【鳳凰三山縦走②】地蔵岳のオベリスクに登り、観音岳から南アルプスの絶景!

南アルプス

縦走2日目は三山を縦走する長い山旅です。朝5時に小屋を出発します。地蔵岳山頂を目指して、また急な坂を登り始めました。

【鳳凰山】
山梨県、百名山。地蔵岳(2764m)、観音岳(2840m)、薬師岳(2780m)の三山の総称。
地蔵岳の山頂にはオベリスクと呼ばれる岩山があり、遠くからもぴょこっと飛び出たその姿を見ることができます。
白っぽい山頂は、甲斐駒ヶ岳と同様に花崗岩からできているそう。

【縦走行程】
往路:新宿→[JR]→韮崎→[バス]→青木鉱泉
1日目:青木鉱泉→鳳凰小屋(泊)
2日目:鳳凰小屋(5:00)→地蔵岳(6:00/7:00)→観音岳(8:40)→薬師岳(9:20)→南御室小屋(10:30/11:00)→苺平(12:00)→夜叉神峠(14:00)→夜叉神峠バス停(14:30)

復路:夜叉神峠→[バス]→甲府→[JR]→新宿

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鳳凰小屋から地蔵岳のオベリスクへ

夜中に激しく雨が降っていたような音がしていたのですが、朝は雨も止み、穏やか天候でした。

今日は三山を縦走する長い旅となるので、朝5時に小屋を出発します。
地蔵岳山頂を目指して、また急な坂を登り始めました。

鳳凰小屋からの上り

しばらく登ると足下が砂地のようになってきます。
さらさらとした砂に足をとられて上りにくい…。

道は砂地の状態

砂地の登り坂が延々と続きます。
足を踏ん張りながら、上っていくのはなかなか辛い。

砂に足をとられる上り坂
地蔵岳山頂まであと少し

 

登っている途中に振り返ってみると、朝の太陽の下で雲海が広がっていました。
雲あるけど、天気がいい。気持ちよい朝です。


朝6時、地蔵岳山頂に到着しました!鳳凰三山の1つにようやく到着です。

地蔵岳に到着
お地蔵様がたくさん並んでいます

地蔵岳の山頂付近に荷物を置き、身軽になってオベリスクを目指します。

オベリスクまで行ってみる

オベリスクの岩の麓に付くと、岩の向こうに甲斐駒らしき山が見えました。
お地蔵様の向こうから強い風が吹いてきます。

強風をかき分けるようにして、丸い岩の向こう側に行ってみると
視界がパッと開けて、南アルプスの大パノラマが。

甲斐駒ヶ岳、かっこいい!

見上げると眼の前にオベリスクがそそり立っています。
上の方は丸くツルツル。てっぺんまでは上れそうにないですが、できる限り登ってみることにしました。

オベリスクはつるっとした岩でできています。
雨が降っていたら、滑って上れなかったかもしれません。

岩場は足下が細く、乗り越えて歩くのにひと苦労。

細い岩を乗り越えて進む
オベリスク直下

風も強かったので、素人で到達できるオベリスクの最高峰がここ。
オベリスクのてっぺんはロープもあるらしいけど、スキルが絶対必要と思う。
本当に足をかけるようなところもないツルッとした1枚岩なのです。

地蔵岳の山頂が真下に見える

オベリスクから望む富士山
オベリスクからは岩場を垂直におりますので、慎重に進みます

荷物を置いた辺りに戻ります。
次に進む山々の姿があります…観音岳かな?

荷物をデポした地蔵岳の山頂に戻ってきました。


地蔵岳に戻ってくると朝6時半です。
山と雲海を眺めながら朝ご飯を頂くことにしました。
鳳凰小屋のお弁当は、生姜の佃煮やら、魚肉の佃煮やらが混ざったご飯。

鳳凰小屋のお弁当で朝ごはんです

地蔵岳から観音岳へ

次の観音岳を目指して、出発します。
太陽も上空まであがって青空。今日はよい天気です!

