縦走4日目、最終日。朝日小屋の女将さんのアドバイス通り、朝4時に出発して蓮華温泉へ下山します。朝日岳で朝日を眺めた後は雪渓と花畑の道を下山し、最後は沢まで下りた後は登り返して蓮華温泉へ。今日も長い行程ですが、ご褒美の温泉目指してラストスパートです。
【朝日岳】
富山県、新潟県。標高2418m。日本三百名山。
北アルプスの北、奥深いところに位置する山で、冬は雪が深く、夏でも雪渓が残ります。
山間の集落から見て、最初に朝日に染まる山だったことから「朝日岳」と名付けられました。
ルートは蓮華温泉、小川温泉、白馬三国峠からと、いくつかルートがあります。
【行程】※このブログは4日目の行程です
往路:東京駅→[新幹線]→長野駅→[バス]→白馬バスターミナル→[徒歩]→八方ゴンドラ→[ゴンドラ・リフト]→八方池山荘
1日目:八方池山荘→八方池→扇雪渓→唐松岳頂上山荘
2日目:唐松岳頂上山荘→二峰→不帰キレット→天狗ノ頭→天狗山荘→白馬鑓ヶ岳→杓子岳(巻道)→白馬岳頂上宿舎
3日目:白馬岳頂上宿舎→白馬岳→三国境→雪倉岳避難小屋→雪倉岳→水平道分岐→朝日小屋
4日目:朝日小屋(4:00)→朝日岳(4:50)→吹上(5:30)→五輪ノ森→花園三角点(7:45)→兵馬ノ平(10:40)→蓮華温泉(11:30) ※7時間半
復路:蓮華温泉→[バス]→糸魚川駅→[新幹線]→東京駅

朝日を浴びる朝日岳
今回の山旅の最終日、本日も朝3時に起きました。
支度を整えた後、電気がなくて暗い食堂で、昨日買ったお弁当を朝ご飯としていただきます。
小屋がお茶とお湯と、すまし汁を食堂に用意してくれていますので、お茶を飲みつつ朝ご飯。
外に出ると、眼下に富山の町の明かりが見えました。町の明かりが見えるとホッとしますね。
まだ暗いのでヘッドランプをつけて、朝日小屋を旅立ちます。
北アルプスの中でも遠い辺境の山小屋ですが、とても良い山小屋でした。またいつか来たいな。

暗い中、黙々と山を登っていると、気づくと朝日小屋がだいぶ下に見えるところまで来ました。
うっすらと明るくなって夜明けが近いです。

4時50分、朝日岳の山頂に到着しました。朝日小屋から1時間程度です。
なんとか、朝日岳の朝日に間に合いました。昇ってきたばかりの今日の太陽と一緒に写真を取りました。


朝日岳の山頂は登山客でいっぱいだったので、10分ぐらい滞在して、蓮華温泉に向けて出発します。
真正面に太陽を眺めながら雪渓を下っていきます。
世界が朝日を浴びて、オレンジ色にキラキラと輝いていました。


下っている最中に、ライチョウの親子に出会いました。
草の中で朝ご飯中かな。かわいい〜♡

朝日岳からの下る道は、かなり広々した稜線でした。
広い空と、小高い山を眺めつつ下りていく、気持ちいい空間です。
途中、花がたくさん咲いています。今回の度は実にたくさんの花を見ることができました。雪渓が溶けた直後は、なかなか良いシーズンです。




5時半、吹上に到着しました。
ここが富山の海へ向かう「栂海新道」の分岐です。栂海新道はなかなか長い道のりなので、いつか時間ができたら行ってみたいと思います。今回は蓮華温泉へと足を進めていきます。

吹上から五輪の森
吹上を過ぎてちょっとすると、雪渓がいくつか出てきました。
下り坂で雪渓なのでちょっと怖い。滑らないように気を付けて歩いていきます。

雪渓が溶けたばかりの、水が豊かな高原が広がっています。
チングルマも一面に花を咲かせていて、とてもキレイでした。


また大きい雪渓が出てきたのですが、先行していたツアーの人たちはアイゼンをつけて歩いていました。
私達はアイゼンなしで歩きましたが、やや傾斜のきつい下り坂だったので、滑りそうで怖かった⋯。
怖い人はアイゼンをつけたほうが安全に歩けるのでよいかと思います。




途中、雪解け水の沢があり、その横を通って歩いていきます。
沢から出て、また日の当たる場所に来たところ、カキツバタ(多分⋯)が一面に咲いている場所が出てきました。
野生のカキツバタがこんなに咲いているのは初めて見たので感動!


