ロープウェイを利用して、日帰りで御嶽山に登ってきました。8月の初旬、暑いかと思いきや、3000m級で雲が多い天気ということもあり涼しい登山となりました。噴火の記憶も新しい山ですが、登山道も山小屋も整備されつつあり、老若男女、様々な人が登山を楽しんでいます。修験道の神聖な山に、いろいろな祈りを込めて登りました。
【行程】
アクセス:塩尻→[車]→おんたけロープウエイ→[ロープウエイ]→飯森高原駅
行程:飯森高原駅(8:25)→七合目行場山荘(8:30)→女人堂(9:20)→石室山荘(10:40/11:20)→御嶽山山頂(12:05/12:50)→二ノ池山荘(13:10/13:50)→石室山荘(14:00)→女人堂(14:40/14:50)→七合目行場山荘(15:30)→飯森高原駅(15:40)
【御嶽山】
標高3067m、長野県・岐阜県、百名山。
古くから山岳信仰の山として、数多くの白装束の修験者が登拝する山でした。山頂に神社もありお詣りができます。
過去に何回か噴火を繰り返してて、特に2014年の噴火は記憶に新しいところでもあります。
ロープウェイを利用する黒沢口の登山ルートでは、八合目手前までは樹林帯で、それ以降は火山帯の木のない岩と土の登山道を登っていきます。往復で6時間半ほどの、3000m級でも登りやすい山です。
登山レベル:★★☆☆☆(初〜中級) 難しい箇所はありませんが、3000mの山なので体力は必要です。
【山バッチ】
石室山荘で購入しました。
おんたけロープウエイで七合目へ
塩尻から車で2時間弱、おんたけロープウエイにやってきました。朝8時なので、駐車場も混んでいるかと思いきや、意外に空いていて、ロープウエイの建物の真ん前に止めることができました。
しかし、空が青い…。8月の1週目なので、暑さが心配になるくらいいい天気です。
おんたけロープウエイの往復のチケット(2600円)を購入。
これで五合目から七合目(標高2150m)まで一気に登ります。
飯森高原駅に降りると、はるか先に御嶽山の剣ヶ峰が見えました。うーん、結構遠い気がするが…。
駅には展望台があり、大きな鏡のようなガラスが御嶽山を写していて、撮影にはもってこいの映えスポットになっています。
駅から少し歩くと森に入ります。ここからが登山道。
この七合目の登山口から歩いて10分程度、覚明行場山荘に到着します。
黒沢口を開いたとされる覚明行者を祀る「覚明社」がある山荘で、「ちから餅」が有名です。
七合目「行場山荘」から八合目「女人堂」へ
行場山荘を過ぎると木立の斜面を八合目まで登っていくことになります。
火山の印象の山ですが、このあたりは緑が多くて、木も背が高い。風は通らないけど、直射日光は遮ってくれます。
とはいえ8月の登山、登り始めればすぐに汗だくです。
七合目から1時間ほどで、八合目の「女人堂」に到着します。
御嶽山は、昔は女人禁制の山で、女性はこの八合目までしか登山できなかったことに由来しているようです。
女人堂の前には鳥居と石碑が並んでいます。
御嶽山の山岳信仰では、霊神の名前を石に刻んで立て鎮魂を祈るとのことで、2万あまりもこういった石碑が立っているそうです。
八合目から「石室山荘」へ
八合目の女人堂から先は高い木もなくなり、しばらく歩くと火山らしい景観の登山道になっていきます。
噴石が転がる歩きにくい道は、傾斜もきつくてなかなか足が前に進みません。標高が高くなってきたので息もあがります。
昼が近くなったせいか雲が増えてきて、時折ガスって、景色が見えなくなりました。
10時40分、八合目を出発して1時間程度で石室山荘に到着しました。
石垣の上に立てられた山荘です。1階が休憩所、2階が宿泊所になっています。
登山客が、小屋の中にある道を突っ切って歩くことを許容していて、登山客の多くは小屋の畳に腰掛けて休憩をしていました。
