる厳かな場を作り出していました。

▲手前の円柱が鳥居の一部のようです。

登山道はこの石碑の裏側に続いています。
この後も急な坂と鎖の連続で、なかなかハードではありますが楽しい登山です。

▲ここは少し体が反るので登りにくい鎖場でした。

▲鎖の岩場をたくさんの登山客が登っていきます。

▲巨大な一枚岩が空に向かって突き出している様は圧巻です。

▲徐々に近づいてくる甲斐駒ヶ岳
▲大きな岩を乗り越えながら登ります
▲剣が突き刺さる巨大な岩。先ほど下から見上げた岩です。

▲岩の下には祠があって神様から祀られています

この岩を迂回してさらに登っていくと、岩と剣が一望できる高みに到着。
太陽の光を浴びながら剣が輝いています。遠くに富士山も見える最高のパワースポット。

この後は巨大な岩ゾーンに入っていきます。たくさんの岩山の間を抜け、時にはよじのぼり前に進みました。

▲にょきにょきと大地から生えているような巨大石
▲巨石の間をすり抜けながら登山道を進みます
▲花崗岩の白い岩。赤い実と緑と青空の色合いが素敵。
▲二頭のイルカみたい

▲眼下に町を見下ろして佇む岩山

▲ここも登山道です。その向こうに深い青い空が広がっています。

▲低木間に少し穏やかな、尾根沿いの道。

▲甲斐駒ヶ岳に向けた最後の方の登りはこんな岩場

▲あの稜線まで出れば少し楽になるかなぁ

▲稜線にきたけど…そびえ立つ岩山。まだ登りが続きます。右奥が駒ヶ岳山頂。

▲荷物は軽めにして登ったけど、なかなかしんどい息の上がる登りでした。

8時頃、甲斐駒ヶ岳山頂手前の駒ヶ岳神社奥社に到着しました。

祠と石碑と、剣のオブジェがたくさんあり、いろんな神様が祀られてる様子。
日本らしい八百万の神の世界。

▲目指す甲斐駒ヶ岳の山頂が奥に見えます。ここからはすぐです。

甲斐駒ヶ岳山頂。直登ルートを降りる!?

奥社からのものの数分で甲斐駒ヶ岳山頂に到着!
長い長い登りと、たくさんの鎖と梯子超えてやってきた甲斐駒ヶ岳山頂はひとしお。

そして、この晴天がとても嬉しい。

山頂からは360度の大展望。
南アルプス、中央アルプス、遠くに北アルプス、八ヶ岳…最高の見晴らしです!

▲富士山と北岳と、間ノ岳

▲仙丈ケ岳とその向こうに中央アルプス

▲鋸武の向こう北アルプスの方面

▲八ヶ岳

▲南アルプスの山脈。北岳、間ノ岳、仙丈ケ岳

晴天でしたが、山頂は風が強く、体があっという間に冷えてしまいました。
昨日の七丈小屋で出会った医療パトロールの方がいたので、指先で酸素濃度を測ってもらいましたが、指先が冷えてしまって測定不能になってしまいました。

なので、早々に北沢峠に向けて下山を開始します。

直登ルートを降りることにしました…が、この道を降りるのは結構ハードでした。
もしかすると登りの黒戸尾根よりも、この滑りやすい急な直登ルートを降りるほうが難しかったかもしれません。

▲降りる途中で甲斐駒ヶ岳を振り返る。白い岩肌が美しく…

▲岩と足場の少ない土の斜面を降ります。足元が崩れること…
黒戸尾根の方がまだ整備されていた気がします。
▲六方石
▲駒津峰の手前の登り返し。また登りはしんどい。

登り返しを登って、六合目の駒津峰に到着しました。
振り返ると甲斐駒ヶ岳の雄々しい姿の全体を眺めることができます。

▲難易度の高い鋸岳。いつか行ってみたい。

▲甲斐駒ヶ岳の全貌が望めます。やっぱりかっこいい山だなぁ。

樹林帯の下山道とこもれび山荘のスープカレー

駒津峰からは双児山を経て北沢峠に降りるルートをとりました。
このルートの方がコースタイムが短いってことでしたが、山をちょっと登ることになります。

▲低木の中の道を降りていきます。

▲前方に山が見える…道は山に続いているようです。
▲案の定、一度降ってからまた上り。
双子山を登る途中で見た甲斐駒ヶ岳です。

▲双子山の山頂。四合目まで降りてきました。

二子山の後は樹林帯に入っていきます。
風はなくなり、穏やかな森の中をひたすら1時間ほど下ります。…ちょっと退屈な道。

11時すぎ。樹林帯の下山にも飽きてきた頃にようやく北沢峠に到着。
広河原行きのバスは13時だったので、とりあえず「こもれび山荘」で休憩をすることにしました。

▲こもれび山荘。5年前にきた時は長衛荘って名前だった。

▲可愛いウェルカムボード

こもれび山荘で最初コーヒーを飲んでいたのですが、12時を回ってお腹も減ってきたのでスープカレーをいただきました。

大きなチキンが入っていて、スパイスも効いている最高の下界飯!
やっぱり下山後のご飯は楽しみの一つです。

▲チキンが柔らかく煮えていてほろほろ。美味しかった〜

ご飯を食べていたら、昨日のうちに黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳をこえて北沢峠に一泊し、今日は仙丈ケ岳に行って戻ってきたという健脚の兵に会いました。

いやぁ、すごい…。

そんな彼が、ちょっと怖かったルートというのが、北アルプスの不帰ノ劍とか。三大キレットは行ってみたいのですが、そういう話を聞くと、もっと足を鍛えないとダメだなと自分を戒めるのでした。

ということで、いつかは日帰り黒戸尾根にチャレンジしてみたいと思います。この日は、バスの増便が出ていたらしく、北沢峠から広河原に13時のバスで戻りました。

席は補助席も含めて満席。そして、広河原から芦安の駐車場へは乗り合いタクシーを利用しましたが、これも30分ぐらい待たされる大盛況。

久しぶりの南アルプスでしたが、やはり混んでるなぁと思いました…とはいえ、甲斐駒ヶ岳は大好きな山の一つなので、また来ることになりそうです。

南アルプスは北に比べると、荒削りで少し玄人はだしな所が魅力かもしれません。