【表銀座縦走2泊3日 Day2】東鎌尾根を通り槍ヶ岳山荘へ

東鎌尾根
北アルプス

表銀座縦走2日目は、大天井ヒュッテから東鎌尾根を通って槍ヶ岳へ向かいます。晴天でしたが、槍ヶ岳の上には渦を巻くような雲が覆っていました。初めての東鎌尾根なので楽しみ!

【行程】 ※本ブログは2日目の行程です。
1日目:中房温泉→合戦尾根→燕山荘→大天井岳(巻き)→大天井ヒュッテ
2日目:大天井ヒュッテ(5:30)→赤岩岳(巻き)→ヒュッテ西岳(8:00)→水俣乗越(9:30)→ヒュッテ大槍(11:30)→槍ヶ岳山荘(13:00)
3日目:槍ヶ岳→槍ヶ岳山荘→天狗原分岐→槍沢キャンプ場→横尾→徳沢→明神→上高地バスセンター

【山小屋】
槍ヶ岳山荘
槍ヶ岳の直下にある大きな山小屋です(収容人数650人)。人気の槍ヶ岳なので、夏場は常に登山客でいっぱい。テント場もあります(39張 ¥2000)。焼き立てのパンを売っているのも特徴的。槍の穂先と、穂高山脈を眺める絶景のロケーションです。

YAMAPの行程(本行程で歩いた東鎌尾根の一部が9月の地震で通行止めになっていますので、ご注意ください。)

\ ゆるい動画を作ってみました。参考までにどうぞ /

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晴天の朝、西岳に向けて尾根道を歩く

朝、大天井ヒュッテから望む山が朝焼けで赤く染まっていました。
透き通った青い空が広がっています。風もなく穏やかな、夏の朝です。

表銀座縦走
大天井ヒュッテから見た朝焼け。スイスみだいだわ〜。


朝早い出発だったので、大天井ヒュッテでは朝ごはんをお弁当にしてもらいました。
朝ごはんに半分だけ食べて、あとはお昼ごはんに。山小屋のお弁当って、ご飯が多いので一食で食べきれないんですよね。

表銀座縦走
朝ごはんはお弁当にしてもらいました。
出発前に半分食べて、あとは昼ごはんにします。


朝5時半。大天井ヒュッテを出発しました。
まだ薄暗いですが、寒くも暑くもなく、風もなく、爽やかな出発です。

表銀座縦走
まだ暗いうちに歩き始めます

表銀座縦走
遠くに見える常念岳の三角形。まだ周囲は暗い


朝6時。歩いていると太陽が高く上がってきました。
尾根道の草木が太陽の光に照らされて、くっきりとした緑色になります。前方に印象的な三角形の小山が見えました(名もない山みたいでしたが)。

表銀座縦走
太陽があがってきて山の緑がくっきり。


6時ちょっと過ぎに「ビックリ平」に到着。
びっくりな名前の由来はよくわかりませんが、きっと槍ヶ岳を筆頭に山並みが美しくみえてビックリ…なのかもしれません。

とはいえ、槍ヶ岳方面は山の上を雲覆っていて、いまいちビックリ!にはならず…ただ、視界が広がったためか風が強かったです。…ちょっと寒くなった。

表銀座縦走
ビックリ平。槍ヶ岳とか表銀座とか色々見える…らしい。

表銀座縦走
槍ヶ岳の穂先は、山頂が雲に覆われて見えませんでした


ビックリ平から西岳に向けて歩き続けます。
常念岳が雲海を背負って青空の中にそびえ立っています。青々としたその景色がとてもキレイでした。

表銀座縦走
常念岳がよく見える。

表銀座縦走
登山道を彩る夏の花々…これは何の花かな?

表銀座縦走
遠くに穂高と涸沢のカールが見えます。この角度で見るのは初めてだ。

表銀座縦走
太陽がだいぶ高くなってきました。

この尾根道を歩いていると、絶えず前方に涸沢カールと穂高の岩山が見えていました。
壮大な景色に感動です。

その穂高の山の手前に、歩いている尾根道の先に、西岳が見えます。
ここを越えるとヒュッテ西岳があり、そこからは右手に大きく逸れて東鎌尾根から槍ヶ岳に進んでいくことになります。

表銀座縦走
涸沢を前方に見ながら、ずっと歩いていきます

表銀座縦走
赤い屋根のヒュッテ西岳。西岳は巻道を進みます

表銀座縦走
西岳に登る場合はここを登りますが、今回はスルーしました。


8時ちょっと前に、ヒュッテ西岳に到着しました。ゆっくりめに歩いたので、大天井ヒュッテから約3時間ちょっとかかりました。

ヒュッテ西岳の前からは、これから進む東鎌尾根の道と、今は雲に覆われて穂先が見えない槍ヶ岳の大パノラマが望めます。

表銀座縦走
一度下って、向こう側の山へ登っていく…なんだか大変そう。
今日中にいけるのかな…

表銀座縦走
涸沢と穂高は、一旦ここで見納め

ヒュッテ西岳から東鎌尾根

ヒュッテ西岳で軽く休憩をした後、今度は山を一度下ります。
この先はしばらく、急な岩山を下ったり、鎖があったりとスリリングな山歩きになります。

少し下って行くと、槍ヶ岳の上にあったが移動し、槍の穂先が見えました。
おお!目指す槍ヶ岳が見えた!テンションアップです。

表銀座縦走
下っている途中で雲が晴れて、槍ヶ岳の全容が姿を現した

表銀座縦走
こんな名が梯子を下ります

表銀座縦走
鎖はないけど急な岩場の下り。


梯子や岩場の鎖をつたいながら慎重に急登を下りていくと、「水俣乗越」という場所にでます。ここから上高地、ババ平槍沢キャンプ場の方面にも行くことができます。
私達は槍ヶ岳に向かうので、今度はここから3時間ほどかけて槍ヶ岳山荘へと登っていくことになります。