甲斐駒ヶ岳がキレイに見える
またも上り坂です
オベリスクから離れていきます
シャクナゲがたくさん咲いています

尾根沿いの道を通って観音岳へ。
南アルプスの山々を右手に眺めながら上ったり下ったりを繰り返して進みます。

尾根道は少し岩が多い
南アルプスを眺めながら歩く

道は岩稜帯。岩の間を通ったり、上ったり。変化にとんでいて楽しい尾根歩きです。

シャクナゲの道を歩く

 

鳳凰小屋へ戻る分岐点に到着しました。
ここから40分…まだまだ、観音岳まで道のりは長そう。

ここから観音岳まで40分程度
麓がよく見える

また、岩山を上ったり下りたりを繰り返して進みます。
振り返ると、地蔵岳のオベリスクがだいぶ遠くになっていました。

やっと観音岳らしい山が見えました。思ったより遠く感じました。
オベリスクのところで見えていた山は観音岳ではなかったかもしれません…。

地蔵岳を出発して1時間半、8時半にやっと観音岳山頂に到着しました。
地蔵岳の山頂は、この連休を縦走に当てている登山客で賑わっていました。

観音岳からは南アルプスの山々が一望できます。
北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、地蔵岳…南アルプスオールスターズw

雲を被っているのが北岳
地蔵岳のオベリスクと甲斐駒ヶ岳
仙丈ヶ岳と甲斐駒ケ岳

観音岳から薬師岳へ

次の薬師岳に向かって出発します。
観音岳から薬師岳までは30分程度。尾根道を進みます。

尾根道を進む

景色を楽しみながら歩く事ができます
北岳がよく見えます

薬師岳までは近い

9時20分、薬師岳山頂に着きました。

薬師岳山頂で、鳳凰三山を制覇

山頂は砂と岩で、広々としたスペースがあります

薬師岳から夜叉神峠へ下山

これで鳳凰三山の縦走は終了し、下山となります。
薬師岳を下ってすぐのところに薬師岳小屋があります。
ここで少し休憩をして、山バッチを購入。

薬師岳小屋

薬師岳小屋から南御室小屋まで下って行きます。
大きな岩の間を通り抜けていく道がしばらく続きます。

夜叉神峠に下山するため、絶景の尾根道から樹林帯に入ります。

樹林帯に入ると景色はなくなる
森林の中に突然大きな岩が。

薬師小屋から下ること1時間くらいで、南御室小屋に10時半に到着。
ここで、朝ご飯の残りを食べ、御室小屋で購入した「凍らせたフルーツ缶(¥400)」を頂き、水分と涼を補給。

南御室小屋には広いテント場とヘリポートが。
どうやらヘリポートで、布団を干しているらしい…(ノ゚ο゚)ノ

 

南御室小屋から夜叉神峠まで、一気に下ります。
道は森林帯になり、木漏れ日の柔らかな日差しの中を緑に包まれて進んでいきます。

苔の緑がとてもきれい。

夜叉神峠までの道しるべの一つ、苺平に12時に到着しました。
次の目標、杖立峠まではここから60分かかるそうです。

苺平。鉄パイプが積み重なった道しるべ
杖立峠まで60分。まだまだ遠い

道は緩やかな下りがメインで、とても歩きやすかったです。
南アルプスというと急な下りのイメージだったのですが…。
トレイルランニングをしている人にすれ違ったり、追い抜かれたり。
トレランでも走りやすそうな道です。
(ちなみにトレランの人は一日で夜叉神から地蔵岳まで往復するらしい…)

道のりは緩やかなアップダウン
13時に杖立峠に到着。ここも鉄パイプ道標w

杖立峠から道は少し急な下りになります。

14時に夜叉神峠に着きました。
南御室小屋から2時間ちょっとぐらいかかります。

夜叉神峠に到着
バス停まではさらに30〜40分下る

14時半、やっと登山口の夜叉神峠バス停に降りてきました。
9時間半の長い縦走もこれで終了です。

登山口に到着して、下山完了です

夜叉神峠のバス停。

 

15時11分のバスに乗る予定が、バスは全然来ません…。
広河原が大混雑で、バスに人が乗り切れなかったそう。
広河原に向かう空の路線バスが夜叉神峠を通過していくのを見送りながら、
これはバスに乗れないだろうなぁ…と覚悟して30分ぐらいして、ようやくバス到着。
もちろん座れないまでも、バス停に待っていた15人ぐらいの人は分散してバスに乗ることができました。

途中、芦安の駐車場で下りる人もいて、そこから座ることもできてラッキー。
さすがに、10時間近くの行程で、新しい下ろしたての山靴だった私の足はかなり痛んでました…。

とはいえ、鳳凰三山は南アルプス縦走の入門編らしく、
北岳の白峰三山縦走よりは、穏やかな道のりで、変化もあって楽しかったです。