私達も同じように小屋で一息…。ここで軽くランチを食べて、エネルギーを補給しました。
おっと、忘れちゃいけない…山バッチを買っておかなきゃっと、ここで山バッチを購入。
九合目から剣ヶ峰山頂へ
石室山荘で40分ぐらい休憩して登山道に戻ってみたら、残念なことに辺りは雲に包まれて白い世界になっていました。
草木の生えない不毛な道を登っていきます。
傾斜は結構きつく、3000m近い標高だけあって息もあがります。
山頂直下に到着すると、真新しいシェルターが3つありました。また、前回の噴火で亡くなった方の慰霊碑も立てれられていました。ちょうど10年前の2014年、まだ記憶に新しい噴火。当時もう登山を始めていたので、噴煙が迫ってくる映像は、衝撃的忘れられません。数多くの登山者が亡くなられたこと、まだ不明者がいらっしゃるとのこと、慰霊碑の前で手を合わせてお祈りました。
12時5分、御嶽山頂に到着しました。
ゆっくり休憩しながら登って3時間半なので、標高の割には登りやすい山です。
山頂は雲に覆われてしまって、残念ながら絶景とはいきませんでしたが、二ノ池が見渡せる瞬間を狙って山頂写真をとりました
山頂には神社があって、御朱印をいただけます。
白装束の修験者さん達がたくさん登ってきて、山頂でお祈りを捧げていました。
御嶽信仰が深く残っている、聖なる山です。
二ノ池山荘に寄り道しておしるこ
山頂でおにぎりを食べてのんびりし、下山を開始。
途中晴れてきたので二ノ池を回って、二ノ池山荘に寄り道することにしました。
二ノ池はほとんど枯れていて水がありません。
池の向こうに剣ヶ峰がたっていて、草木も水もない風景は、火星か何かに来ちゃったみたいな印象です。
二ノ池山荘は前回の噴火後に修繕したようで、中はとても綺麗でした。
Tシャツや御朱印など、いろいろ売っていて、ついつい買い物に時間を潰ししてしまいました。
お客さんがお汁粉を頼んでいるのを見て、思わずその映えぷりに私も購入…真夏の8月にいただくお汁粉です。
餅は焼き立て、栗も焼き立て。小豆の甘みが登山で疲れた体を癒やしてくれます。山頂近くだから気温も低いので真夏のお汁粉もとても美味しかった!
二ノ池から下山。立ち寄り湯は鹿ノ瀬温泉へ
山頂と二ノ池小屋でのんびりしすぎて、気づいたら14時近く。
ロープウエイは16時半が最後だから、急ぎ足で下山します。
急いで降りてきたので二ノ池山荘から女人堂まで1時間程度で下山してきました。
14時40分、まだ時間的に余裕があったので、ここで一休み。
15時40分にロープウエイの駅に到着しました。
とってものんびりして往復で7時間(たぶん3時間ぐらいは休憩しているw)。
下山後は車で塩尻まで戻ったのですが、途中「鹿ノ瀬温泉」に立ち寄りました。
ひなびた感じの源泉かけ流しのお風呂で日帰り500円で利用できます。不思議な女将さんが、薬草をつけた瓶に囲まれたカウンターから受付をしてくれます。雰囲気からして狐のお宿みたいな感じ…w
そして何しろ更衣室もお風呂も狭い…。蛇口1つ、木桶のみ。風呂桶は2人がギリギリ入れる…まあ言ってみれば家庭用のお風呂サイズ。アメニティはリンゴ酢の手作りシャンプーが置いてあって、使うと髪の毛がキシキシします。
女子3人、交代で体洗って、風呂に浸かってと要領よくお風呂を済ませます。
でも、源泉かけ流しで、飲料可のお風呂は大変いいお湯で、登山の疲れが癒やされました。
女将さんから話を聞いたところ、ここは昔、御嶽山修験者さんたちの湯治場で、御嶽山は女人禁制の山だったから女性のお風呂が狭いとのこと。なるほど〜、納得。
なかなかインパクトたっぷりな印象的なお風呂だったので、ぜひ御嶽山登山の折には行ってみてくださいw
御嶽山は、気軽に登れるいい山でした。山荘も充実しているし、他にも登山口があるので、また違うルートから登ってみたいと思います!