【GW四国山旅 Day3】スリリングな鎖場の石鎚山登山と、旅情たっぷり道後温泉

四国山旅3日目は、長い鎖場で有名な石槌山に登ります。天気に恵まれたゴールデンウィーク。たくさんの登山客に混じって山頂を目指します。
<石槌山>
愛媛県 標高1982m 百名山
登山レベル:★★★☆☆(中級)
山頂成就駅から山頂往復で6時間程度
長い鎖場がある修験道の山。「試しの鎖(48m)」「一ノ鎖(33m)」「ニノ鎖(65m)」「三の鎖(68m)」を経て山頂へ到達します。山頂に神社があるので御朱印帳があるとよいです。
百名山バッチ:山頂小屋で売っています
<全行程>
1日目:高松空港→[レンタカー※以下移動のすべて]→剣山登山口→剣山往復→奥祖谷の二重かずら橋→祖谷渓
2日目:祖谷のかずら橋→大歩危小歩危(観光遊覧)→来島海峡大橋(ランチ)→西条 ※宿泊
3日目:西条→石槌山往復→道後温泉 ※夕ご飯&宿泊
4日目:道後温泉→松山空港→[飛行機]→東京
<石槌山登山行程>
行程:石槌山登山ロープウェイ→[8分]→山頂成就駅→[25分]→石鎚神社中宮→[1時間30分]→試しの鎖→[50分]→一ノ鎖→[40分]→弥山山頂→[15分]→天狗岳
弥山山頂→[鎖場は巻道で回避 40分]→夜明け峠→[15分]→一軒茶屋→[1時間10分]→石鎚神社中宮→[20分]→山頂成就駅→[ロープウエイ8分]→山麓下谷駅
ロープウェイから石鎚神社中宮成就社
朝6時に西条のビジネスホテルを出発し、山道をひた走り7時に石鎚山の駐車場に到着しました。駐車場はそこそこ混雑。GWは百名山を目指す人でいっぱいのため、店の奥の駐車場に止めたので有料でした。
身支度を整えてから、ロープウェイ乗り場に向かいます。5月といえども山間のここはまだ寒く、少し着込んで出発しました。
▲ちょっと古びた感じ。
▲修験道の山だけあってロープウェイまでの道にも寺院が。
▲朝一番ですが、ロープウェイを待つ人がたくさんいます
▲ロープウェイはこんな感じで外面はカラフルで楽しそう
▲「山頂成就駅」ロープウェイを降りたところ
▲遠くに瀬戸内海が見えました。今日も天気は良い感じ
▲最初は木立の間のなめらかな道を進みます
▲成就神社に行く途中にて。ブナの巨木
山道を20分ぐらい歩くと、石鎚神社中宮成就社に到着。ここまでは登山客ではなく、お参りする人もやってくるためお店や民宿などの建物も立ち並びます。
▲大きな鳥居。その向こうに石鎚山が見えます。
▲登山の無事を祈って、まずはお参り
▲石鎚神社中宮
本殿の横にあるの社に入ると、役小角の像と共に石鎚山が祀られています。
▲社の窓越しに見る石鎚山。とても厳かな雰囲気。
一通りお参りを終えて、ここから本格的な登山が始まります。神社から登山道へ。しばらくはゆったりした木々の間の道を進みます。
▲最初は下りがあります。(ということは帰りは登るんだな…)
▲しばらく歩くと登りの階段が現れます。
▲頂上遥拝の鳥居
この後は木の階段の連続です。石鎚山頂目指して、ひたすら登り続けること1時間半…。
石鎚山最初の「試しの鎖」
石鎚山名物の鎖に到着しました!ここは試しの鎖と呼ばれている全長67m(登り48m 下り19m)の鎖。ここを登ることができれば、この先の3つの鎖も登れるだろうということで「試し」なのでしょうか。後で調べたら、どうやらこの鎖が全長では一番長いようです。
もちろん迂回路もあるので、危ないなと思う人も鎖を避けて山頂を目指すことができます。ただ、この最初の鎖はまだ鎖に慣れてないし、濡れていてツルッと滑るしで、一番怖かったかもしれません…私も最初から滑りそうになり慎重に登ろうと思いました
▲海外からの登山客が楽しそうに登っていきます。
▲ちょっと濡れていて滑りやすい。度胸が試されますね…鎖が大きくて長い…
▲GWというのもあって鎖場は渋滞。
