【唐松〜五竜〜鹿島槍縦走 Day2】岩場の連続!八峰キレット越えて鹿島槍ヶ岳へ

北アルプス

2日目はこの山旅のメイン。五竜岳に登り、ハ峰キレットを越えて鹿島槍ヶ岳の登頂も目指します。とても長い行程で、かつ岩場のアップダウンを繰り返す、脚力が必要なルートになります。でも風もなく天気も快晴、絶好のキレット日和となりました!

【五竜岳】
標高2814m 、百名山
【鹿島槍ヶ岳】
南峰標高2889m、百名山
後立山連邦の百名山の二つ。五竜と鹿島槍の間には三大キレットの一つ八峰キレットがあります。
登山レベル:★★★★★(行程が長く、途中鎖場も多いため、岩場を安全に歩く技術が必要です)

【行程】
1日目:八方池山荘〜八方池〜唐松山荘〜五竜山荘
2日目:五竜山荘(5:00)→五竜岳山頂(5:50)→北尾根丿頭(8:00)→キレット小屋(9:40/10:00)→吊尾根(11:20)→鹿島槍ヶ岳南峰(11:50)→冷池山荘(13:50) ※9時間
3日目:冷池山荘〜爺ヶ岳〜種池山荘〜扇沢

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五竜山荘から五竜岳山頂へ

朝5時、五竜山荘を出発します。
今日は行程が長いので、山小屋の朝ごはんはお弁当にしてもらって早々に歩き始めます。
天気良さそう。風もなし。五竜の山がはっきりと見えます。

▲五竜岳に向かって歩き始める。最初は穏やかな道。

▲道は次第にゴツゴツした岩山になっていく。

▲登っている途中で日の出。

▲朝日を浴びて五竜岳が輝いています

▲岩場まで来ました。今日も朝一番から岩をよじ登る。

▲ゴツゴツした大きな岩が立ちはだかる。

▲山の上に出ました。山頂はもう少し奥。

5:50頃。山頂に到着しました。以前来たときは霧の中で展望もなく、雨風にさらされた五竜岳頂上でしたが、今回は快晴!360度の大パノラマが見渡せます。

▲今日の目的、鹿島槍ヶ岳。

▲立山連峰も快晴。劔岳、立山がくっきりと見えます

▲唐松岳の方向。昨日通ってきたルートが見えます。

五竜岳からキレット小屋への縦走路

五竜からの展望に満足して、今日は鹿島槍方向へ進みます。
3年前はとても行けないんじゃないかと思っていたキレット越えにチャレンジ。
目指す鹿島槍ヶ岳の双峰は遥か向こう、雄麗な姿でそびえ立っています。

▲6時20分、キレット方面に下りていく。

▲五竜岳を下りるところは急な岩場で、足の筋力を消耗します。

▲五竜の山肌。ここを下りてきました。

▲鹿島槍ヶ岳を目の前に望みながら、滑りやすいガレ場を慎重に下りていきます。

▲切り立った崖のところにある道を行き…

▲こんな鎖場を慎重に下りていきます。

▲景色はいいのだけど、道が細いので景色に見とれていると危険ですよー。

▲五竜方面を振り返る。
こんなところを下りてきたのだなぁ…

▲五竜を下りきったが、進路に岩山が立ちはだかっています。

▲この岩山のところを超えると・・・

▲「G5」と書かれた岩場ゾーンに出ました。

▲高い岩に囲まれた道。

▲その後も道はアップダウンの繰返し。

▲登るときは大抵岩場をよじ登る。太ももの筋肉を使います。

▲大変な縦走路だけど景色は最高。立山連邦を右手に見続ける。

▲振り返ると五竜とG5ってあった岩山。

▲そして前方はまだまだ遠い鹿島槍ヶ岳

▲遠くにはしごが見える。

▲登っている人がいますね

▲近くに来たらこんな感じ。
青空に向かってすっと伸びている。

▲はしごを登ってこの山の山頂へ。

8時、北尾根ノ頭に到着。五竜岳から2時間弱で来ているので良いペースではないでしょうか。
ようやく広いところに出たので、ここで休憩。
劔岳を眺めながら、朝ごはんのお弁当を半分ほど食べました。

▲遠くなった五竜岳。ずいぶん歩いてきたものだ…

お弁当を食べてエネルギーをつけて、また鹿島槍に向かって歩き始めます。
鹿島槍はまだまだ遠いのです…。

▲北尾根ノ頭から20分ぐらいで「口ノ沢のコル」到着。

▲その後も登ったり降ったりを繰り返します。

▲鹿島槍ヶ岳がちょっと近づいてきた。
キレット小屋はまだ見えません。

▲飛行機雲。空はどこまでも高く、どこまでも青い。

▲目の前の岩場も高く、どこまでも続いている…。

▲岩場を登り…

▲また、山を下る…(折角登ったのに…)

▲長いはしごが出てきました。
ここを登って、山を大きく迂回すると…

▲やっとキレット小屋が見えました!!!

キレット小屋に着いたのは、9時40分。
五竜岳を出発してから3時間20分。コースタイムより若干早い程度かもしません。
ここで冷たいものを飲もうと思っていたので、「c.c.Lemon」を購入。
劔岳を眺めながらいただきます。美味しかった〜。

これだけ歩いたのに、キレットはこれから、鹿島槍までは2時間半…と思うと気力が萎えましたが、もう行くしかない!