表銀座縦走
水俣乗越。ここからはまた上りになります

表銀座縦走
目の前には高い山の壁。ここを登っていきます

表銀座縦走
向こうに見えるのは高瀬ダムかな?立山や劔岳の方向


水俣乗越でちょっと休憩した後、槍ヶ岳に向けて再度登り始めます。東鎌尾根の核心部とも言える急な階段の連続する風景が広がっていました。

表銀座縦走
青空にくっきりと見える槍の穂先が、早くおいでと言っているよう…

表銀座縦走
進行方向の左側。槍から穂高へつながる山並み

表銀座縦走
右手側の景色。大天井が見える。

表銀座縦走
碧い湖と、その向こうは劔岳かな?

表銀座縦走
槍ヶ岳までは険しい道程が・・・

表銀座縦走
梯子で下ります。かなり高度感あります。

表銀座縦走
今、下りてきた梯子を下からとるとこんな感じ。梯子、長い。

表銀座縦走
穂高がちらりと見えました。

表銀座縦走
ここから見る槍ヶ岳の勇壮も素敵。下から見上げると迫力がある。

表銀座縦走
山の上に連なる階段が見えます。あそこ、登っていきます。

表銀座縦走
先程、下から眺めていた階段のところへきました。東鎌尾根らしい景色。

表銀座縦走
更に険しい道を登り続けます。

表銀座縦走
岩の向こうから、早く来いとばかりに顔を出す槍ヶ岳。

表銀座縦走
まだまだ先は長い。上り続ける。
でも、これが槍ヶ岳の全景を見た最後だったのです…。

表銀座縦走
急な岩場が終わり、登山道を登っていく

表銀座縦走
ヒュッテ大槍まであと200mのところのきました!
あとちょっと!

ヒュッテ大槍から槍ヶ岳山荘へ。まさかの天気急変!

やっとの思いで急な東鎌尾根を登り終え、ようやくヒュッテ大槍に着きました。ここまで来たら槍ヶ岳はすぐそこ…と思って気づいた。
あれ、雲が多くない?なんか不穏な天気になっている。

表銀座縦走
ヒュッテ大槍に到着。あれ・・・天気が悪い?!
表銀座縦走
かわいいヒュッテ大槍の看板

ヒュッテ大槍でトイレ、水飲み&行動食の休憩をしている間に、天気はもっと悪くなってきました。ついさっきまで見えていた槍があっという間に雲に覆われて見えなくなってきます。気温も急に寒くなってきました。

表銀座縦走
みるみるうちに槍の穂先が雲で覆われていく

槍ヶ岳山荘に向かって出発し、岩稜帯を歩いて登っていたら雨が振り始めました。
ええっ!ここまで来て、雨?!
信じたくない思いで登っていましたが、雨が本降りになってきたので、やむなくレインウエアを着ることに。あとちょっとで槍ヶ岳なのに、これはない!

真っ白な霧の中、雨で滑ったりしないように慎重に岩の上を進んでいきます。
道は狭く、岩場が崩れそうな足元に注意しながら進みました。
(2021年9月の地震でこのあたりが崩れて通行止めになったそうです。行かれる方は、状況をご確認の上、この道を歩いてください)

表銀座縦走
そして雲の中に入ってしまった。視界、真っ白!

表銀座縦走
霧の中、岩稜帯を慎重に進みます。

表銀座縦走
崩れやすいので要注意!

表銀座縦走
霧の中にうっすらと槍ヶ岳山荘が見えました


午後1時。ようやく槍ヶ岳山荘に到着しました。本当はこのあと、槍ヶ岳に登る予定でしたが、雨が降っているので、とりあえず一旦山荘にチェックインして、部屋に入ります。
待っているうちに晴れるかな…と期待していたのですが。

表銀座縦走
槍ヶ岳山荘に到着しました!お疲れさまでした!

表銀座縦走
真っ白な槍ヶ岳山荘。コロナの影響で、お酒を飲むのは外のみ。
寒いけど、みんな外でハッピーアワー中


槍ヶ岳山荘に入ってすぐに大粒の雨になり、どうやら雹も降ってきた様子です。風も強くなり、まさかの暴風雨。数時間前の穏やかな晴天が嘘のよう。山の天気は本当に変わりやすいのです。

この嵐では槍の穂先の登れないと判断し、明日の早朝にご来光を拝みに穂先に登ることになりました。なので、今日はここでおしまい。
飲んだり、つまんだりしながら、軽く今日の打ち上げして、夕ご飯までの時間を潰しました。

夕ご飯は5時過ぎ。今日のご飯は中華。シューマイ、春巻き、エビチリ風フリッター、サラダ、お味噌汁にご飯というメニューです。
山で中華料理はあんまり食べなかったので珍しいかも…(以前、槍ヶ岳山荘に来たときはハンバーグだったような記憶があるのですが、メニュー変わったのかな?)

表銀座縦走
槍ヶ岳山荘の夕ご飯。春巻き、焼売。フリッターの中華でした。


嵐のような天気は、その日夜遅くまで続きました。
強風がなり、雨が小屋の壁を打ち付ける音を聞きながら、明日登れるかなーと少し心配しながら眠りにつきました。