【GW九州山旅③】花咲き苔生す沢が美しい祖母山

祖母山
四国・九州

九州山旅の2座目は宮崎県の「祖母山」。百名山の中でも地味そうな山で、あまり期待していなかったのですが、天気がよくなった帰り道のルートはかなり楽しいものになりました。

【祖母山】
大分県・宮崎県、標高1756m、百名山
神武天皇の祖母にあたる「豊玉姫命」を祭っているから「祖母山」という説も。個人的には風穴コースがおすすめ。苔や小川や花、見晴らしも良く、ロープに、はしごと道も変化に富んでいました。
山バッチ情報:久住山の駐車場の売店で、久住山と一緒に購入しました。北谷登山口経由で登る場合はバッチが売っているような場所はありませんでした。(9合目小屋で売っているらしいという噂もあります)
登山レベル:★★☆☆☆(初中級)

【祖母山ルート】
北谷登山口(7:00)→千間平(7:55)→三国境(8:15)→国見峠(8:45)→祖母山山頂(9:35)→[休憩]→祖母山山頂(10:00)→風穴(11:14)→北谷登山口(12:00)
コースタイム5時間

【九州山旅全日程】※このブログは2日目の内容です
1日目:羽田→[飛行機]→熊本空港→[レンタカー]→久住山→大分県泊
2日目:大分県→[レンタカー]→宮崎県→高千穂観光→宮崎県泊
3日目:宮崎県→[レンタカー]→祖母山→[レンタカー]→大分県泊
4日目:大分県→[レンタカー]→阿蘇山→[レンタカー]→野尻の滝→熊本泊(雨のため阿蘇山登山は断念)
5日目:熊本空港→[飛行機]→羽田

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北谷登山口から国見峠は地味なルート

高千穂峡の宿を朝5:00に出発、車で1時間ほど運転して祖母山付近に到達。その後、舗装されていないし、車もすれ違えないような細い山道になり、ナビにもgoogle Mapにも地点が表示されなくなってしまい、不安な気持ちになりつつ20分ぐらい車を走らせたところでようやく北谷登山口に到着しました。

北谷登山口の駐車場は20台止まればいっぱいになるような場所ですが、少し下の方にいくつか駐車スペースがあるので、後から来た車はそちらに停めていました。それでも+20台止まれるかどうかという感じの、山深い登山口です。


駐車場はこんな感じ


登山口(荒れている感じがする…)

朝7時、天気は曇り。少し肌寒いですが、登り始めるとすぐ暑くなってきました。500mごとに「1合目」「2合目」「3合目」と標が立っています。

道標は新しく綺麗なのですが、道は崩れ気味…。曇り空だし、木々も多いしで、見晴らしもあまり良くありません。

4合目まできました。道はかなりぬかるんでいて、靴があっという間に泥だらけに。道は、あまり手が入れられていない…😣人も多くないし、百名山でもマイナーな山なのでしょうか?

5合目に到着。山頂まで半分。5合目は木立の中にあります。5合目からの先の道は前日の雨のせいもあり、かなり泥まみれです。

あれが、祖母山の山頂でしょうか。木の間に、山影が見えました。

三国境にやってきました。大分県、熊本県、宮崎県の三つが交差するところです。

新緑の季節とは程遠い冬枯れの木々と草の間の、泥だらけの道をひたすら進みます。500m刻みで規則正しく道標が立っていますので、これを目安にただ登っていきます。

と、いきなり視界が開けました。前方に祖母山と思しき山の全景。そして思いがけなく天気が好転し、青空が広がる国見峠。平地で広々しているため、ヘリポートになっています。

国見峠から山頂までは泥だらけの荒れルート

ここからまた登り坂に入っていきます。
8合目、9合目のあたりは、今までよりも道はぬかるんでいて、歩くのも大変でした。
GWにもかかわらず、行く人もすれ違う人もそう多くない山です。
久住山に比べるとアクセスもよくないし、百名山目指している人以外、あまりこないんだろうなぁと思ったりしました。

9合目小屋へは、ここから道をそれたところにあるようです。私たちは寄らずに山頂を目指しました。

そして、9合目から少し登って、祖母山山頂(1756m)に到着!
雲は多いけど、青空が広がっていました!今日は晴れてよかった!