▲キレット小屋。すごいところに小屋を作ったものだと思います…。

八峰キレット越えて鹿島槍へ

ちょっと疲れてきた足を労わりつつ、八峰キレット越えに挑戦です。
朝10時、キレット小屋を出発します。

▲八峰キレットに入ります。自分としては初めてのキレット越え

▲細い山道を通り、岩肌を登っていきます。

▲あっという間にキレット小屋が眼下に。

▲鎖と岩を掴みながら細い道を通り抜ける。もちろん右側は崖。

▲ハシゴを慎重におりていきます。

▲道は険しいけど、見晴らしは最高。立山連邦を望みながらキレットを進みます。

▲滑落注意の看板。ハシゴが岩に横になってかかっているのはなんでだろう…?

▲この手の岩場も見飽きてきた気がします。たくさんありすぎ!

▲振り返って、通ってきた道を眺める。
本当に長く険しい道のり。

▲ここから下を覗くと垂直の谷でした。本当にキケン。

▲こんな感じの切れて落ち込んでいる岩山です。

とはいえ、キレットと言われているところはそんなに長くないようで、気がついたら普通の登山道になっていました。

無事に八峰キレットは通過。天気も良く、風もなかったので、ヒヤッとすることもなく通ることができましたが、雨が降っていたら難易度が高いかもしれません。(雨が降っていたらこのルート全体が結構厳しいですが…)

キレットを越えたら、鹿島槍の北峰を目指しながら、ひたすら登っていきます。

▲手前のピークが鹿島槍ヶ岳の北峰。

そして11時20分頃、鹿島槍ヶ岳の北峰と南峰の間の吊尾根に到着。
岩場もキレットも楽しかったけど、さすがに足が疲れました。結局、北峰はパスして、そのまま南峰に向かうことにしました。

▲これから向かう南峰。あとちょっと!でも山…高いなぁ…。

最後の力を振り絞り、足の指が痛くなっているのを我慢しながら、登って登って。
ようやく、鹿島槍ヶ岳南峰の頂上に到着!

11時50分。朝5時に山小屋を出発してからおよそ7時間…やっぱり長い道のりでした。

▲五竜方面。もはやどれが五竜かわからないくらい遠い。ずっとこの尾根沿いを歩いてきた。

▲これから下りていく冷池山荘がある方面。爺ヶ岳の三峰が見えます。

ここでランチタイム。朝のお弁当の残りをいただき、行動食を食べてエネルギーを補充。

北に鹿島槍北峰から五竜方面、西に立山連峰、南に爺ヶ岳の山に囲まれた絶景の中、長いルートを無事通ってこれたという達成感があります。(もちろん疲労感も半端ないですが)
天気も良かったので、この広い山の世界を堪能できて本当によかった!

今年は雨に降られることも多かったし、今週も金曜日は大雨だったらしいそうなので、奇跡の8月の1日だったかも。絶好の山日和でした。

鹿島槍から冷池山荘へ

このあとは2時間弱降って、今日の宿「冷池山荘」を目指します。

▲ザレ場ぽいけど今までよりは歩きやすい。膝に負担のない程度の下り坂。

▲この縦走路はずっと劔岳を見ながら歩きました。ここでもまだまだ劔は見えてます。

▲穏やかな稜線歩き

▲鹿島槍から30分ぐらい下り、布引山という地点へ。ここから眺める鹿島槍の双峰。

▲トウヤクリンドウと剣岳

▲さらに下っていきます。下界から雲が上がっていています。

▲木や草が増えてきました。空気がムッと暑くなってきました。

▲あっという間に鹿島槍が小さくなってしまった。少し残念な気もします。

▲冷池山荘のテント場。劔・立山を眺められる最高の場所ですが、小屋から遠い…。

▲冷池山荘の赤い屋根。ここから10分ぐらい下って小屋に着きます。

13時50分 冷池山荘に到着。
休憩を入れながらですが、9時間のロングコース。
足は指も膝も痛かったし、昨日の行程ですでに筋肉痛だったのが、さらに増しそうな予感。
着いてからジュースを2缶一気飲み。相当汗で水分を奪われて乾いていたようです。

昨日はつまみの食べ過ぎで夕飯が食べれなくなったので、コーヒーだけ頼んでテラス席でのんびり。

冷池山荘はペンションみたいな可愛い小屋でした。
部屋もロフト付き、天井から下がっているランプも山小屋らしい雰囲気。
布団もふかふかしていて気持ちよかったですし、今日は一人1つの布団があったのでぐっすり眠れそうです。

夕飯は魚の煮付け、コロッケ、シューマイ、きのこの佃煮など、普通の民宿みたいなご飯でおいしかったですよー照れ

五竜山荘から一緒に歩いていきた人が、次は甲斐駒ヶ岳の「黒戸尾根」に行くと言う話を聞いて、このキレット歩きに、山へのテンションが上がっていた私も「黒戸尾根」に行きたくなってきました。

テント泊も日帰りの山旅もいいけど、こういうちょっと険しいルート進むと、山を歩いたぞ!と言う気分になりますね。
そうやって次の山計画を立てながら2日目は終わりました。