▲登っている最中。下を見ると垂直です。
▲高度は一気に稼げるので、見晴らしがよくなります。
▲試しの鎖を登り終えてプチ山頂。
登り終えてほっとしたのも束の間。今度は鎖を降りていかなくてはなりません。最初降り口が見つからず、違う鎖を間違えて降りそうになり…「うーん、これは降りられない。無理かなぁ」と絶望的な気分になりましたが、大丈夫、もう少し降りやすい(?)鎖を見つけて、降りていきます。
と、言っても、↓の写真のように高度感たっぷりな垂直な鎖ですが。
▲眼下に木道と小屋が見える。あそこまで降ります。
▲降りてくるところ。鎖だけに頼ると降りにくいので岩壁を上手に使いながら降ります。
試しの鎖の試練(?)を乗り越えたら、崖の上から見えていた青いトタンの茶店の前を通ります。力あめゆ(ショウガ入り)にちょっと惹かれましたが、そのまま先に進みます。
▲小屋を過ぎたところで道標。山頂まであと1.5km
しばらく歩くと、パッと視界が広がり、石鎚山を見渡せる広い場所に出ました。山の稜線、険しくそそり立つ岩山の全貌が見て取れます。この辺りから1時間ぐらいで山頂の予定。
「一の鎖」「二の鎖」「三の鎖」
そして、「一の鎖」に到着しました。また、頑張って鎖を登っていきますよー。ただ、ここは33mということで、先ほどの試しの鎖に比べると大分短く感じます。それほど怖くもなく、余裕というところでしょうか。
▲花も咲いていて、歩いてきた山道も稜線に沿って見える景色の良い所です。
一の鎖をクリアしたら、またちょっと石鎚山に近づきました。山肌の鎖にしがみついて登っている人の姿も遠目に見えてきます。うーん。すごい迫力…登れるかしら。
鳥居が見えてきました。この階段を登って小屋のある休憩所を過ぎると『二の鎖』。
▲鎖に登る前にみんなここで一休身。トイレはここで最後だそう。
もう1つの鳥居をくぐるとすぐに次の『二の鎖』が始まります。ここは全長65mと登りがいがあるもの。鎖には丸いつなぎ目と、三角形の足掛けがついているのですが、揺れる鎖と足の長さの関係で、足掛けを使うかどうかを迷いながら登りました。最終的には鎖よりも岩の割れ目に足を引っ掛けて登ったりして、なんとか65mをクリア。少年がお父さんに叱咤激励されながら登っている様子がなんとも微笑ましい。背の低い子供にはこの岩壁はやっぱり怖いみたい。
▲鳥居の向こうに『ニの鎖』が見えます。
▲鎖に捕まる少年。お父さんはどんどん先に行っちゃった。
▲ニの鎖の途中。なかなかの高度感。みんな必死。
▲二の鎖の途中にて。
▲天狗岳の尖った岩山が見えてきました。
『ニの鎖』を登りきると、今度は最後の『三の鎖』です。GWということもあって、鎖登りたさにやってきた登山客で鎖は鈴なり。ここは本当に垂直な崖を67m鎖を頼りに登ります。
▲下から見上げるとこんな感じ。ずっと上まで鎖が連なっています。
▲『三の鎖』の途中から下を眺めます。かなり急なのがわかります。
▲鎖は他の山よりも大きい。
丸いところに足を入れることもできますが、岩の隙間に足を置いた方が安定感あり。
▲最後の一踏ん張り。
石鎚山山頂から天狗岳を望む
67mを登りきると、ついに山頂です!石鎚神社の鳥居が出迎えてくれます。
山頂神社には神主さんが常駐していて、御朱印をその場で書いてくれます。さすが、日本七大霊山の一つ。登山客は御朱印帳を持ってきて、書いてもらっていました。私は御朱印帳を持ってはなかったのですが、折角なので書いてあるものを購入しました。
▲神社の下の所に頂上の碑があります。
▲山頂の岩に鎖がぐるぐると巻かれている様子は圧巻。
▲山頂小屋。ここで泊まるのも気持ち良さそう。
▲尖った天狗岳。風が強かったので天狗岳登頂は断念。次の機会に。
▲山頂から見渡す四国の山々。
▲瀬戸内海の島々も見えました。良い天気!