本日も天気が良く、遠くの山がよく見えました。
雪渓が残る白と緑の山肌が実に美しいです。


見晴らしの良い場所を少し歩くと、樹林帯に入りました。ここが五輪の森です。
日陰で涼しかったので、五輪の森を抜ける前に少し休憩。軽く行動食をとって、エネルギー補給します。

花と絶景の五輪尾根を下る
五輪の森を抜けると一気に視界がひらけました。
稜線が連なり、その上を登山道がすっと通っているのが見えます。なかなかの絶景で、歩いて気持ちよさそうな道にテンションが上がりました。
この稜線と草原にはニッコウキスゲやカキツバタ、ワタスゲなどたくさんの高山植物が咲いていて、歩いて楽しいです。
きついと聞いてましたが、五輪尾根はとても良い尾根でした。











樹林帯から沢、蓮華温泉へのラスト登り返し
花園三角点を過ぎると、樹林帯に入っていきます。その後はひたすら下りで、高山植物とも見晴らしのよい景色ともお別れです。
気温はどんどん上がって暑くなっていきます。
そして長い山旅の4日目で、下り坂に足もだいぶ疲れてきました⋯。
1時間ちょっとひたすら下って、ようやく沢までたどり着きました。
時刻は9時ちょっと前。朝日小屋を出てから早くも5時間。ここで昼ご飯を食べることにしました。

昨日、朝日小屋で買ったお弁当を広げます。
まずは、カツオ生姜の混ぜごはん。生姜のピリッとした感じが、フレークのカツオと相性がよくて美味しい!
次に笹ずしの「鯛」をいただきます。酢飯に昆布〆の鯛がのっていて、暑いときの酢飯が食欲をそそります。
すっぱくて美味しい!最高のお弁当です。


ご飯を食べて、エネルギーを充填したら、再び歩き始めます。
沢の上に橋がかかっているので、その上を通過し、沢を渡ります。
こんな立派な橋が三箇所ぐらいあって、沢を越えていくと、蓮華温泉への最後の登り返しの坂にたどり着きます。



朝日小屋の女将さんにも、最後の登り返しがきついですよ⋯と言われたいたのですが、本当にきつかった⋯。
疲れている足に、樹林帯の暑さ、熱中症になるんじゃないかと思いながら汗だくで坂を登りました。
坂もかなり急で、そこを登りきった後も木道と階段をダラダラとさらに登っていきます。

沢から40分ほどかかって坂を登り、兵馬平に到着しました。
山の中にある湿原です。木道が通っていた遊歩道になっているのですが、散歩する気力もなく、さっさと蓮華温泉へと向かいました。

また森の中に入ります。大きなブナ?の木が立っていたり、木道が延々と続いたり⋯
蓮華温泉はまだかなーと思いながら、30分ほど歩くと分岐に出ます。
この分岐、昨日、白馬から雪倉岳まで行く途中にあった、蓮華温泉へのショートカットなる道がここにつながっているのです。


ここから20分で、ようやく蓮華温泉に到着です。
木道を歩いていくとキャンプ場に到着し、舗装された道路になります。
蓮華温泉のお風呂と、スイカを妄想しながら、残る力を振り絞って、最後の上り坂⋯そこを越えて⋯

蓮華温泉と糸魚川へのバス
11時半、蓮華温泉ロッジに到着しました!
朝日小屋を出発してから7時間半⋯4日間の長旅のゴールです。
もう足がつかれた!これ以上歩きたくない!
ということで、蓮華温泉の外湯は諦めて内湯のみで、旅の汚れを洗い流すことにしました。
まだ時間が早かったので、お風呂には人が少なく、ゆっくり浸かる事ができました。

お風呂上がりに、スイカを頂きました。
汗で身体中の水分が出てしまっていたので、このみずみずしさが美味しい!
今年一番美味しいスイカでした。

スイカを食べ、余った行動食を食べていると13時半。
そろそろ並ぼうかと、バス停に行ってみると、すでに登山客がたくさん並んでいました。
糸魚川駅行のバスは午後は14時20分のみ。みんなこのバスに乗ろうと下りてきているんですよね。


14時20分のバスに乗り、糸魚川駅についたのは15時50分。1時間半ほどバスに揺られていましたが、旅の疲れもあって爆睡⋯
起きたら駅でしたw
糸魚川駅からは新幹線で東京に戻ります。

今回は、唐松岳から不帰ノ嶮を通り、白馬岳から雪倉岳を通って朝日岳、そして蓮華温泉に下りるという長い山旅でした。
不帰キレットでは岩場のドキドキ感があり、白馬や雪倉、朝日の周りは高山植物と花、雪倉岳では360度の絶景⋯。
また朝日小屋の富山の料理、白馬頂上山荘のビッフェとお弁当など、グルメも堪能できました。
そして、雪倉岳、朝日岳あたりは人が少なく、静かな北アルプスを満喫できます。
いろんな楽しみ方できる素敵な北アルプスの縦走でした。