山頂から望んだ景色。下界は新緑だけど、山の上の木々はまだ芽吹いていない冬モード。

道中あまり人に会わなかったのに、祖母山の山頂は思ったより人が多く驚きました。中にはこれが100座目という方もいて記念写真を撮っていました。
「どうも九州とか遠いところが、百名山でも最後になるよね〜」とのこと。なかなか来れないですものね。

GWに九州の百名山を五つ回ろうとしているツワモノ登山者もいました。みんな、昨日はどこの山へ行って天気がどうだったとか話していて、私たちと同じなんだなーと思うと、妙な連帯感を感じたりします。

さて、山頂で30分ほどランチ(10時のおやつ?)休憩して、今度は風穴のルート回って下山することにしました。

展望よし花が咲く風穴ルートで下山

北谷登山口へと下山していきますが、
下山のルートは上りで使ったルートよりは変化に富んでいて面白く、見晴らしの良い道でした。


▲この看板がある方に進みます。


▲晴れてきたし、山並みも見える良い感じの道です。

北谷登山口へと下山します
途中に大きな岩があって、そこからの見晴らしが最高。
今にも飛びそうな1枚。


▲今回の九州山旅で1番遠くまで見えたショットかもしれません

見晴らしの良いところを過ぎると、道はロープやはしごがかかった急な斜面になります。もちろん、前日の雨の影響で、道はぬかるんでいたりするので慎重に下りていきます。

歩いていると、木にピンクの花がたくさん咲いていました。花を目当てに登ってきた人に聞いたところ、「曙」という花らしいです。可憐な花が青空に舞うように咲いている姿は、春の訪れを感じさせてくれます。

帰りの道の見所でもある風穴に到着。はしごを下りると風穴に入れます。

下りてみて、風穴を覗き込むと中から涼しい風が吹いてきます。暗闇の穴は結構先まで続いているのか、先は見通せませんでした。洞窟探検家なら入っていくのかもしれないけど、ちょっと怖いなぁ…。

風穴から北登山口。沢の緑が美しい

風穴を過ぎると、せせらぎの音が聞こえ、小川が流れる道に出ました。あたりは苔の緑が美しく、屋久島や八ヶ岳を思い起こさせます。冬枯れの山が、一気に初夏の森になった感じ。

小さな滝がいくつもあって、見ているだけで、清々しい気持ちになれます。本当に綺麗な森で一気に祖母山が好きになりました。登りに使ったルートは変化がなく荒れた道で面白くなかったのですが、この下りのルートは、景色もよく、花も沢もあり、岩場もあって変化に富んだ楽しい道でした。このルートは本当におすすめです😄

川に沿って山を下りていきます。川は次第に大きくなり、山を下りてきたんだなというのがわかりました。木々の緑も増えて、針葉樹の高い木々の間を進みます。

ほどなくして、「お疲れ様でした」の看板が…北谷口登山口に戻ってきました!5時間あまりの祖母山一周の旅でした。天気が回復して、本当に良かった!!

その後は大分県に入って、長湯温泉という所でお風呂に入りました。炭酸泉になっているそうで、水風呂がしゅわしゅわするそうです。(水風呂なんで入らなかったけど…)

大分といえば、唐揚げも有名。お腹が減っていたので、風呂上がりに唐揚げを爆食いし、その後、久住のワイナリーや、阿蘇くじゅう国立公園のキャンプ場をドライブ。

天気は悪くなってきてしまったけど、久住山の麓のキャンプ場から阿蘇を望むキャンプ場の素敵なこと。次はここでテントを張りたいと思うのでした。

大自然の中に並ぶドーム型のテント。ここで朝を迎えたら気持ち良さそう!

翌日は阿蘇山登山の予定でしたが、大雨で展望がなく、登山は諦めることになりました。
せっかく、九州まで来たのに残念ですが、次の九州旅で阿蘇山に登ることを目指して、帰路につきました。