石鎚山からの下山
よく晴れていましたが、山頂は風が強く、休憩していたらあっという間に体が冷えてしまいました。行動食をいただいて、山を降りていきます。帰りは鎖場は使わず、巻き道を降ります。混んでいたので、鎖を降りる人はほとんどおらず、みんな登り専用に使っている様子です。巻き道は整備されていて、誰も山頂までたどり着くことができるように作れています。帰りはのんびりと景色を堪能しながら降りていきます。
鎖場の方を見てみると、もう登山客の姿はなく。なかなか急な岩壁に鎖だけがだらんと垂れ下がっていました。ここ登ったんだなぁ…楽しかったなぁ。
▲雪が所々に残っていました。
▲巻き道をのんびりと。
▲見晴らしが良くて、気持ち良い下山です。遠くに海が見えるのも素敵。
▲八丁という場所にあった高度を表す図。
ここが底で、山に向けて一気に上がっていくのがわかります。
▲石鎚神社中宮が近くなってきました。5月の緑の中の山道。
戻ってきてロープウェイに乗ります。着いたのは1時半。往復6時間ぐらいの行程でした。
道後温泉と、下界メシ讃岐うどんと宇和島鯛飯
登山を終えた後は車で道後温泉に向かいます。途中で高知で食べれなかった「讃岐うどん」のお店に寄りました。セルフで安くて、本当に美味しかった!(お腹も減っていたし)
▲ぶっかけの肉たまうどん。生姜天をつけました。
石鎚山の西条付近から道後まで、真っ直ぐの道を進んで2時間ちょっとで、道後温泉に到着。GWともあって人の多さにびっくりしました。
道後温泉の目の前のホテルに泊まったのですが、受付の人に聞くと当然のように「温泉はとても混雑しています」とのこと。…芋洗い状態にな理想な予感…ということで、温泉は後ほどということで、ホテルのシャワーで汗を流してから観光に出かけました。
道後温泉はちょうど、「道後オンセナート 」というアートの祭典をやっていて、温泉の襖がとてもカラフルで素敵でした。
▲人がたくさん。
▲椿の湯のところにもアート
▲道後温泉駅のスタバ。和風にアレンジされている。
▲温泉のからくり時計
3000年の歴史のある道後温泉。その風情はなかなかのもの。混んでいたので、ゆっくり浸かるということはできませんでしたが、さっと湯浴みで満足。
今日のご飯は海鮮!と思っていたのですが、さすがにどこも混んでいて、ホテルの一階にあったお寿司屋さんに入りました。そこで鯛飯(今度は宇和島風)をいただきました。
生の鯛を醤油ダレに漬け込んで、卵と一緒にいただくスタイル。これも美味しかった!
▲この鯛をタレにつけてご飯にのせていただきます。
夜もふけて…ライトアップされた夜の道後温泉は「オンセナート」効果もあって、幻想的で綺麗でした。
▲白鷺を真正面から見る不思議な空間。
3泊4日の四国の山旅。初めての四国でしたが、美味しいものを食べて、観光もできて、スリリングな鎖場も味わえて満足。次はしまなみ街道自転車旅をしようと思うのでした。